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ミュージカル『エリザベート』四大都市縦断記者会見 2003.12.24
写真/前方左から高嶋政宏、一路真輝、小池修一郎、内野聖陽、山口祐一郎、後方左から石川禅、鈴木綜馬、浦井健治、パク・トンハ (写真提供=東宝株式会社)
前方左から高嶋政宏、一路真輝、小池修一郎、内野聖陽、山口祐一郎、後方左から石川禅、鈴木綜馬、浦井健治、パク・トンハ (写真提供=東宝株式会社)>>拡大
 メガヒット・ミュージカル、東宝版『エリザベート』がついに帰ってくる! 19世紀のオーストリアはハプスブルク家皇后・エリザベートの波乱に満ちた生涯を、死をつかさどる黄泉の帝王トート、狂言回しのルキーニといった存在を絡めてドラマチックに描いた、ウィーン発のミュージカル。『モーツァルト!』も記憶に新しいミヒャエル・クンツェ(作詞・脚本)とシルヴェスター・リーヴァイ(音楽)のビッグ・コンビが92年に生み出した同作は、96年に日本に上陸し、小池修一郎の演出により宝塚歌劇団で上演されて大人気を博した。そして00年、宝塚・雪組でトートを演じた一路真輝をエリザベート役、内野聖陽、山口祐一郎という、演劇界、ミュージカル界の2大トップスターをトート役に配した東宝版『エリザベート』が誕生。幕が上がるやいなや空前の大ヒットで、チケット入手が困難なほどの旋風を巻き起こした。約2年ぶりとなる今回の四大都市縦断公演は、東京の帝国劇場を皮切りに、兵庫・中日劇場、福岡・博多座、大阪・梅田コマ劇場と、来年末まで続く一大ツアーを予定している。スタッフ・キャストともに新しい顔ぶれも目立ち、フランツ・ヨーゼフ役に石川禅、エルマー役に藤本隆宏、マックス役に村井国夫、そして注目のルドルフ役には、浦井健治、パク・トンハが加わる。

 四大都市縦断公演とあって、各都市の劇場関係者も駆けつけた注目の会見。約2年ぶりの東宝版の演出となる小池は、「基本は変わらないが、新鮮な気持ちで(宝塚版、前回の東宝版に続く)3つ目のバージョンとしてこの作品をもう一度とらえ直し、新たに『エリザベート』を甦らせたい。初演のプレッシャーをはねのけてより進化し、深くなった作品を皆さんに観ていただけるのではないかと期待している」と初演以来の同作を振り返り、感慨深げに語った。
 世界で唯一トートとエリザベートの2役を経験し、去年のウィーンでの『エリザベート』10周年記念コンサートでは両役のパートを歌ったという一路は「初めて『エリザベート』を観てから、本当に縁を感じる10年間でした。前回はエリザベートに振り回されいてたが、今度は私が彼女を振り回してみたいという意気込みで戦っていきたい。不運な女性という描かれ方をされがちだが、ちょっとそこから離れた見方をして、新しいエリザベート像を作ってみようかなと思っています」
 エリザベートを愛するトート役を演じるのは、共に新年の干支・申年だということもあり、ますますの活躍が期待される内野・山口の2人。妖しい魅力を放つ演技派トートとして人気を博した内野は「あの感動をもう一度という期待感がふくらむ中でやらせていただくのはうれしいと同時に、今までやってきたものを焼き直す気はない。一路さん演じるエリザベートが“生の世界”担当だが、僕は“死後の世界”の担当として、より濃厚に、より尖った世界を作っていきたいと思っている。新たなイメージで生と死の関係を強くアピールして、皆様が一度は行ってみたいなって思えるような死後の世界を(笑)」
写真/会見場の様子
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 同じくトート役、圧倒的な歌声で観客までもを黄泉の国へといざなった山口は「また参加できることを本当に幸せだなと思ってます。この作品に一年間参加できるというチャンスをいただけたということで、今から寝ることもできません(笑)、本当に幸せです。役作りに関しては、今内野さんがいろいろコメントしていましたが、それを見ながら作っていきたいと思います」と、彼らしいユーモアのあふれるコメントで会場を湧かせた。
 ほかの仕事の役作りで体重を増やし、現在はダイエットに励んでいるというルキーニ役の高嶋は「(『エリザベート』のなかった)2年の間にいろんな仕事をやってきて、今は白紙の状態。また本当にいちから作りして、新鮮な気持ちで臨みたい」
 フランツ・ヨーゼフ役の鈴木綜馬は「この名前(元・芥川英司)でやった初めての役がフランツ。またこの役で舞台に立てることは、初心に帰らせてくれるいい機会だと思う。新しい仲間、新しい家族を迎えて素敵なハプスブルク家を構築していきたい。前回よりもう少し骨太なフランツを」


新キャストにも注目!

