シス・カンパニー『獏のゆりかご』公開稽古 - 2006年9月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/左からマギー、高橋克実、杉田かおる
▲左からマギー、高橋克実、杉田かおる
 宮本研作『美しきものの伝説』、菊池寛作『父帰る/屋上の狂人』など、過去の名作や知られざる秀作の掘り起こしに力を入れているシス・カンパニーが、新鋭劇作家の書き下ろしを上演する新シリーズをスタートした。第1弾には、何気ない人間模様からドキリさせる人間の本性を描き出す注目の劇作・演出家、グリングの青木豪が登場。出演者は、テレビでもおなじみの杉田かおる、高橋克実、段田安則らクセのある濃いキャラクターの俳優ばかり。初日を前に公開舞台稽古が行われた。
 舞台は小高い山の上にある小さな動物園。幕が開くと、鼻が長く目のクリっとした動物の着ぐるみを身につけた2人が目を引く。「これは一体どういう状況か」と興味を持ったら最後、青木の無駄のないせりふがぐいぐいとドラマに引き込んでいく。出演者たちは微妙な間や声の調子でそれぞれ、個性的な登場人物の悲喜こもごも、そして人間関係を巧みにじっくりと「生きて」みせる。動物園の人気者・マレー獏の誕生日を祝うための無邪気な準備は、小さな出来事を重ね、やがて杉田演じる子持ちで独身の動物園職員を中心にした、家族のきしみ、すれ違う男と女の想いを描く“人間”ドラマへと移りゆく。一切の場面転換をせず、役者たちの出入りだけで複雑な人間模様を描き切ってしまうあたりは、緻密な構成力を持つ青木ならではだ。主演の杉田もテレビのバラエティー番組で見せるのとはひと味違う、自然体の演技が光っていた。紀伊國屋ホールにて、9月29日まで。