ミュージカル『ベガーズ・オペラ』公開舞台稽古 - 2008年3月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
サイト内検索
すべて|
公演名|
人名・劇団名|
劇場|
演劇ニュース
様々な条件で検索
こだわり検索
注目キーワード

演劇ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースを購読する
写真/笹本玲奈(左)と内野聖陽
▲笹本玲奈(左)と内野聖陽
写真/中央の舞台を取り囲む3階層の美術 写真/会見より。左から橋本さとし、村井国夫、笹本玲奈、内野聖陽、島田歌穂、高嶋政宏、森公美子

▲中央の舞台を取り囲む3階層の美術

▲会見より。左から橋本さとし、村井国夫、笹本玲奈、内野聖陽、島田歌穂、高嶋政宏、森公美子
 ジョン・ケアード演出の『ベガーズ・オペラ』が、初演から2年ぶりに豪華キャストもそのままに日生劇場に帰ってきた。5日に一般観客を迎えての有料の公開舞台稽古が行われ、6日に初日の幕を開けた。昨年、NHK大河ドラマ「風林火山」主演し、約1年半ぶりの舞台出演となるマクヒース役の内野聖陽ら“ベガー(物乞い)”たちは、2月の大阪公演での熱気も冷めやらぬまま、古巣の劇場でさらなる大暴れを見せた。

 1728年のイギリスで生まれた本作は、“ベガー(物乞い)たちが演じるオペラ”という、「上品、高級」といったそれまでのオペラとは正反対の作品。犯罪に生きる人物たちを主として描き、当時の政治や社会から、ハッピーエンドがお決まりのオペラそのものまで風刺してしまう革命的な舞台づくりで、「世界最初のミュージカル」とも呼ばれる。ブレヒトの名作『三文オペラ』の原作としても有名だ。
 舞台上に特別に設けられた席に座った観客は、今回ももちろんキャスト演じるベガーたちの格好の“餌食”だ。4日の稽古前の会見で「色っぽい“セクシーカリスマ”になる」と宣言した男前・マクヒース役の内野は、表情豊かに客席に座る女性たちにも愛想と色目を振りまき、時には抱擁にまで及んで観客を沸かせ、舞台狭しと駆けめぐる。また、犯罪仲間の元締めで裏では警察とも手を組む悪党ピーチャムの高嶋政宏(16日まで。18日からは橋本さとし)や、迫力のボディと歌声で観客を圧倒するピーチャムの妻に扮する森公美子、その娘でマクヒースと婚約するポリー役の笹本玲奈、マクヒースの子供を宿すルーシー役の島田歌穂、劇中劇の作者トム役の橋本さとし(フィルチ役との二役。18日からはピーチャム役との二役)、看守ロキット役の村井国夫ら、ミュージカル経験豊富なキャストたちが安定した歌唱力でそれぞれの見せ場を作る。

 アンサンブル・キャストたちの動きや小道具の扱いなども、初演と大阪公演を経て、洗練された印象。酒場のシーンも、舞台上に置かれたベガーたちの衣裳箱や、テーブル、椅子を重ね合わせれば、一転して追いはぎから逃げる馬車のシーンに早変わり。歌唱のソロパートでは舞台前面のスペースに視点を集中させるように照明を絞り、盛り上がりを見せる合唱では、舞台を囲むように3つの階層で組まれた大きな装置の上下左右にキャストを並べ、迫力ある画を作る。転換のスムーズさ、画作りの上手さに、あらためてジョン・ケアード演出の冴えを見るとともに、カンパニー全体のチームワークの良さも感じた舞台だった。
公演データ
2008.3/5(水)〜30(日) 日生劇場

【スタッフ】 原作=ジョン・ゲイ 音楽=イローナ・セカッチ 脚色・演出=ジョン・ケアード 翻訳=吉田美枝 訳詞=松田直行
【キャスト】 内野聖陽/高嶋政宏/村井国夫/橋本さとし/近藤洋介/島田歌穂/笹本玲奈/森公美子 ほか

・チケット発売中
・全席指定S席12,500円/A席7,000円/B席4,000円/ステージサイドシート10,500円
・お問い合わせ=帝国劇場内 東宝日生劇場公演係 TEL.03-3213-7221