 同じフランツ役に新しく加わった石川は「素晴らしい作品で、感無量というか、青天の霹靂というくらい僕自身非常に驚いている。本当に生きていた人間だということをテーマにして、そこから掘り起こしていきたいと思っている」と語った。
 東宝版の初演時に彗星のごとくデビューし、一躍ミュージカル界のプリンスに躍り出た井上芳雄の後釜とあって注目されていた新・ルドルフ役には、戦隊ものでデビューし、ミュージカルへの出演経験もある浦井健治と、母国・韓国では有名ミュージカルのタイトルロールをもこなし、映像でも活躍しているパク・トンハ。透明感のあるたたずまいがルドルフのイメージにぴったりとみえる浦井は「こんなに大きな舞台に出演させていただけて非常に光栄です。皆さんの胸をお借りして、一生懸命頑張るのでよろしくお願いします」とで初々しく緊張の面持ち。
 先日まで韓国で公演していたという『雨に唄えば』の一節を口ずさむなど、余裕の表情も見せたパクは「韓国ではいろんな舞台立ったが、日本では、せりふをしゃべったりこんな大きな舞台は初めて。この作品のことは韓国の雑誌で読んで観に行きたいと思った。その作品に王子として出ることになって僕も楽しみ。今回舞台で皆さんに、友達みたいな俳優として近づいていきたい」と流暢な日本語で抱負を述べた。またこの役では先輩となる井上芳雄について聞かれると、「井上さんを尊敬してるが、自分なりの表現をして人に伝えていきたい」(浦井)、「前のバージョンも重要だが、また新しく作ることにもすごく意味があると思うので、助け合いながらよく作っていきたい。お楽しみに」(パク)と答えた。
写真/石川禅
石川禅
 このルドルフ役が挑む気になるシーンといえば、トートとのキスシーン。トートがルドルフを死にいざなう重要なポイントだが……「ルドルフとチューするシーンはかなり好きでですね(一同爆笑)、そういう趣味があるわけじゃないですが、キスをするとその人が死んでしまうというひとつのルールが面白いと思う。死がつかさどる世界には、官能的な部分とイメージ的に密接につながっているところがある。そういうエロティシズムを大事に演じて、唇をお借りしたい(笑)」(内野)。「内野さんがおっしゃったように官能的。そのためにも、舞台の前には2人ともしっかりと髭を剃ってきてください。それでステキなラブシーンになるのではないでしょうか(笑)」(山口)と、ますます気になる発言が。するとすかさず演出の小池が「死の表現としての接吻というのがあり、別にラブシーンをやってるわけではない。死が相手を愛するということが、命を奪ってしまうことだという、生を超越した世界。生々しく現実的に男優さん同士が本当にキスしてるかどうかだけが問題ではなくて、死が命を奪うという目的に対する手段であると思っていただければ」とフォローする一幕も。
 演出だけでなく、振付や音楽などの面でも練り直しが試みられているとか。チケット争奪戦を勝ち抜き、新生『エリザベート』の進化のほどをその目で確かめてみてはいかが?
 来年2月2日発売号では、フランツ役の石川禅さんによる『エリザベート』観劇ウィーン旅行記も掲載予定。お楽しみに!





公演データ
2004.3/6[土]−5/30[日]
帝国劇場
STAFF 脚本・歌詞=ミヒャエル・クンツェ 音楽=シルヴェスター・リーヴァイ 演出・訳詞=小池修一郎
CAST 一路真輝/内野聖陽/山口祐一郎/高嶋政宏/鈴木綜馬/石川禅/村井国夫/初風諄/浦井健治/パク・トンハ ほか(一部ダブルキャスト)



チケット発売中

全指S席13,000円/A席8,000円/B席4,000円

お問い合わせ=帝国劇場 TEL.03-3213-7221

東宝ホームページ=http://www.toho.co.jp/




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