ミュージカル『マリー・アントワネット』製作発表 - 2005年12月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/上段左から新妻聖子、高嶋政宏、石川禅、井上芳雄、笹本玲奈、山口祐一郎、下段左から涼風真世、シルヴェスター・リーヴァイ(音楽)、ミヒャエル・クンツェ(脚本・作詞)、栗山民也(演出)、土居裕子
▲上段左から新妻聖子、高嶋政宏、石川禅、井上芳雄、笹本玲奈、山口祐一郎、下段左から涼風真世、シルヴェスター・リーヴァイ(音楽)、ミヒャエル・クンツェ(脚本・作詞)、栗山民也(演出)、土居裕子
 来年11・12月の帝国劇場公演、ミュージカル『マリー・アントワネット』の製作発表が、本日都内のホテルにて行われた。

 同作品は、遠藤周作の著書「王妃マリー・アントワネット」が原作。この公演が世界初演となる。ミュージカル『エリザベート』や『モーツァルト!』で知られるミヒャエル・クンツェを脚本・歌詞に、シルヴェスター・リーヴァイを音楽に招き、演出は栗山民也が務める。会場には、クンツェ、リーヴァイ、栗山の3氏に加え、キャストから涼風真世、新妻聖子、笹本玲奈、井上芳雄、土居裕子、石川禅、高嶋政宏、山口祐一郎が出席。招待されたオーディエンス200名には公演の詳細が告知されていなかったせいもあり、熱気に包まれた会見となった。

 18世紀のフランスが舞台。国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネットと、革命への道を進む貧民の娘マルグリット・アルノーという2人の「M.A.」の確執を軸に、フランス革命へと立ち上がる民衆と、王政の姿を描く。

 ロゴマークも2つの「M.A.」が重なるデザインとなっており、「黄金のM.A.は、マリー・アントワネットの象徴で支配階級を示す。彼女の家具など全所有物にはこの印がされていた。赤のM.A.は、革命に邁進するマルグリットの象徴。血の色でもあり、革命や愛を表している。対比させることで、劇中の対立が見て取れる」(クンツェ)という。

 会見終了後には劇中歌も披露され、昨日博多座で千秋楽を迎えたばかりの『モーツァルト!』アンサンブルも加わった、迫力あるパフォーマンスが行われた。
写真/ミヒャエル・クンツェ 写真/シルヴェスター・リーヴァイ

▲ミヒャエル・クンツェ

▲シルヴェスター・リーヴァイ
ミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)

遠藤氏の原作は、平民の女性であるマルグリットと、皆さんご存じのマリー・アントワネットという2人の女性を描いています。以前から、マリー・アントワネットという人物に魅了され続けていますし、一般民衆の代表者・マルグリットによって、私はインスピレーションを得ることができました。「暴力を用いて、世の中を変えることができるのか」という疑問は、今私たちが生きるこの時代の重要なテーマになると思っています。ぜひ、皆さまの胸の中まで届くような作品にしていきたいと思います。

シルヴェスター・リーヴァイ(音楽)

クンツェの書く詞は、多様性に満ちたものになっていて、過去の歴史を語るものだったとしても、それに収まらず、現代に通じるものになっている。『エリザベート』や『モーツァルト!』で出会った素晴らしいソリスト、アンサンブル、オーケストラ、そして観客の皆さんのご支援が、今回の作品を作る際に、私を助けてくれました。必ずや成功すると思っていますし、またその成功をもとに、世界が日本に目を向けてくれるようにしたいと思います。
写真/栗山民也 写真/涼風真世

▲栗山民也

▲涼風真世
栗山民也(演出)

日本だと新作を作る場合、1年前には影も形もない状況なのですが、今回は豊かな環境で芝居が作れます。歴史、政治、革命、暴力というものを核心的なテーマとして見せながら、1人ひとりのキャラクター、そして男とは、女とはという部分を描きたい。ベルサイユという絶対王政の象徴がどう崩れていったのか、その崩れた背景の中からどのような新しい正義が生まれていったのか、というのが基本的なコンセプトになると思う。シアトリカルな仕掛けを十分に駆使して、歴史の間口を広く持って、それが現代とどう合わせ鏡になるのか、1年かけて考えたいと思います。

涼風真世 マリー・アントワネット……フランス国王ルイ16世の王妃

世界初演ということで、プレッシャーと責任を痛感しています。クンツェさん、リーヴァイさん、栗山さんや日本のスタッフや出演者の皆さんに助けていただきながら、私なりのマリー・アントワネットを作っていきたい。お衣裳も豪華な装置も、すべてが楽しみです。
写真/新妻聖子 写真/笹本玲奈

▲新妻聖子

▲笹本玲奈
新妻聖子 マルグリット・アルノー(ダブルキャスト)……貧困に苦しむ娘。王妃への憎しみから革命に目覚め、フランス革命のカリスマ的存在になる

『マリー・アントワネット』の楽曲を初めて聞いたとき、本当に良い曲だな、とすぐに思いましたし、台本を読ませていただいたときも、まるで小説を読んでいるかのように面白くて、最後まで読み切ってしまいまいました。先輩方の力を借りて、笹本さんとも力を合わせて、マルグリット役を追究していけたら。

