『ノー・マンズ・ランド』公開舞台稽古 - 2007年6月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/左から浅野温子、市川しんぺー、内田滋

▲左から浅野温子、市川しんぺー、内田滋
写真/会見から鈴木勝秀(左)と内田 写真/会見から浅野(左)と市川

▲会見から鈴木勝秀(左)と内田

▲会見から浅野(左)と市川
 戦場での思わぬ“悪戯”に追いつめられてしまう敵味方3人の兵士たちの姿を通して、戦争の滑稽さを痛烈に描き出した名作映画の舞台版が、東京グローブ座で1日に開幕。同日の午後、本番前の最後の稽古が一部公開された。

 1992年から95年まで続いたボスニア紛争を題材に、ボスニア・ヘルツェコビナ生まれの新鋭、ダニス・タノヴィッチが監督した映画「ノー・マンズ・ランド」。戦争の不毛さを巧みな設定と緊迫したドラマを通して描き出し、2001年のカンヌ国際映画祭脚本賞をはじめ数々の賞を受賞した同作を、『レインマン』でも映画の舞台化を手がけた演出家、鈴木勝秀が再構成して描いたのが本作だ。

 二つの民族の敵意が重なり合う中間地帯「ノー・マンズ・ランド」(敵味方関係なく攻撃の対象となる場所)で、偶然出会ったボスニア兵士チキ(坂本昌行)とセルビア兵士ニノ(内田滋)。一触即発の二人だったが、体の下に地雷を仕掛けられ寝たまま身動きの取れなくなったボスニアの負傷兵・ツェラ(市川しんぺー)の存在によって、事態は敵味方を超えた緊張状態に。馬鹿馬鹿しいほど晴れ渡った空の下、疑心暗鬼と生存本能が入り交じる3人はこの緊迫した状況から抜け出そうと手を取り合う。そこへようやく救援のために国連軍が到着するが、現れたのは女性兵士ジェーン(浅野温子)ひとりだけで……。

 舞台手前は、澄んだ青空を背景にカラっと乾いた木の板塀が覆う壕。強めの照明のせいもあり、観ているだけでこちらも乾きを覚えるほどのリアルな美術だ。さらに舞台全面を覆うその板塀が、3人が陥る閉塞感を視覚的に訴える。地面も凹凸があり動きにくさが分かる。だが、坂本や内田らは時に地面を駆け、壁をよじ上るダイナミックな動きを見せることで、焦りやいらだちを全身で表現。固定された舞台上で、緊迫したドラマを心理的、身体的にどう表現するのかは、一つの見どころだろう。

 東京公演は東京グローブ座にて19日まで。大阪公演もあり。詳細は下記を参照。稽古後に行われた会見でのコメントは以下のとおり。
坂本昌行 チキ
(照明が)熱いし、足場も悪いし、本当にリアル。実際にのども乾くし、(劇中で)水がなかなかこないので、本当にキツい舞台です。この作品で描かれることは、同じ地球上で起こっていること。目を逸らすことはできないと思います。戦争の滑稽さを感じてもらえれば。

内田滋 ニノ
(劇中でシャツを脱ぐ場面に触れて)坂本さんのボディがすごいので、同じ兵士の役としては負けてらんないと、ボディーに少しメイクをしてます(笑)。

市川しんぺー ツェラ
ほぼ動けない役なので、(同じボスニア兵という)役的にも役者としても坂本さんを頼りにしてます。演じていると本当に嫌になってくる状況。(戦争の中で)個々人が感じるものを、役者と観客が感じあえたらと思います。

浅野温子 国連軍兵士ジェーン
(坂本が舞台で「緊張しない」と聞いて)いいなぁ。私はもういっぱいいっぱい。もしダメそうだったら、しんぺーちゃんを立たせて、「ドカン! ハイ、終わり」ってしてもらおうかな(笑)。

鈴木勝秀(演出・上演台本)
映画はたくさんのシーン、人が登場しますが、舞台版のキャストは4人だけ。映画とは違う演劇ならではの表現にこだわっています。
公演データ
【スタッフ】 原作=ダニス・タノヴィッチ 演出・上演台本=鈴木勝秀
【キャスト】 坂本昌行/内田滋/市川しんぺー/浅野温子

【東京公演】
2007.6/1(金)〜19(火) 東京グローブ座
・チケット発売中
・全席指定S席8,500円/A席7,500円/B席5,500円
・お問い合わせ=チケットスペース TEL.03-3234-9999

【大阪公演】
2007.6/21(木)〜24(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
・チケット発売中
・全席指定S席8,500円
・お問い合わせ=シアター・ドラマシティ TEL.06-6377-3888