戸田恵子 インタビュー 創刊15周年記念インタビュー 第3弾 - 特集ページ - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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記念インタビュー 第3弾
戸田恵子

『橋を渡ったら泣け』『MUSICAL ザ・ヒットパレード』、そしてシアタークリエの2カ月公演にわたるこけら落とし公演『恐れを知らぬ川上音二郎一座』――07年のこの人は、いつも舞台に立っていたような気がする。9月にはその名も『アクトレス(女優)』と題したコンサートで歌手活動も本格始動させた戸田恵子さん。大のブロードウェイ好きで、シアターガイドの情報を活用しているという戸田さんに、舞台とブロードウェイの魅力を語っていただいた。

写真撮影=宮川舞子

がんばる力の源は舞台

―それだけ多くの芝居やライブをご覧になるのは、俳優として刺激を受けたいからですか?

もちろん刺激を受けたいということはあるんですけど、やっぱり趣味だから。趣味だからたくさん観られるし、純粋に楽しめる。それに私、アクティブに動いてるように見えるかもしれないけど、基本は怠け者だから、生身の人間ががんばっているのを見たり、すごい技をやってくれたりするのを観ることで、自分もがんばる気になれるんですよ。ちょっと、他力本願なんです。あと、親しい友達もたくさん芝居をやってますから、当然がんばってお稽古してる友人の舞台は観てあげたい。その舞台が良かったりすれば、最高ですよね。私もすごくその人のことを誇りに思うし、人をこんなに元気にさせられる仕事に就いてるんだなぁっていうことを改めて認識もします。観てる時は一観客として観ていますけど、すっごい感動して泣いたり、「いや良かったぁ!」って思うと、「私たちは、(お客さんに対して)そういうことができるんだ」っていうことに気づくんです。ホント、何度も言うようですが、生身の人間が何かをしてるのを観るのが一番好きなんです。編集したムービーに比べて躍動感があって、全然いいですよ。いい舞台に出合えれば、多少の病気くらいは、多分そこで盛り返せるんじゃないかっていうふうな気になれますよ。

―戸田さんは今年(07年)、歌手活動を再開しましたが、今後、昔のようにミュージカルや音楽劇にまたチャレンジしていきたいという気持ちはあるんでしょうか?

そうですね。別に何か「これはやらない」とか「これはやる」と決めてるわけではないので、もちろんいい作品に出合うことがあって、すべての条件が成立すれば大丈夫だと思います。去年は地球ゴージャスの『HUMANITY』をやって、今年は『MUSICAL ザ・ヒットパレード』に出ているから、歌ったり踊ったりは、チャンスをいただいてるんですよね。まあ、劇団時代ほどにはやらなくなりましたし、「もう、ちょっと歌ったり踊ったりはなぁ……」なんて思ったこともあるんですが、それこそ『HUMANITY』に出た時に、気持ちを締め直した。それはたくさんのダンサーの人たちと一緒に仕事をしたことに影響されたんですけどね。「どうする、もう一回動ける体にする?」という自分と、ちょっと闘いがあって。コンサート(『アクトレス』)をやるという目標もありましたし、そのための自分の踏ん切りになったらなと、人生で初めてジムに通うようになったんです。「できる時にできることをすればいい」と気持ちを切り替えて、もうちょっと動ける体をキープしたいなぁというふうになってきました。

戸田恵子

―最後にお聞きしたいのですが、ブロードウェイの舞台に立ってみたいという気持ちはありますか?

まったく無いですね(笑)。自分がブロードウェイにいるという状況が、今の私にはちょっと想像できないので。もちろん日本で出合った作品が向こうに行く、となったら喜んで行きますけれども、今、私が向こうの舞台に立つために何かすることがあるかって言ったら、あまりない。東京でまだできていないことはたくさんあるし。実は『オケピ!』もずいぶんと海外進出の話で盛り上がったんです。「これはもう全世界共通の話でしょ!」ってことで、「行きましょう、行きましょう」って言ってたんですよ。だから、行くことが「NO」と言ってるのではなくて……

―縁があれば。

そうですね。あれは、いつだったかな……。(宮本)亜門さんの『太平洋序曲』(04年)がブロードウェイで始まる時。結局、観られなかったんですけど、やっぱりブロードウェイにあの(能面をあしらった)看板がかかった時は、なんかうれしかったですよ。ああ、ここでやるんだなぁ、がんばったんだなぁと思って。たしか写真も撮りました。夜、ブロードウェイで亜門さんと一緒に飲んだりして。あそこに看板を掛けられるっていう、夢のような話が現実としてあるんだと思いました。でも、そういうことって、まだまだ日本じゃあまりインフォメーションされない。一般的に演劇ってすごく情報量が少ない気がします。

―野球で言えばそれこそ、日本人選手がメジャーリーグに挑戦して活躍した、というくらいの話ですよね。

本当にそうです。日本でも、もっともっと舞台に注目してほしいなぁと思います。やっぱり、ブロードウェイに行って8時にあれだけ舞台を観る人が集まるのを見ると、すごく羨ましい。あのシステムや土壌がいいんですよね。その代わり競争も厳しくて、すぐにクローズになる舞台もある。開いたけどすぐ終わっちゃったとか。それだけ厳しいんだっていうことは分かってますし、だからこそ素敵なんだっていうこともね。

戸田恵子

愛知県生まれ。16歳の時、歌手としてデビュー。1977年に劇団・薔薇座に入団し、看板女優として数多くのミュージカルに出演。89年の退団後は、声優・女優としてテレビ・映画にも活躍の場を広げる。06年、『歌わせたい男たち』で朝日舞台芸術賞秋元松代賞、読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。今年9月にはCDアルバム「ACTRESS」を発表し、本格的に歌手活動を再開した。12月19日にCDシングル「強がり」を発売したばかり。11〜12月にはシアタークリエこけら落とし公演『恐れを知らぬ川上音二郎一座』に出演。08年も2月末から3月まで再演となる『歌わせたい男たち』のツアー公演、5月には伊東四朗一座への参加、またコンサートも予定されている。

【今後の活動予定】

二兎社「歌わせたい男たち」

2008.2/29(金)〜3/23(日) 紀伊国屋ホール

【スタッフ】 作・演出=永井愛
【キャスト】 戸田恵子/大谷亮介/小山萌子/中上雅巳/近藤芳正 ほか

・2008.1/26(土)チケット前売開始
・全席指定一般5,000円/学割3,000円
・お問い合わせ=二兎社 TEL.03-5638-4587