笹本玲奈 マルグリット・アルノー(ダブルキャスト)

まだ未熟者ですので、たくさん教えていただきながら、頑張っていきたいと思います。(パフォーマンスで歌った“100万のキャンドル”は)宮廷内で歌う曲なのですが、(ホテルの)シャンデリアなどが豪華な場所で歌わせていただいたので、本当に舞台にいるみたいでした。まずは世界史の勉強ですね(笑)。
写真/井上芳雄 写真/土居裕子

▲井上芳雄

▲土居裕子
井上芳雄 アクセル・フェルセン……スウェーデンの若い貴族で、マリー・アントワネットの愛人

『エリザベート』でデビューさせていただきまして、昨日まで博多座で『モーツァルト!』をやらせていただいていました。そんな僕が次の『マリー・アントワネット』にフェルセン役で出させていただけることは、何て幸せなことだろうと思います。世界初演ということで、非常にワクワクしていますし、オリジナル・キャストになれることは光栄です。

土居裕子 アニエス・デュシャン……マルグリットの師であり、よき理解者でもある敬虔な修道女

ヨーロッパの深い歴史が根づいたオリジナリティをリーヴァイさんの音楽に強く感じまして、心惹かれました。そのリーヴァイさんの音楽を歌わせていただくことは本当に嬉しいですし、クンツェさんの台本も本当に魅力的で、今からワクワクしております。
写真/石川禅 写真/高嶋政宏

▲石川禅

▲高嶋政宏
石川禅 ルイ16世……フランス国王。王妃を愛するあまり、国政よりも彼女のわがままを優先させてしまう

遠藤周作さんが、ルイ16世のあまりにも人間的な性格を非常に好まれたらしく、登場人物の中でも相当な愛情を注いで書かれたと聞きました。とても魅力のある人物だと思いますので、悪い面と良い面を突っ込んで、色々掘り下げれば、より感動的な人物になるのではないかと思っております。

高嶋政宏 オルレアン侯……ルイ16世の従兄弟。フランスを共和国にするため、革命に手を貸す

『エリザベート』でやらせていただいたルキーニが、最初に刺そうと思ったオルレアン侯を演じるとは思ってもみませんでした(笑)。稽古初日までには、マリー・アントワネットが生きた18世紀の時代背景のエキスパートになって臨みたい。まだ1年ありますので、歌詞を練って、最もお客さんが分かりやすい、それでいて面白い作品をどう作ろうかと興奮しております。
写真/山口祐一郎
▲山口祐一郎
山口祐一郎 カリオストロ……不思議な力を持つ、錬金術師。同作品の狂言回し的な存在

インチキ野郎で、詐欺師で、ペテン師の役だそうです(笑)。舞台で色々なトリックやマジックがあるのですが、そのお話をちょっと聞いただけで、もしかしたらミュージカルはなくても、そのマジック・ショーだけでも面白いんじゃないかな、と思いました。マジックとミュージカルの両方楽しめる作品ですね。
その他、主なキャスティングも発表された。

山路和弘 ボーマルシェ……有名な劇作家。カリオストロと共に、狂言回し的な役割を担う
福井貴一 ロベスピエール……フランス革命のリーダーの1人
北村岳子 ラパン夫人……売春宿「オテル・オルレアン」の女将。マルグリットの面倒も見る
春風ひとみ ローズ・ベルタン……王妃のドレスメーカー/ポリニャック夫人……王妃の友人であり、寵臣
林アキラ ロアン大司教……王妃に嫌われるが、何とか寵愛を受け、権力を握ろうと企む/レオナール……王妃のヘア・ドレッサー
広田勇二 エベール……ロベスピエールと同じジャコバン党に籍を置く革命派のジャーナリスト
佐山陽規 ギヨタン博士……ルイと共に「ギロチン」を考案する
tekkan ラ・フェルテ……王妃の催事係
写真/劇中歌を熱唱するキャスト 左から笹本、土居、新妻、井上、涼風

▲劇中歌を熱唱するキャスト 左から笹本、土居、新妻、井上、涼風
 披露されたナンバーのうち、“Turn, Turn”と“A Voice In My Heart”は英詩でのパフォーマンスとなった。

1.“Turn, Turn(仮題「悲しみを涙で」)”……新妻聖子&土居裕子
2.“100万のキャンドル(原題「Blinded By A Thousand Candles」)”……笹本玲奈
3.“神は愛してくださる(原題「God Cares For All」)”……土居裕子
4.“A Voice In My Heart(仮題「私の心が訴える」)”……新妻聖子&アンサンブル
5.“すべてはあなたに(原題「All I Do」)”……涼風真世&井上芳雄


 帝国劇場公演終了後の2007年には、1月に博多座、2月に梅田芸術劇場 メインホールでの公演が予定されている。