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シアターガイド×アーティスト シリーズ Vol.5

地球は舞台!世界一周中のイシコがつづる見物記

セカイ・ゲキジョウ―The World is a theater―

セカイ・ゲキジョウとは?

2008年3月、1都市1週間滞在の世界旅行「セカイサンポ」にフラリと出かけたイシコさん。肌を白く塗って思いつく限りのことをやらかしてきたホワイトマンのリーダーが、その集大成として思いついたのが世界一周の旅だった――。

飽くなき真っ白な好奇心を埋めるべく、北米、南米、欧州、アジアなど大陸を渡り、サンポし続けているイシコさんが、世界の“ゲキテキ”なるものとの出会いをつづる本企画。「世界は劇場、人間はみな役者」と言ったのはかのシェイクスピア。今日もまた、どこかの国をサンポ中のイシコさんの目の前で「セカイ・ゲキジョウ」の幕が開きます。

シアターガイド本誌掲載「芝居好きのたまり場」で紹介するご当地絵はがき&突発的に登場するイシコチョイスのお土産も要チェックだ!

2009.07.10[最終回]

[中国]南京
南京ショー

写真/南京の歓楽街にある劇場の外観

最近、あまり見かけない「南京玉すだれ」。竹製の小型のすだれを持ち、唄に合わせてすだれを変形させる大道芸の一つである。「南京」と名前がつくくらいなので南京が発祥だと思っていた。今回、南京へ立ち寄る際、本場の「南京玉すだれ」でも観ようと思い、インターネットで調べたら日本発祥ということが分かった。本来は「南京無双玉すだれ」と言うそうで、「玉すだれ」が登場した当時、明の首都だった南京にもない玉すだれということでつけられたそうだ。 

こうして南京玉すだれを観ることはなくなった。そこで「京劇」と並ぶ中国二大戯曲劇の一つ「越劇」の劇団公演を観ようと思ったのだが僕が滞在中には予定が入っていなかった。この地では観劇予定がなくなり、南京の歓楽街「夫子廟」をあてもなくぶらぶら歩いていた。この地域は夜遅くまで賑わっている。劇場に行く以外、海外では、あまり夜の歓楽街を歩くことなどないのだが、「セカイサンポ2」最後の地ということもあり、一人で打ち上げがてら飲み歩いていたのである。

写真/劇場の前で踊っている着ぐるみ

劇場の前で踊っているぬいぐるみが見えた。どうやら、これからショーが行われるようである。窓口で中年の男性たちがチケットを買って続々と入っていく。酒も入り、気持ちよくなっていた僕は無意識に並んで買って入っていた。昭和の映画館のような古い劇場は800名程度収容できるかなり広い劇場だった。

窓口が並んでいたので、混雑しているのかと思ったら、ぬいぐるみ効果で入り始めただけで前の2列しか座っていなかった。開演まで時間があるらしく、地元の人らしき客は舞台中央の前に設置された14型ほどの小さなテレビから流れる映画を眺めていた。ちょうど昼間、映画館で観たハリウッド映画「ドラゴンボール EVOLVTION」に亀仙人役で出演していたチョウ・ユンファが若いころの香港映画だった。

劇場内は禁煙のはずなのだが半分くらいの客が煙草を吸い、アスファルトの床に吸いがらを投げ捨てていた。20分くらい経っただろうか。舞台監督らしき人が出てきてテレビを舞台奥へ下げるとショーが始まった。やる気のない年増のダンサー二人が水着で踊り始めた。昔、九州の山奥で観たストリップのおばさんの方がもう少し一生懸命踊っていた気がする。次にホストのような華奢な男性が出てきて、蛇を右の鼻の穴から入れ、左の穴から出す芸を披露し、風邪気味の歌手が咳き込みながら歌を歌った。どちらも客席から拍手はなかった。そしてコントのような芝居が始まったのだが客席は誰も笑わない。結局、ぬいぐるみは最後まで登場しなかった。南京玉すだれが南京発祥じゃないことが分かった時のような釈然としない気持ちが残ったまま、「セカイサンポ2」最後の劇場を後にした。

イシコのあしあと

• 今回訪れたのは、[中国]南京です。


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プロフィール

イシコ
(本名:石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科を卒業後、女性ファッション誌編集長、ウェブマガジン編集長を経て、ホワイトマンプロジェクトを始動。代表を務める本人はもちろん、さまざまな分野で活動する友達たちとともに、白塗りをして、国内外を問わず、子ども向けのショーから地球温暖化防止活動の冊子や映像制作、ワークショップまで、幅広くさまざまなコンテンツづくりに取り組んでいる。本業のライターやブロガーとしては「散歩の達人」(交通新聞社)、「verita」(カフェグルーヴ)などの連載、1カ月ブログシリーズ「スーパーサイズミー(寿司編)」、「カンヌ映画祭ブログ」などがある。「古本カタログ」(晶文社)の中に収録されたコラムは2004年の広島県立大学の入試問題に出題されている。

これまでの日記

2009.07.10
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