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シアターガイド×アーティスト シリーズ Vol.5

地球は舞台!世界一周中のイシコがつづる見物記

セカイ・ゲキジョウ―The World is a theater―

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写真/シンガポールにあるエスペラネード・シアターの外観

シンガポールは経済面で急発展を遂げ、次は舞台などの芸術強化に取り組んでいるらしいと知人から聞いた。当時、雑誌編集長だった僕はすぐにシンガポール特集を組んだ。「女性ファッション誌とシンガポールに何が関係あるの?」と周囲から罵倒されたが、「興味があるから」と答えにならない答えを残し、取材に出かけた。日本のバレエ団からシンガポール・ダンス・シアターに移った日本人バレリーナ達、ディック・リーが経営するスタンダップコメディーのシアター、スキンヘッドの男性達によるバレエのショーがあるクラブなど、出会うもの全てが刺激的だった。

あれから10年。当時、建っていなかったエスペラネード・シアターにやってきた。果物の王様「ドリアン」の形をした独特の外観の建物の中には2000名を収容する劇場をはじめ様々な施設が入っている。地下1階のチケットボックスで、約一週間後、僕がシンガポールを離れた後、開催されるダンスフェスティバルのスケジュールを眺めていた。というより途方に暮れていた。本来なら、今頃、小ホールでイタリアの劇団が上演する子供向けの芝居を観ているはずだった。しかし、前売りチケットはソールドアウトで、当日券もないと告げられた。この芝居にスケジュールを合わせてマレーシアから戻ってきたのに……。

突然、上の階からマイクを通した声が聞こえた。誘われるようにエスカレーターに乗り、ロビーに上がると特設舞台が見えた。舞台前にはパイプ椅子が置かれ、マレー系、華人系、インド系、欧米系と国際色豊かな親子達が座り、椅子がない親子はそのまま床に座っていた。みんな僕と同じようにイタリアの劇団のチケットを買うことができない仲間に思えた。どうやらここでも子供向けのショーを上演するらしい。僕も子供達に混じって、その場に座り込んだ。

写真/エスペラネード・シアターで観た子供向けのショーの様子

ねずみに扮したマレー系の俳優が現れ、英語で歌いながら踊った。それに合わせて子供達も身体を動かす。次にお姉さん役の華人系の女優が加わり、おしゃべりしてから、やはり歌いながら踊った。子供向け番組の収録を観ているような感じだった。

終演後、客席の後ろに貼られた特設舞台の公演スケジュール表を見ると、今週、シアター全体が子供向けのエンターテインメント週間のようで、様々な場所で様々なショーが上演されているようだった。1歳から3歳向け、3歳から5歳向けなどと書かれているのが教育熱心なシンガポールを表しているように思えた。どちらにせよシンガポールの芸術強化は10年経った今も進行中のようである。ちなみに僕が編集長をしていた雑誌は、笑ってしまうほど売れず、2年後、廃刊になった。

イシコのあしあと

• 今回訪れたのは、[シンガポール]シンガポールです。


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プロフィール

イシコ
(本名:石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科を卒業後、女性ファッション誌編集長、ウェブマガジン編集長を経て、ホワイトマンプロジェクトを始動。代表を務める本人はもちろん、さまざまな分野で活動する友達たちとともに、白塗りをして、国内外を問わず、子ども向けのショーから地球温暖化防止活動の冊子や映像制作、ワークショップまで、幅広くさまざまなコンテンツづくりに取り組んでいる。本業のライターやブロガーとしては「散歩の達人」(交通新聞社)、「verita」(カフェグルーヴ)などの連載、1カ月ブログシリーズ「スーパーサイズミー(寿司編)」、「カンヌ映画祭ブログ」などがある。「古本カタログ」(晶文社)の中に収録されたコラムは2004年の広島県立大学の入試問題に出題されている。

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