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シアターガイド×アーティスト シリーズ Vol.5

地球は舞台!世界一周中のイシコがつづる見物記

セカイ・ゲキジョウ―The World is a theater―

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写真/踊りのコンテストが行われた野外会場

午後2時を過ぎ、暑さもピークに達してきた。冬に入るタイとラオスの国境の街「ノーンカーイ」は朝晩15℃近くまで冷え込むが、それでも日中は30℃近くまで上がる。汗を拭きながら信号待ちをしていると僕の目の前を一台のバスがゆっくり通り過ぎて行った。

化粧の濃い……、いや、どう見ても舞台用の化粧をした女の子達がバスの窓から顔を出していた。急に暑さを忘れ、バスを追いかけるように信号を渡った。追いつくわけもないのに。

写真/コンテストの様子

運よくバスはすぐ近くのサッカー場へ入って行った。スタンドの合間から中を覗き見ると何やら特設舞台ができている。まだ音は出ていないが、どうやらここで何かが行われることは間違いない。チケット売り場を探すがどこにもない。観客らしき人々が手にチケットを持つ様子もなく入っていくのを見ると無料のようだ。僕も彼らの後をついていき、何が起こるのかも分からず、とにかくスタンドに座った。

しばらくすると司会者が現れた。その後、楽器を持った男性が10名ほど舞台奥にあがり、ゆるいリズムを奏で始める。その音に合わせ、上下から民族衣裳をまとった10名ほどのダンサーが手の指を反って踊りながら現れた。テレビ局がスポンサーについているようでテレビ録画もしており、カメラがダンサーを追いかける。途中、男女の夫婦役が現れ、生活の貧しさを演じるような芝居が5分程度入り、後は延々と踊り続ける。構成が全く理解できないまま30分ほどで演目は終わった。

写真/コンテストに参加していたグルーブ

するとまた司会者が出て、先程と同じように楽器を持った男性グループが現れた。もちろん別の男性たちだが同じようなゆるいリズムを奏でるとやはり上下からダンサーが10名ほど現れた。同じように途中に芝居が入り、30分ほどで終わった。5つの演目が終わっても構成はほとんど変わらなかった。トイレに行くと英語で話しかけてきたタイ人がいたので、彼にこのイベントのことを聞くと「モーラム」と呼ばれるタイ東北部の伝統的な音楽に合わせて踊るコンテストなのだと教えてくれた。確かに舞台正面のテーブルには評論家のような男性3名が座り、舞台を観ながら必死に点数をつけているようだ。

居眠りしたり、会場内で売られているコーヒーやカップヌードルをすすりながら暇な僕も延々と見続けた。まさか22時過ぎまで続くとも知らず。その上、これは翌日も15時から23時まで続いたのである。結局、何組観たのか覚えていないが、とにかく優勝グループの発表まで観続けた。おかげで今もモーラムの単調な緩い音楽と指を反って踊るダンサーの映像が頭からこびりついて離れない。

イシコのあしあと

• 今回訪れたのは、[タイ]ノーンカーイです。


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プロフィール

イシコ
(本名:石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科を卒業後、女性ファッション誌編集長、ウェブマガジン編集長を経て、ホワイトマンプロジェクトを始動。代表を務める本人はもちろん、さまざまな分野で活動する友達たちとともに、白塗りをして、国内外を問わず、子ども向けのショーから地球温暖化防止活動の冊子や映像制作、ワークショップまで、幅広くさまざまなコンテンツづくりに取り組んでいる。本業のライターやブロガーとしては「散歩の達人」(交通新聞社)、「verita」(カフェグルーヴ)などの連載、1カ月ブログシリーズ「スーパーサイズミー(寿司編)」、「カンヌ映画祭ブログ」などがある。「古本カタログ」(晶文社)の中に収録されたコラムは2004年の広島県立大学の入試問題に出題されている。

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