PARCOpresents『幸せ最高ありがとうマジで!』公開舞台稽古 - 2008年10月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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写真/左から吉本菜穂子、永作博美、近藤公園、前田亜季、広岡由里子、梶原善
▲左から吉本菜穂子、永作博美、近藤公園、前田亜季、広岡由里子、梶原善
 劇作・演出家の本谷有希子がPARCO劇場にデビューする。主演・永作博美は、映画版「腑抜けども悲しみの愛を見せろ」で、すでに本谷作品を経験済み。映画では“やられっぱなしなのに超ポジティブ志向女”を、今回は“明るくてぶっ飛んだメンヘル女”を体当たりで演じている。
 どこの街にもありそうな、ごく普通の、家族経営の新聞配達所。黙々と作業を続ける曽根一家の軒先に、スパンコール付きの紫のスカート、金の鞄、きらきらのラメ靴を履いた女・明里(永作博美)が現れる。物憂げにタバコをくわえた女の様子は、素朴な配達所には明らかに場違い。しかし彼女はまったく躊躇することなく、ずかずかと配達所の中に入っていく。客と間違えて、いそいそ対応する冴えない妻(広岡由里子)に、女はさらっと一言、自分は旦那(梶原善)の愛人だと告げる。しかしそう聞いても妻の反応はいまいち。煮え切らない妻の態度に、明里の怒りは徐々に増していくが、やがてその怒りのベクトルは、引きこもり気味の息子(近藤公園)や正論を振りかざすダンサー志望の娘(前田亜季)にも向けられていく。

 明里は、住み込みバイトのリストカット常習者・山里(吉本菜穂子)を“古いタイプのメンヘル”と言い、明るく根拠のない自分のようなメンヘルこそ、ニュータイプだと言う。そして、微妙なバランスでつながっている家族の“表の顔”を力づくでひっぺ返し、それぞれが隠している欲望や打算を、笑いながらえぐり出していく。

 トントントン!と状況を積み重ね、それを一気にザザーッとなぎ倒す。本谷らしい迫力とスピード感に満ちた演出は、本作でも健在だ。例えPARCO という冠がついても、本谷有希子は本谷有希子らしいやり方で、堂々と正面から作品に、俳優に、向き合っていた。

 唯一心配なのは、永作演じる美しくも孤独な悪女・明里が、ただの一度もペースを落とさず、ハイテンションで暴走し続けることだ。毎日この役を演じていたら、いつかこういう女になってしまうかも? それほど明里は強烈なパワーを持った役であり、だからこそ怪しい魅力でぎらぎらと輝きもするのだ。
公演データ
【東京公演】
PARCO劇場(10/21 〜 11/9)

【岡山公演】
2008.11/19(水) 倉敷市芸文館ホール
・チケット発売中
・全席指定5,000円
・お問い合わせ=アルスくらしきチケットセンター TEL.086-434-0010

【大阪公演】
2008.11/21(金)・22(土) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
・チケット発売中
・全席指定S席7,000円/A席5,000円
・お問い合わせ=キョードーチケットセンター TEL.06-7732-8888