劇団四季「昭和の歴史三部作」連続上演製作発表会 - 2005年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/上段左から田代隆秀、芝清道、阿久津陽一郎、石丸幹二、下村尊則、下段左から大平敦子、樋口麻美、野村玲子、濱田めぐみ、五東由衣、佐渡寧子、坂本里咲

▲上段左から田代隆秀、芝清道、阿久津陽一郎、石丸幹二、下村尊則、下段左から大平敦子、樋口麻美、野村玲子、濱田めぐみ、五東由衣、佐渡寧子、坂本里咲
 戦後60年の節目を迎える今年、劇団四季が昭和の戦争の歴史を描いたオリジナル・ミュージカル3作品を四季劇場[秋]で連続上演する。19日に浅利慶太同劇団代表や作品関係者、キャストが出席した製作発表会が行われた。

 日本人でありながら、中国人女優“李香蘭”として生きた山口淑子の数奇な半生を描いた『ミュージカル李香蘭』は、1991年1月に初演。以降、全国各地で公演され、92年には中国、97年にはシンガポールでも上演された。会見場には李香蘭本人で同作品の原作「李香蘭 私の半生」の著者でもある山口淑子、同じく「李香蘭〜」の共同執筆者・藤原作弥、劇団四季の野村玲子(李香蘭役)、濱田めぐみ(川島芳子役)、芝清道(杉本役)、五東由衣(李愛蓮役)が顔を揃えた。

 三部作第2弾は、ときの日本国首相・九重菊麿の息子である秀隆を通し、シベリア抑留の悲劇を訴える『異国の丘』。フィクションを織り交ぜつつ、史実を浮き彫りにした同作品は、2001年10月に初演された。同公演からは、作品のベースとなった「夢顔さんによろしく」の作者・西木正明、劇中のタイトルナンバー「異国の丘(原題:昨日も今日も)」の作曲者で、語り部としても登場する吉田正の夫人・喜代子氏、劇団四季の石丸幹二(九重秀隆役)、下村尊則(同役)、佐渡寧子(宋愛玲役)、坂本里咲(李花蓮役)が出席した。

 最後に登場するのは、昨年9月に初演された『南十字星』だ。南方へと出征した学徒・保科勲の視点から、インドネシア音楽や舞踊などの文化を描きつつ、太平洋戦争やインドネシア独立戦争、そして保科自身が犠牲となるBC級戦犯の処刑が語られる。当日は、劇団四季の阿久津陽一郎(保科勲役)、樋口麻美(リナ・ニングラット役)、大平敦子(同役)、田代隆秀(島村中将役)が姿を見せた。
 「自分なりにあの時代の語り部としての役割を、これからも続けていかなくてはいけない」と真剣な表情で語ったのは、少年時代に太平洋戦争を経験したという浅利慶太。「あれほどに重い戦争の歴史を、あと15年、20年後したら、日本人はほとんど知らない。何としてでも語り継がねばいかんと思った」とこの3作品を上演する動機を語る。「特に若い世代の方に観ていただきたい」という今回の会見には、都内及び近郊の大学新聞記者陣も招かれていた。また、山口淑子も「戦争意識、抗日意識、日中問題などの要素が含まれている作品なので、抗日の人たちにも理解できると思う。抗日の人たちや若い人たちに観ていただきたい」と作品を評価していた。

 キャストは、各演目ごとに、それぞれの主役がコメントを寄せた。

野村玲子 『ミュージカル李香蘭』李香蘭役
91年の初演当時には、私を含め出演者はほとんど昭和史というものを理解しておりませんでしたが、皆で勉強し、歴史の事実を認識し、舞台の上で疑似体験をしてきました。やはりこの史実は、私たちの下のジェネレーションの方たちにもきちんと伝えていかなければいけないと感じております。

石丸幹二 『異国の丘』九重秀隆役
この作品に、そしてこの役にまた巡り合えたことを本当に嬉しく思っております。崇高なまでの気高さや潔さを持っている秀隆という役と対峙することによって、僕自身を磨いていけますし、そして今回もどんなふうに自分が変わっていくのかを楽しみにしております。『ハムレット』や『壁抜け男』でご一緒している下村さんとダブルキャストになります。今回の競演がどのような形になるのか、自分たちも楽しみで、これから作品を練り上げていきたいと頑張っております。

阿久津陽一郎 『南十字星』保科勲役
前回、公演期間中に、実際に南方戦線に出征なされた方々や舞台となりましたインドネシアの大使、公使といった方々とお話させていただく機会が持てました。僕自身、すごく役作りの上で参考になりましたし、分からなかった事実をカンパニー全員が知ることができて、作品を深く理解していくきっかけにもなりました。この作品を通じまして、1人でも多くの方々に、とりわけ若い世代の方々に、保科勲の現代に託したメッセージの意義を考えていただく機会になればと思います。

 なお、下村尊則は今回が三部作初出演となる。「実は14年前の『李香蘭』の初演のときに、どうしても(男装の麗人の)川島芳子役がやりたくて、通し稽古をやったことがあるんですけれど、女装して男装するという不思議な生物になったために、印象も悪かったらしく、14年間この3作品に声がかかりませんでした(笑)」と場内を沸かせつつも、石丸とのダブルキャストとのことで「役者が違うとこんなにも作品のイメージが違うのか、とよくお客様にいわれます。今回もそういうふうになればいいな、と思っています」と意気込みを語った。

 『ミュージカル李香蘭』は8月14日から10月2日、『異国の丘』は10月16日から12月4日、『南十字星』は12月18日から来年1月15日まで、四季劇場[秋]にて上演される。
公演データ
『ミュージカル李香蘭』
2005.8/14(日)〜10/2(日) 四季劇場[秋]
【スタッフ】 企画・構成・演出=浅利慶太 作曲=三木たかし 振付=山田卓 衣装=森英恵/李艶萍 照明=沢田祐二 装置=土屋茂昭 ほか
【キャスト】 劇団四季

・チケット発売中
・全席指定S席9,450円/A席7,350円/B席5,250円/C席3,150円/バルコニー席4,200円、バルコニー学生席2,100円 *ウイークデイマチネは各1,050円引き
・お問い合わせ=劇団四季 東京公演本部 TEL.03-5776-6730

『異国の丘』
2005.10/16(日)〜12/4(日) 四季劇場[秋]
【スタッフ】 企画・演出・美術・台本=浅利慶太 作曲=三木たかし 台本=湯川裕光/羽鳥三実広 振付=加藤敬二 照明=紫藤正樹 ほか
【キャスト】 劇団四季

・8/13(土)前売開始
・全席指定S席10,500円/A席=8,400円/B席5,250円/C席3,150円/バルコニー席4,200円、バルコニー学生席2,100円 *ウイークデイマチネは各1,050円引き
・お問い合わせ=劇団四季 東京公演本部 TEL.03-5776-6730

『南十字星』
2005.12/18(日)〜2006.1/15(日) 四季劇場[秋]
【スタッフ】 企画・構成・演出=浅利慶太 作曲=三木たかし 美術=土屋茂昭 照明=沢田祐二 振付=加藤敬二 ほか
【キャスト】 劇団四季

・8/13(土)前売開始
・全席指定S席10,500円/A席=8,400円/B席5,250円/C席3,150円/バルコニー席4,200円、バルコニー学生席2,100円 *ウイークデイマチネは各1,050円引き
・お問い合わせ=劇団四季 東京公演本部 TEL.03-5776-6730