緒形拳ひとり舞台『白野シラノ』制作発表 - 2006年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/▲緒形拳(左)と鈴木勝秀

▲緒形拳(左)と鈴木勝秀

 新国劇の祖である故・沢田正二郎、その直弟子・島田正吾が愛した名作がこの秋、緒形拳のひとり舞台『白野』としてよみがえる。新国劇の舞台に学び、当時の看板俳優・辰巳柳太郎や島田らに師事した緒形の目には、青春期を想う懐かしさと役者としての決意とがあふれていた。

 作品への意気込みを、と司会者からマイクを渡された緒形は、しばしその姿勢のまま、言葉を探していた。 「……島田(正吾)先生が亡くなって今年で三回忌、先生が亡くなった時に、新国劇の埃っぽさ、あの男たちの芝居をまたやれないかと、ふと思ったんです。“半歩前進”の新国劇の精神にのっとって、毎回少しずつ少しずつお客さんの前を進めるような、そういう芝居がやりたいです。かつて劇場に来ていた男たちは、今どうしたのか。10月、劇場に来て下さい。そして泣いて下さい」(緒形)

 文武両道に長けていながら、大きな鼻がコンプレックスで、愛する女性に告白することもできず、それどころか恋敵のラブレターを代筆してしまう哀しい男の物語『シラノ・ド・ベルジュラック』。フランス生まれの本作を、大胆に翻案・脚色した『白野弁十郎』は、新国劇の座長・沢田正二郎によって28年に初演され、沢田の死後、直弟子の島田が一人芝居として上演を重ねてきた名作だ。今回緒形は、先達の足跡を辿りつつも、「“大きな鼻”はつけない」「(先達はやらなかった)女性役も演じる」など新たな趣向を盛り込んで、06年版『白野』の創作を目指す。演出の鈴木勝秀も、「能狂言の世界に通じるような、究極にシンプルな形で観客の方には観ていただきたい。緒形さんの語りだけでイメージが膨らむように、むしろ余計な手を加えない芝居にしたい」と語った。