七月大歌舞伎製作発表会 - 2006年5月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/市川海老蔵(左)と坂東玉三郎
▲市川海老蔵(左)と坂東玉三郎
 歌舞伎座で行われる七月大歌舞伎の製作発表が行なわれた。これまで市川猿之助率いる澤瀉屋一門による通し狂言などで、チャレンジ精神あふれる刺激的な舞台を多数披露してきた七月大歌舞伎。昨年には蜷川幸雄演出の『NINAGAWA十二夜』が上演され、大きな話題を呼んだ。今年は坂東玉三郎監修により、昼夜あわせて4演目、すべて泉鏡花の筆による作品が一挙上演される。
 
 出演は坂東玉三郎、市川海老蔵、市川門之助、そして、これまで七月歌舞伎で活躍してきた猿之助門下の市川右近、市川猿弥、市川笑三郎、市川春猿、市川段治郎など。会見には玉三郎、海老蔵が出席したほか、名古屋・御園座に出演中の門之助らはビデオで、舞台への抱負を語った。
 上演されるのは『夜叉ヶ池』『海神別荘』『山吹』『天守物語』の4演目。過去に新橋演舞場や日生劇場、サンシャイン劇場などで玉三郎自身が出演し、名演を見せた作品(『天守物語』のみ1999年に歌舞伎座で上演)を、今回は歌舞伎として上演する。玉三郎は出演を『海神別荘』『天守物語』の2作品に限定し、あとは監修/演出として七月歌舞伎全体の上演にたずさわることとなる。

 泉鏡花の作品世界をこよなく愛し、過去に映画も撮っている玉三郎は、「10数年前から『天守物語』を上演していますが、そのころからいつかまとめて上演したいと考えていました。実現できて大変うれしい」と笑顔を見せた。また、「本来は単独で上演できる4演目を、歌舞伎座という空間の中で、どう並べたら彩り良くできるかを考えております。それぞれ、別の作品ではありますが、たとえば『夜叉〜』『海神〜』では水に住む眷族(けんぞく)であったものが『天守〜』では空に移っているといった具合に、どこかつながっているようにも感じるんです。今回の上演では、過去の舞台で付け加えていったものを一度削ぎ落とし、簡素で統一感のある舞台をと考えています」「(鏡花の作品には)異界と人間界とが出てきますが、鏡花にとっては異界こそが自然そのもの。そして選ばれた人間だけがそこに入っていけるという構図なのです。ですから、選ぶ側の異界の役も、選ばれる側の人間の役も、大切に演じなくては」と、作品世界への深い考察と愛情をのぞかせた。

 一方、今回出演する『天守〜』『海神〜』ともに、新之助時代に玉三郎を相手に経験済みの海老蔵は、「このたびのお話が決まってから昔の映像を見て、なんと恥ずかしい演技をしていたんだと思いましたが、今回はそうならないよう、一生懸命勤めたいと思っております」と、襲名を経ての成長ぶりをうかがわせるコメント。鏡花の作品世界については「通常、演じたあとでも好きなせりふというものはあまりないのですが、『天守〜』と『海神〜』は本当に好きな言葉がたくさん出てきます。素敵な文章をしゃべらせていただけることをうれしく思います」と述べた。

 玉三郎が「泉鏡花は未来を書いたんじゃないかと思う。そういう意味では現代劇」と解釈する作品群。歌舞伎座でどのような姿を見せるのか、楽しみだ。
公演データ
2006.7/7(金)〜31(月) 歌舞伎座

【キャスト】 坂東玉三郎/市川海老蔵/中村歌六(夜の部のみ)/市川門之助/市川右近/市川猿弥/市川笑三郎/市川春猿/市川段治郎 ほか

【演目】 『夜叉ヶ池』/『海神別荘』/『山吹』/『天守物語』

・6/15(木)前売開始
・全指1等席15,000円/2等席11,000円/3階A席4,200円/3階B席2,500円/1階桟敷席17,000円
・お問い合わせ=チケットホン松竹 TEL.03-5565-6000