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シアターガイド×アーティスト シリーズ Vol.5

地球は舞台!世界一周中のイシコがつづる見物記

セカイ・ゲキジョウ―The World is a theater―

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写真/トラディショナルダンスが行われた学校の中庭

新しい街に到着すると、その街のインフォメーションセンターへ行くことにしている。そこで演劇やダンスなどを観られる場所がないかと片言の英語で聞く。ナコーン・パノムというタイの小さな街でも、同じことをしたのだが、コットと名乗る係員は申し訳なさそうにこの街では演劇もダンスもやっていないと言った後、街の見どころをいくつか教えてくれた。最後に僕の旅の予定と職業を聞いた。一番、苦手な二つの質問に「予定が決まっていないこと」と「旅について書くエッセイスト」ということを精一杯の英語で伝えた。エッセイという言葉が通じず、ライターという言葉を使うと彼が反応し、ダンスも書くために観たいのですかと聞いてきた。「セカイ・ゲキジョウ」のことを片言の英語で説明し、近くのパソコンでこのページを開くと、彼はしばらく考え、少し離れていますが、トラディショナルダンスを観に行きませんかと誘った。

写真/トラディショナルダンスの様子 その1

4日後、彼の車でナコーン・パノムから約50キロ離れたレネ・ナコーンという街に向かった。到着したのは公立高校である。学校の門をくぐると民族衣裳を着た20名ほどの学生たちと5,6名ほどの先生たちに迎えられ、これはただ事でないことを知る。天皇陛下が美術館などをご覧になったという時に流れるニュースの映像を思い出しながら、高校が持つ資料館で学生たちから、この地域独特の楽器「ケーン」などの説明を受けた。資料館の入口には、この学校を訪れ、僕と同じように説明を受けているタクシン元首相の写真も飾られていた。

写真/トラディショナルダンスの様子 その2

ひと通りの説明が終わると中庭に特設された舞台に案内された。豪華なお供え用のフルーツや花が飾られたテーブル席に座らせられ、僕一人、いやセカイ・ゲキジョウのためだけに準備されたトラディショナルダンスは始まった。その中の一つに求愛ダンスというものがあった。男性が一人の女性の前で縦膝をつき、膝をついた足を上下にばたつかせる。これが女性への求愛を表す仕草なのだと言う。選ばれた女性は男性と一緒に円の真ん中に出て二人で音楽に合わせて自由に踊る。席を離れ、その様子を写真に撮っていると僕も舞台上へ連れていかれてしまった。そして僕も女性を一人選べと言われ、求愛ダンスを踊らされた。どうしても盆踊りのようになってしまう僕の醜いダンスに会場は笑いに包まれた。

校長先生が舞台上のマイクを持ち、最後に挨拶をした。いつのまにか僕のことを「ミスター イシコ」から「ミスター ナガワ」という母音さえ一つもあってもいない名前で連呼していた。僕は「ミスター ナガワ」のまま壇上に上がり、生徒に片言の英語で今日のダンスのお礼を言い、校長先生と握手を交わした。

イシコのあしあと

• 今回訪れたのは、[タイ]レネ・ナコーンです。


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プロフィール

イシコ
(本名:石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科を卒業後、女性ファッション誌編集長、ウェブマガジン編集長を経て、ホワイトマンプロジェクトを始動。代表を務める本人はもちろん、さまざまな分野で活動する友達たちとともに、白塗りをして、国内外を問わず、子ども向けのショーから地球温暖化防止活動の冊子や映像制作、ワークショップまで、幅広くさまざまなコンテンツづくりに取り組んでいる。本業のライターやブロガーとしては「散歩の達人」(交通新聞社)、「verita」(カフェグルーヴ)などの連載、1カ月ブログシリーズ「スーパーサイズミー(寿司編)」、「カンヌ映画祭ブログ」などがある。「古本カタログ」(晶文社)の中に収録されたコラムは2004年の広島県立大学の入試問題に出題されている。

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