三越歌舞伎 製作発表 - 2007年9月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
サイト内検索
すべて|
公演名|
人名・劇団名|
劇場|
演劇ニュース
様々な条件で検索
こだわり検索
注目キーワード

演劇ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースを購読する
写真/写真左から春猿、猿弥、右近、笑也、笑三郎、段治郎
▲写真左から春猿、猿弥、右近、笑也、笑三郎、段治郎
 近年は若手俳優の研鑽の場としても注目を集める、毎年恒例の三越歌舞伎。今年は、市川猿之助門下の澤瀉屋一門が、古典の名作『傾城反魂香』に挑む。近松門左衛門作の同作は、言葉の不自由な絵師とその妻の夫婦愛を描く「土佐将監閑居の場」が人気狂言として取り上げられることが多いが、今回は昭和45年と60年の猿之助版の脚本・演出を踏襲、序幕の「近江国高嶋館の場」「同 塀外竹薮の場」を加えて上演する。

 絵師・浮世又平の悲哀をよく伝える6世菊五郎の演出版に、さらなる工夫とエンターテインメント性を加えたとされる猿之助版。又平役の右近と女房おとく役の笑三郎の醸し出す情愛はもちろん、笑也の立役、段治郎の立ち回りなど、一門のスターの活躍ぶりにも期待が高まる。
石川耕士(補綴・演出)
私にとって三越劇場は、新橋演舞場と並んで、たくさんの仕事をさせて頂いている縁の深い劇場。その劇場で、猿之助さんの工夫が生きるこの演目を上演できることは大変うれしいことです。せりふでの説明ももちろん、演出上の動きを変えたりもしています。また、「竹薮の場」は猿之助版にしかないもので、これを作ることによって「閑居の場」の背景が明確になってくる。また、「閑居の場」は夫婦の情愛を描くじっくりした場面ですが、「高嶋館の場」、「竹薮の場」の立ち回りがつくことによって、歌舞伎の躍動的な部分を見せることができると思っております。

市川右近 浮世又平役
三越劇場80周年という節目の年にわれわれ一門が出演させていただくことを大変光栄に思っております。又平は初役ですが、諸先輩から師匠が受け継いだものを、さらにしっかりと学んでいくことが私どもの役目だと思っております。一生懸命生きていく又平を演じさせていただきまして、お客様に少しでも生きていく勇気を感じていただければと思っております。三越劇場には初出演です。観客としての体験からも、内面表現を感じていただきやすい劇場だなと思います。また、内装にも西洋と東洋の融合を感じさせますね。そういった環境の中で、この近松の作品が、今生きているお客様にどのような新しいメッセージを伝えられるか、今から楽しみにしています。

市川笑也 狩野四郎二郎元信役
今回は女形ではなく、立役をやらせていただきます。どうぞご宣伝のほど、よろしくお願い申し上げます。(「閑居の場」は、あきらめかけていた時に奇跡が起こるというようなお話ですが、そんな経験は?との問いに)私なんかは最初っから(歌舞伎が)あまりにもできないので、やめちゃおうかと(笑)。でも人生って究極言えば、“やめちゃえばいいんですよ”と思って続ければいいんです。例えば学校が嫌で死んでしまうより、やめちゃって生きていくことが大切。あきらめを持ちつつ、続けるという……それが大切かな……と私自身は思いますが。

市川猿弥 不破入道道犬役
僕らは最近ばらばらに仕事をすることが多いものですから、この10月に久しぶりに一門でまとまって、しかも近松の歌舞伎をやらせていただくということで、大変プレッシャーも感じております。しかしやるからには僕らに任せてよかった、という声が聞けるように、一生懸命にやっていきたいです。二度目の三越歌舞伎ですが、この素敵な小さな舞台で大きな芝居をする楽しみを新鮮な気持ちで味わいたいですね。

市川笑三郎 女房おとく役
三越劇場は、裸舞台を拝見していると「大丈夫かな」というくらい小さく見えるのですが、実際に芝居をしてみますと、狭さを感じることはありませんね。(大劇場とは違って)むしろ自然に隣同士の会話ができる、演技というのを意識しなくても、お芝居をさせてくれる劇場だなという印象があります。
こちらには昨年も近松の作品『女殺油地獄』に女房・お吉で出演させていただきました。今回も女房の、おとくという役ですが……今度は殺されない役でございます(笑)。この役は、先ほど石川さんのお話にも出ました澤瀉屋型に入る役です。これまでの音羽屋型とも違うやり方で、私はそれがとても好きです。私は未婚なのですが、「こんな奥さんがいたらいいな」という気持ちでつとめさせていただきます。また、世の中にはいろいろな苦難を乗り越えていらっしゃるご夫婦がいると思いますけども、そうした皆様に勇気を感じていただけるお芝居だと思います。

市川春猿 銀杏の前役
子供のころに三越歌舞伎を観に来た記憶がございまして、先ほど配役と演目をお聞きしましたら、昭和53年ではないかと。私が8歳の時に初めて三越歌舞伎を見たわけです。その時にはまさか、自分が出演させて頂くことなど、思ってもみませんでしたけれど、そんな歴史のある場所で、こういった古典をきちっと勉強させていただけることは大変にありがたいことです。毎日を全力投球してつとめることが、関係者の方々や応援してくださるお客さまにできる恩返しだと思っております。

市川段治郎 狩野雅楽之助役
たびたび上演されます「閑居の場」の背景となります「竹薮の場」で大立ち回りを演じさせていただきます。この三越の、独特な臨場感ある舞台で迫力のある殺陣をお見せすることができればいいなと思っております。二度目の三越歌舞伎ですが、この劇場ならではの臨場感―――袖にも大道具がいっぱいありまして、前回の初日には出る前に持っていた傘で大道具をぶっこわしてしまいました(笑)。今回は(前回の役とは違い)ふん装もある程度スマートですので、そのようなことがないように気をつけたいと思っております(笑)。
公演データ
2007.10/6(土)〜26(金) 三越劇場

【スタッフ】 作=近松門左衛門 補綴・演出=石川耕士 脚本・演出=市川猿之助
【キャスト】 市川右近/市川猿弥/市川春猿/市川寿猿/市川弘太郎/市川段治郎/市川笑三郎/市川笑也

・チケット発売中
・全席指定8,000円/インターネット限定Mチケット6,400円(当日座席指定・座席数限定)
・お問い合わせ=三越劇場 TEL.0570-01-3254