宝塚歌劇団星組男役トップスター・湖月わたる退団会見 - 2006年11月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/パレードにてファンの大歓声に包まれる湖月

▲パレードにてファンの大歓声に包まれる湖月

 
写真/記者会見より

▲記者会見より

 
写真/サヨナラショーより(中央=湖月わたる)

▲サヨナラショーより(中央=湖月わたる)

 宝塚歌劇団・星組の男役トップスター・湖月わたるが、11月12日の東京宝塚劇場公演『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム!ー男の美学ー』千秋楽をもって同劇団を退団した。

 当日は、公演終了後“湖月わたるサヨナラショー”が開催された。『ミレニアム・チャレンジャー!』より「荒波の唄〜大漁ソーラン〜」、『タカラヅカ絢爛』より「カリビアン・ナイト」、『ベルサイユのばら』より「アン・ドゥ・トロア」、『王家に捧ぐ歌』より「エジプトは領地を広げている」「月の満ちる頃」「世界に求む」、『ソウル・オブ・シバ!!』より「出会い(すみれボレロ)」ほか、思い出の詰まった数々の曲を歌い踊り、最後まで湖月らしいエネルギッシュな男役姿を披露した。

 続く退団者あいさつでは、客席にすすり泣きが響き渡る中、「大好きなこの舞台に、仲間たちに、そして男役に、別れを告げる時が来ました。この退団公演は、思っていた以上に寂しく、けれど、思っていた以上にたくさんの幸せを与えてくれた公演でした。私の愛する星組は、(次期トップ)安蘭けいを中心に、一人一人がますます輝いてくれると信じています。私の舞台をいつも応援してくださり、温かい拍手で包んでくださり、こんなに私を幸せにしてくださったすべてのみなさま、心から、ありがとうございました」と、清々しい表情で一言一言を噛みしめるように語り、万来の喝采を浴びた。また、湖月の同期生であり、退団した元男役スターの伊織直加(現在は伊央里直加)が駆けつけ、花束を手渡した。

 終演後には、会見が開かれ、記者たちの前に現れた湖月は「18年間の宝塚生活に別れを告げて参りました。今はとても清々しい気持ちで、達成感と充実感でいっぱいです」と語り、質疑に応じた。
Q:大学受験を考えているとのことでしたが、今後の予定は?
大学はまだ決まっていませんが、認定試験の勉強をしていきたい。舞台の方は、これなら出てみたいと思う舞台にめぐり会えたら、意欲的にチャレンジしていきたいと思っております。

Q:湖月さんにとって宝塚とは?
星組で主演男役という立場に立たせていただいて、最後はこんな幸せな公演で退団することができて、本当夢を叶えてくれたところでした。

Q:今日一日、どんな気持ちで過ごしてきた?
私、初日・千秋楽が台風や嵐になることがとても多いんですけれども、今朝起きて「すごく良い天気だ、良かった!」と思って外に出たらすごい突風で(笑)。(楽屋入りを待っているファンの)みなさん大丈夫かなあと。でも私らしいなあと思いつつ、オープンカーで風に吹かれながら楽屋に入りました。「最後の一日を楽しく幸せに送り出してあげたい」というみなさまの想いがすごく伝わってきて、スッとその上に乗って、あっという間に今に至ってるという感じで。私一人だったら、きっとこんなに清々しい気持ちではいられなかった。みなさんの気持ちが、私を今こんなに幸せにしてくれているのだと思います。

Q:涙する瞬間はあった?
まず、朝、ファンのみなさまに見送られて劇場に来た時に、組のみんながここ(劇場2階ホワイエ)で迎えてくれ、そこでまず、ひと泣きし(笑)、退団者みんなでごあいさつさせていただく時にふた泣きし(笑)、開演前に泣きたいときは泣かせていただいたので、舞台が始まってからは意外と大丈夫でした。でもサヨナラショーでペンライトのたくさん光った客席を見ながら幕が降りる前は、多分目に涙は浮かんでいたと思います(笑)。そして最後、(全員合唱の)「フォーエバー・タカラヅカ」を歌い終わる時には、涙があふれそうでした。

Q:後輩に残す言葉は?
言葉で残すのはとても難しいんですけれども、とにかく、自分の選んだことを信じて、悔いのない時を過ごしてもらいたいですね。

Q:明日、何を一番最初にしたい?
最近は目覚ましよりも先に起きてしまうという(笑)。今日も朝7時ぐらいにパチッと目が覚めてしまって、もうちょっと寝たかったのにと思ってたんですけども……思う存分寝たいですね(笑)。

Q:舞台には大学の認定試験と平行して出演する?
東京公演の初日が開くまでは、日々舞台に追われていて、自分が宝塚以外の舞台に立つことが実感として自分の中でわき上がってこなかった。初日の幕が開き「ああ、もうこれで次に自分を待っている舞台はないんだなあ」と思った時に、寂しさと、舞台に立ちたい自分がそこにいまして、やはり今まで自分が培ってきたものや、頑張ってきたことを今急に止めることはできない、勉強しながらでも舞台にも立つことができるんじゃないかと。いろいろ(舞台出演の)お話もいただく中、自分なりに考えて、選択して、頑張っていけたらなと。退団を決意した時は、まだ宝塚の男役という自分がすごく大きく存在していたので、きっと退団するころには、何か自分の中で芽生えて来るんじゃないかなと思っていました。

 会見終了後は恒例の“パレード”が行われ、湖月は紋付袴姿で楽屋口から登場。劇場前の沿道に詰めかけた数千人のファンから、『愛するには短すぎる』の劇中で、湖月演じるマイケルが愛するクラウディアに向かって叫ぶせりふ「幸せになれーっ!!」の大歓声が上がる中、晴れやかな表情でゆっくりと劇場を後にした。