新妻聖子が平成18年度(第61回)文化庁芸術祭賞新人賞を演劇部門で受賞 - 2006年12月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/▲新妻聖子

▲新妻聖子

 若手の筆頭としてミュージカル界を牽引する女優・新妻聖子が、『マリー・アントワネット』のマルグルット・アルノー役における演技・歌唱において平成18年度(第61回)文化庁芸術祭賞新人賞を演劇部門で受賞した。現在も同作を上演中(〜25日まで)の帝国劇場で、喜びの会見が開かれた。

 記者からの拍手で迎えられた新妻は「このたび文化庁芸術祭新人賞という大きな賞をいただき、いまだに信じられない思いでいっぱいです。皆様のお陰だなと、受賞の知らせを聞いた日からずっと感謝と感動が入り交じった心境で、驚きながらもとてもうれしく思っています。舞台というのはいろいろな方のお力を借りて成り立っているものですから、いつも多くの方に支えられているなと感じるんですけども、この『マリー・アントワネット』という作品では、それを日ごろよりもさらに強く感じておりました。というのも世界初演と銘打った舞台ですし、出演者もスタッフの皆様も一人ひとりが産みの苦しみを経て初日の舞台を作り上げたという自負がございますから、誰一人欠けても成り立たないカンパニーであり、全員のお力を借りて私は今この場所にいるのだなと思っています。この受賞も、新人賞という個人賞ですけども、みんなに大きなご褒美をいただいたような気がしています。初日の幕が開いてまもなく2カ月が経とうとしておりまして、年内の公演は25日のクリスマスをもっていったん東京では幕を閉じるんですけども、その後も来年1月は福岡(博多座)、2・3月は大阪(梅田芸術劇場)、そして4・5月は帝劇に戻ってくる長丁場です。私にとってこの受賞は大きな励み以上の大変かけがいのないご褒美ですから、これを糧に、5月の最終日まで1公演たりとも気を抜かずに務めて参りたいと思っております」と喜びと少々の緊張が入り交じった面持ちであいさつした。

Q:個人賞ということですけど、どの辺りが評価されたと思いますか?
自分のことはよく分からないんですけど、ただ私は無我夢中で……今も現在進行形なんですけれども。世界初演ということで作品自体もお客様の目に触れることが初めてであり、マルグリット・アルノーという役も本公演が初お披露目。今まで私が経験させていただいた『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』は、前に大先輩方が演じてこられた軌跡があって、そこからいろいろなことを教えていただきながら力にして頑張ってきたんですけども、今回は最終的に帰る部分、頼るところは自分の感性しかなかったので、ものすごく不安でした。演出の栗山民也さんはじめ先輩方にいろいろとご指導いただきながら、なんとか模索しながらやってきたという感じです。ですから私なんかがいただいていいんでしょうかという気持ちで、(受賞の)理由は分からないというのが本音なんですけども、ただマルグリットという人物の核に迫ろうと思い、真面目に彼女と向き合ってきたという自負、逃げなかったなという実感はあります。正面からぶつかりました。マルグリットの心の旅にはとてもタフな部分がありまして、最終的には心がガラガラと崩れ落ちるところまで自分を追い込むんです。もちろん私は新妻聖子という21世紀に生きている日本人ですが、彼女と同時にその人生を疑似体験しているような錯覚に陥るくらいすごく没頭している役で、毎回、体の疲労はもちろん心もとても疲労する公演ですので、ただひたすら夢中で一生懸命走り抜けてきた結果、ご褒美をいただけたのかとは思いますが……分かりません(笑)。

Q:周りの反応は?
リハーサルから本番中にかけて心身ともにとても疲労して、家に帰ると抜け殻のようになって玄関開けたらパタンと床に倒れ込むような生活をしている私を、母が食事面や体のケアですごく支えてくれていました。この受賞のニュースを伝えたら号泣してましたね。本当に喜んで「頑張ったね」って言ってくれたので、私もそれが一番うれしかったです。自分よりも、支えてくれた人や周りの方が喜んでくれるのがうれしかったです……感動してしまいました。

Q:菊田一夫賞受賞の時と今回との違いは感じますか?
驚き具合は同じですね。受賞というのはたぶん慣れるということはないような気がしますから、どちらも信じられないというのが第一印象。その後じわじわと喜びというか、なんとありがたい賞を私にくださったんだろうという感謝の気持ちが湧いてきて。そこで一人で感動した後、やはり家族や大切な方と受賞の喜びを分かち合った時に自分のことのように喜んでくださる姿を見て、(私の受賞が)いろんな方への恩返しになるんだなと実感するという2段階の喜びがあります。菊田一夫賞は生まれて初めていただいた大きな賞でしたから、とてつもなく驚いてうれしかったんですけども、今回もまたこのような賞をいただいて、先ほども申しましたように、励みになるという言葉では言い尽くせないくらい大きな後押しをしてくれたというか、「もっと頑張りなさい!」という激励をいただいているような気分。これからも努力を惜しまず誠心誠意、お客様のため、お世話になった方々のため、毎日の舞台を務めていこうと思う次第です。