中村鴈治郎改め 四代目坂田藤十郎襲名披露記者会見 - 2005年6月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
サイト内検索
すべて|
公演名|
人名・劇団名|
劇場|
演劇ニュース
様々な条件で検索
こだわり検索
注目キーワード

演劇ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースを購読する
写真/三代目 中村鴈治郎 両脇の写真は、鴈治郎の希望で蜷川実花が撮影した。また、会場には紙衣が飾られた。

▲三代目 中村鴈治郎 両脇の写真は、鴈治郎の希望で蜷川実花が撮影した。また、会場には紙衣が飾られた。
 本日、都内で中村鴈治郎の襲名披露記者会見が行われた。今回、鴈治郎が襲名するのは実に231年ぶりに復活する上方歌舞伎の大名跡・坂田藤十郎。江戸の「荒事(あらごと)」の代表格・市川団十郎に対し、上方の「和事(わごと)」の名優として知られた藤十郎を襲名するとあってか、異例の京都・東京同日会見となった。
 京都の会見を終えて、東京の会場に到着した鴈治郎は疲れた様子もなく、晴れやかな表情で襲名の抱負を語った。「(初代)藤十郎がスターになった『夕霧名残の正月』の25年後に発表された『曽根崎心中』のお初が(扇雀時代に)当たり役となって、“扇雀ブーム”をまき起こしたことに縁を感じる」という言葉から、現代の上方歌舞伎の名優が、和事を創始した名跡を引き継ぐことへの熱い思いが窺える。

 今年12月と来年1月の襲名興行では初代の代表作であった『夕霧〜』を復刻上演する。実際のところ『夕霧〜』は「資料が少ないので、復活というよりは新作に近い形になる」と説明した。この作品には紙衣(かみこ)が使用される。紙衣とは、若旦那などが傾城に入れあげて落ちぶれた様子を表す時に用いられる衣裳で、和事の象徴ともいえる。歌舞伎の公演では実際には布を使うことが多いが、今回は初代 藤十郎に倣って和紙で作ったものを着用する。「着た姿を今のお客さんに見てもらいたい。何よりも(和事を創始した)藤十郎の“ムード”を感じてもらいたい」と上方の和事の魅力も強調した。

 歌舞伎界初の同日会見で、疲れはないかとの質問が飛ぶと「明日からアメリカなので、京都も東京もシアトルも同じ。若いから平気です(笑)」といって浮かべた穏やかな笑顔の奥には、襲名にかける強い意気込みが感じられた。

 襲名興行は12月の京都南座を皮切りに、初代 藤十郎や三代目 鴈治郎の当たり役をはじめ『夏祭浪花鑑』団七九郎兵衛、『近江源氏先陣館』佐々木盛綱などの初役を含めた幅広さで、来年10月の名古屋御園座まで続けられる。
公演データ
中村鴈治郎改め 四代目 坂田藤十郎 各座襲名披露狂言

吉例顔見世興行
2005.11/30〜12/26 京都南座
『夕霧名残の正月』、『曽根崎心中』、『本朝廿四孝』、坂田藤十郎襲名披露「口上」

壽初春大歌舞伎
2006.1/2〜26 歌舞伎座
『夕霧名残の正月』、『曽根崎心中』、『伽羅先代萩』、坂田藤十郎襲名披露「口上」

二月博多座大歌舞伎
2006.2月 博多座
『伽羅先代萩』、『大津絵道成寺』、坂田藤十郎襲名披露「口上」

七月大歌舞伎
2006.7月 大阪松竹座
『夏祭浪花鑑』、『京鹿子娘道成寺』、坂田藤十郎襲名披露「口上」

吉例顔見世
2006.10月 御園座
『近江源氏先陣館』、『枕獅子』、坂田藤十郎襲名披露「口上」