特集 飴屋法水インタビュー|大阪国際児童青少年アートフェスティバル 2013 TACT/FEST『教室』- 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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大阪国際児童青少年アートフェスティバル 2013 TACT/FEST『教室』飴屋法水インタビュー

7月29日に幕を明けた「大阪国際児童青少年アートフェスティバル 2013 TACT/FEST」。児童向けという定義が、「誰にでも分かりやすい」ではなく「誰もが想像力を刺激される」と正しくアップデートされたラインアップが話題だが、特に注目なのが、飴屋法水が作・演出・出演する新作『教室』だろう。命の始まりと終わり、その途中にある生について、透徹な眼差しと直感的に選んだ方法で作品をつくり続けている飴屋だが、『教室』では、自身と、パートナーであるコロスケ、二人の間に産まれた6歳の愛娘・くるみが出演。“本当”の家族による“創作”について飴屋に聞いた。

取材・文=徳永京子


飴屋法水

現在、稽古日数があと10日というタイミングですが、進捗状況は?

ペースとしてはいつもと同じくらいですけど、やっぱりすごく難しいです。理由は圧倒的に、自分の極端な身内(と作品をつくる)ということですよね。コロちゃんは役者ではないし、ちび(くるみ)は6歳だから非常に(コンディションが)不安定だし、たくさんせりふ言うのなんて無理。それでも演劇が成立するにはどうしたらいいか……。違う言い方をすれば、演劇として成立していれば何だっていいわけですけど、その“演劇が成立している”とはどういうことなのかを考える時に、やっぱり対象化はしづらいですね。

実の家族で演劇をつくるのが大変なのは想像に難くありません。そもそも、そういう作品に取り組もうと思われたのは?

プロデューサーの樺澤(良)さんから、そういうオファーが来たからです(笑)。でも、演劇はどこまで行ってもドキュメンタリー性が残るものだと思っているんです、あえてドキュメンタリー演劇なんて言わなくてもね。たとえば『ヴェルサイユのばら』だって、日本人がやる時点で、日本人であることから逃れられないというドキュメンタリー性が生まれる。でもそうした“どう見ても嘘じゃん”とか、様々なことを多層に含みながらも、ふと、あるラインを超えたら、それが“演劇になった”ってことだと思うんです。だから実の家族でやることに対し、果たして”これって演劇なんだろうか”と自問自答してる訳じゃあないんです。ただ、家族だろうがなんだろうが、あ、演劇になったな、という感触、僕にはこれが演劇に見えたよ、という瞬間をひたすら待っている。

飴屋法水

ドキュメンタリー性という点でお聞きしたいのが、つくりあげていく過程で“飴屋家の私生活”を利用しても完成した作品はフィクションになるのか、それとも、出来上がりにもノンフィクションを含ませるのかです。

……それは結構、今回の作品の核心ですね。そこに決着を付けないとって感じ。でも、通常の意味でのフィクションを演じる、ということを、自分達ができるのか考えたら、難しいですね。

「TACT/FEST」についてはどんなふうにお考えですか?

樺澤さんに聞いたんです。客席に子供達が詰めかけたビジョンを持って進めているのか、それとも、児童劇というものについて、今の演劇人はこんなふうに考えていますということを示したいの?って。“両方あります”と言われて、たぶんその通りなんだろうと思うし、僕も“これは子供向け”と考えてつくることはできない。でも、くるみを観ていて、ちゃんと子供の心が動く大人の作品はあるとわかってるし。そういう力を自分の作品が持っていたいという気持ちは、いつでも持っているんです。


大阪国際児童青少年アートフェスティバル 2013 TACT/FEST
『教室』

【スタッフ】作・演出=飴屋法水
【キャスト】くるみ/コロスケ/飴屋法水

2013年8月7日(水)〜11日(日)
・会場=LOXODONTA BLACK
・料金=おとな3,000円(高校生以上)/こども無料(中学生以下・おとな1枚につき2枚まで無料)

そのほか詳細は公式サイトにて
» 『教室』|TACT/FEST
» 大阪国際児童青少年アートフェスティバル 2013「TACT/FEST」