
前列左より大島蓉子、江波杏子、江守徹、宮崎美子、後列左より蜷川幸雄、鴻上尚史
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鴻上尚史が、初めてシェイクスピア作品を演出する。98年から始まった彩の国シェイクスピア・シリーズ第9弾公演「ウィンザーの陽気な女房たち」だ。同シリーズは、彩の国さいたま芸術劇場でシェイクスピア全37作品を上演するという、第1回から足掛け13年にもわたる壮大な企画。今回、病気療養のため一時演出を退くことになった蜷川幸雄が、直接鴻上に依頼し、シリーズ初の鴻上演出作品が上演される運びとなった。
“戦場にはどんじりに、宴会には真っ先に”と言い放つ無類の酒好き・女好き熟年騎士フォルスタッフ。近ごろめっきり羽振りの悪くなった彼が、裕福な婦人たちを騙して金づるにしようと企むが、計画がばれてしまい……。不良騎士フォルスタッフを江守徹。ペイジ夫人、フォード夫人、クイックリー夫人を、それぞれ江波杏子、宮崎美子、大島蓉子が演じる。

この会見での一番のいじめられ役は鴻上さんだろう。療養のため、今回は監修という立場で関わることになった蜷川さんに「任せたよ。(うつむいていると)下見るなよ」とか「あんまり長く喋ると演出家みたいで良くないんで、後は鴻上しゃべれよ」などと、終始押されっぱなしだった。もちろんキツイ言葉は信頼されている何よりの証拠。「僕が『身毒丸』で頭抱えている劇場に、(英国留学中に)授業の間を抜けて来て、ハラハラしながら側で見ていてくれた鴻上さんに、後は託す」と語る蜷川さんに、後顧の憂いはない。「演出家同士で余計なこと言われるくらい不愉快なことはないので」と、全面的に鴻上さんに任せるようだ。
しかし、蜷川さんの他にも主演の江守さんがいる。江守さんはご存じの通り演出や翻訳もこなす文学座の重鎮。会見でのコメントも、シェイクスピア論や演劇論が飛び出してきて、とどまることを知らない。あの蜷川さんが「江守さんに『俳優辞めろ』と言われまして、辞めました」ってくらいだから、鴻上さんも大変だ。その結果を観に行くというのも、また面白いが。
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