【フランスに旅立った小野寺修二(おのでらん)がつづる「日々不条理日記」】 - 特集ページ - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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シアターガイド×アーティスト シリーズ vol2

フランスに旅立った小野寺修二(おのでらん)がつづる

日々不条理日記

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写真/6月某日...その2

人を案内することになる。案内すると言っても、こちらも観光名所に詳しいわけではない。自分がいつも徘徊しているコースは極めて偏っているので困ってしまう。自分以外の他人にとってはただの路地に過ぎないだろう。相手にどこに行きたいか聞いてみると、おまかせしますということである。

久し振りにガイドブックを取り出し眺める。自分が普段行かない場所が華やかに載っている。行ったことがない場所は案内とは呼ばないので、少しでも知っているところを選ぼうと思う。駄目だ。あまりに地味である。パリ感ゼロだ。もう一度ガイドブックを開き、推薦文を念入りに読み比べる。大まかなルートを決める。途中食事をすることになりそうなので、予約の電話をレストランにかける。誰も出ない。念のためガイドブックの表紙を見ると、かなり前のものであった。

街に出る。レストランに関しては、今日店の前を通ることにより馴染みと呼ぶことにする。どこだってそこそこおいしいだろう。通りの向こうに良さそうな看板を見つけ近付くと、思いの他、人が一杯いる。あまりに忙しそうなギャルソンを目に怯む。が、決めた以上よく知る必要があるので、中をよくよく覗く。すると明日案内するはずの人が写真を撮っているのが見えた。楽しそうである。白紙だ。家に帰り、今度は思い切り偏ったコースを準備する。

翌朝、体調を壊したと連絡が入り、予定が流れる。

一人で偏ったコースをゆっくり廻ってみる。

プロフィール

小野寺修二
(おのでら・しゅうじ)

小野寺修二プロフィール画像

北海道生まれ。学生時代から演劇活動を始める。

3年間の社会人生活を経た後、日本マイム研究所に入所。独自のマイムを目指して、95年に、同研究所で出会ったメンバーとともに「水と油」を結成。

メンバーそれぞれのキャラクターと、何気ないマイムのコンビネーションで断片的なシーンを重ね、ダンスのようなリ ズム感と喜劇のようなユーモアを合わせ持ったユニークな作風が、大きな反響を得る。創作過程では、主にシーンの物語部分を担当。

発表する新作が常に高い評価を得ていたが、06年3月に「水と油」の活動を休止。現在、文化庁の「新進芸術家海外留学制度」の支援を受け、フランス・パリで修行中。