りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ『マクベス』制作発表 - 2005年12月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/左から笹部博司(りゅーとぴあ演劇部門芸術監督)、市川右近、市川笑也、栗田芳宏(構成・演出)
▲左から笹部博司(りゅーとぴあ演劇部門芸術監督)、市川右近、市川笑也、栗田芳宏(構成・演出)
 新潟市にある新潟芸術文化会館りゅーとぴあが2003年よりスタートさせた“シェイクスピアを能舞台で上演するりゅーとぴあ能楽堂シェイクスピア・シリーズ”の第4弾『マクベス』の制作発表が15日に、東京の会場となる梅若能楽学院会館で行われた。

 今回は演出家の栗田芳宏の熱いラブコールにより、主役のマクベスとマクベス夫人に歌舞伎役者の市川右近、市川笑也、そしてマクベスの運命を予言する魔女に藤間紫という豪華な面々が顔をそろえる。栗田は1978年より約20年間、藤間紫のもと、日本舞踊の内弟子だったことから、3人との縁は深い。厳かな空気の中、右近、笑也、栗田、そしてりゅーとぴあ演劇部門芸術監督の笹部博司が能舞台に姿を現した。
笹部博司(りゅーとぴあ演劇部門芸術監督)
近代のリアリズムはシェイクスピアを分かりにくくしてしまった気がします。リアルな演技をすること、いわゆるリアリズムの演技というのは、反対に心のリアルから遠ざかってしまうのではないかと思っていました。(今回は歌舞伎役者が演じらるということで)様式を使いますが、様式というのはいかに心の中のリアルなものを明確に示すかということだと思います。ですから歌舞伎役者でやろうというコンセプトは最初からあり、今回はそれが実現しました。能舞台という空間は、心の中で起こる夢のような物語をみせる場所。今回の『マクベス』も、ある夫婦が見た束の間の夢の物語だと思うのです。ですから能楽堂でシェイクスピアのお芝居をするというのは、ある意味でシェイクスピアが考えた形の演劇に近いのではないかと考えています。

栗田芳宏(構成・演出)
シェイクスピア劇は比喩・形容句で飾られた詩的なせりふで構成されていますが、そのような飾りの多いせりふには舞台装置という飾りは必要ないのではないかと思いました。そこで飾ることを許されぬ、何もない能楽堂という空間は、シェイクスピアのせりふの可能性を伝えられる唯一の空間であるという考えに辿り着いたのです。シェイクスピア劇は全世界の人たちに広く愛されており、“シェイクスピア”という枠組の中で演出家と役者がどういう特色・オリジナル性を出せるかが非常に強く求められていると思います。能楽とシェイクスピアをマッチさせたのにはその意図もありました。つまり日本人の肉体術・せりふ術・所作術という、日本文化によって日本人にしかできないオリジナルのシェイクスピアに挑戦するということです。能楽堂という空間においては日常的な動きは通用しない。やはり肉体的にきちんと訓練されている方と作らなければ、内面を出す前に肉体の訓練に非常に時間がかかり完成できない。今回の右近さん、笑也さん、そして紫さんは、すでにそれらの術を身につけた名優でいらっしゃるので、本当にイメージ通りの作品ができるのではないかと、今から非常に楽しみにしております。

市川右近 マクベス
中学3年の時に、翻訳の授業で『マクベス』をやったのを覚えておりますが、まさか自分が演じさせていただくとは、夢にも思っておりませんでした。心の中ではいつかシェイクスピア劇を演じてみたいという気持ちはございましたが、こんなに早く実現するとはうれしい限りです。今は自分が演じる膨大なせりふの量を、まずはどのようにして覚えるか、大変緊張しております。能舞台はこの狭い空間の中で、大宇宙や小宇宙、そのすべてを映し出せる不思議な空間です。その中で今日まで身につけさせていただいた歌舞伎の演技術や演出法、そして発想や美意識などを、どのように花開かせることができるのか、またどのように引き出していただけるかをとても楽しみにしております。一番怖いのは、シェイクスピアの素晴らしいせりふに自分が酔ってしまい、心理がなくなってしまうことです。歌舞伎も様式美を重視いたしますが、やはりそこには心理が伴わないとダメなのです。それと同じように、シェイクスピアの歌い上げるような美しいせりふの中にも、心理というものを忘れず、ハラのある芝居にしたいと思っております。

市川笑也 マクベス夫人
はっきりと、まだどういうふうに作っていったらいいか、どういうふうに料理していただけるかは栗田さんにお任せしておりますので、できあがりを見てもらえればと思っております。私としましても、豪華な衣裳をいかに綺麗に、よりマクベス夫人らしく着こなしていこうかと悩んでおります。女形と申しますと、やはり着物の中で体を殺し、窮屈な形にしながら女に作り替えていくんですが、この新しいお衣裳で、どういうふうな女性像ができるか非常に楽しみです。いろんなところが痛くなると思いますが、努力して作ってまいります。

 公演は1月31日に新潟・りゅーとぴあ能楽堂からスタートし、東京、名古屋、大阪を経て、再び東京で行われる。
公演データ
【スタッフ】 作=ウィリアム・シェイクスピア 翻訳=松岡和子  構成・演出=栗田芳宏
【キャスト】 市川右近/市川笑也/藤間紫/菅生隆之/谷田歩/市川喜之助/中井出健/星和利/山賀晴代/松浦大樹/田島真弓/横山愛/横山道子/塚野星美/住田彩/藤田ゆかり

【新潟公演】
2006.1/31(火)〜2/3(金) りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館) 能楽堂
・チケット発売中
・全席指定7,000円
・お問い合わせ= りゅーとぴあチケット専用ダイヤル TEL.025-224-5521

【東京公演】
2006.2/4(土)〜12(日) 梅若能楽学院会館
・チケット発売中
・全席指定SS席8,500円/S席7,500円/A席6,500円
・お問い合わせ=キョードー東京 TEL.03-3498-9999

【名古屋公演】
2006.2/14(火)・15(水) 名古屋能楽堂
・チケット発売中
・全席指定SS席8,500円/S席7,500円/A席6,500円
・お問い合わせ=キョードー東海 TEL.052-972-7466

【大阪公演】
2006.2/16(木)〜18(土)14:00 大槻能楽堂
・チケット発売中
・全席指定SS席8,500円/S席7,500円/A席6,500円
・お問い合わせ=キョードーチケットセンター TEL.06-6233-8888


【東京追加公演】
2006.2/20(月)〜22(水) 梅若能楽学院会館
・チケット発売中
・全席指定SS席8,500円/S席7,500円/A席6,500円
・お問い合わせ=キョードー東京 TEL.03-3498-9999