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シアターガイド×アーティスト シリーズ Vol.5

地球は舞台!世界一周中のイシコがつづる見物記

セカイ・ゲキジョウ―The World is a theater―

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写真/バリ舞踊が行われた会場

バリ舞踊を習うことを目的にバリ旅行をする女性は意外に多い。バレエの先生とバレエダンサーという母と娘が僕の滞在しているコテージの一つに宿泊することになった。今回、彼女たちの目的は観光もあるがバリ舞踊を観ることと実際に体験することが一番だと言った。

「バレエダンサーがバリ舞踊を習うというのは柔道家がムエタイを習うような感じかなぁ」

写真/バリ舞踊の様子 その1

的外れなことを言ったようで上品な親子はきょとんとしていた。その日の夜、早速、彼女たちと一緒にバリ舞踊を観に行く。映画は一番前の席で観るのが好きだが、芝居は自由席の場合、なぜか一番前の席には座らない。舞台から離れた席から全体の絵を観たいという意識が働くのかもしれない。逆に彼女たちは身体の動きを細かく観たいので迷うことなく一番前の席を選ぶ。僕もついていったおかげで踊りを細かく観ることができた。独特の目の動きや繊細な指の動きを観ながら王や貴族がこの舞踊を16世紀から大切にしてきたことも分かる気がした。

さて、僕らが宿泊しているコテージのオーナーの奥様もバリ舞踊に魅せられ2年間、バリで毎日レッスンに通ったそうだ。そして、その間に知り合ったバリ人と結婚したのである。その彼女の紹介で、親子はバリ舞踊界の有名なユリアティ三姉妹の長女から体験レッスンを受けることになった。ちなみに真ん中の妹はNHKのインドネシア語講座に出演していたこともありバリ好きの日本人にはかなり知られている。今回のレッスンでは「ブニャンブタン」と呼ばれる「歓迎の踊り」を体験したそうだ。バリ舞踊を観に行くとたいてい最初のプログラムで花をまきながら踊る演目である。

写真/バリ舞踊の様子 その2

翌朝、朝食時にレッスンの感想をうかがっていた。

「バレエでレゴン(バリ舞踊の一つで宮廷舞踊)のように腰を落とし、お尻を突き出すことはありますか?」と質問すると「ないから大変ですよ」と二人で口をそろえるように言った。そして上に吊りあげる状態で姿勢を作るバレエと下に向かって重心を落とすレゴンとの身体の使い方の違いに悪戦苦闘しているとうれしそうに語った。完全にバリ舞踊に魅せられたようで他の観光を返上し、滞在中、毎日、レゴンのレッスンに通うことにしたそうだ。

「毎日ってしんどくないですか?」

と聞くと「全然!」とこれまた二人で口をそろえるように言った。ここ数年、彼女たちはタンゴにもハマり、昨年はアルゼンチンに1カ月滞在し、タンゴを習ってきたそうだ。

「それってボクサーがブラジリアン柔術を習得するようなもんですかねぇ」相変わらず的外れなことを口走る僕に彼女たちは聞き流すことを覚えた。結構、僕の中では真剣に言っているんだけどなぁ。

イシコのあしあと

• 今回訪れたのは、[インドネシア]バリです。


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プロフィール

イシコ
(本名:石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科を卒業後、女性ファッション誌編集長、ウェブマガジン編集長を経て、ホワイトマンプロジェクトを始動。代表を務める本人はもちろん、さまざまな分野で活動する友達たちとともに、白塗りをして、国内外を問わず、子ども向けのショーから地球温暖化防止活動の冊子や映像制作、ワークショップまで、幅広くさまざまなコンテンツづくりに取り組んでいる。本業のライターやブロガーとしては「散歩の達人」(交通新聞社)、「verita」(カフェグルーヴ)などの連載、1カ月ブログシリーズ「スーパーサイズミー(寿司編)」、「カンヌ映画祭ブログ」などがある。「古本カタログ」(晶文社)の中に収録されたコラムは2004年の広島県立大学の入試問題に出題されている。

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