ミュージカル『ザ・ヒットパレード〜ショウと私を愛した夫〜』制作発表 - 2008年10月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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前列左から引地洋輔、土屋礼央、原田泰造、戸田恵子、瀬戸カトリーヌ、池田有希子、後列左から加納孝政、奥村政佳、荒井健一、加藤慶之
▲前列左から引地洋輔、土屋礼央、原田泰造、戸田恵子、瀬戸カトリーヌ、池田有希子、後列左から加納孝政、奥村政佳、荒井健一、加藤慶之
 戦後日本の歌謡界をリードした渡辺プロダクション。その創始者である渡辺晋・美佐夫妻の半生を、数々の名曲とともに描いたオリジナル・ミュージカル『ザ・ヒットパレード』が、07年初演の好評を受けて再演されることとなり、制作発表が行われた。脚本・鈴木聡、演出・山田和也、主演の原田泰造&戸田恵子ほか、ほとんどのスタッフ・キャストが初演からの続投となる。

 焼け跡から出発し、経済復興を果たしていった戦後日本。大きな夢を持ち、新しい時代を切り開いていった若者たち……。ザ・ピーナッツ、クレージーキャッツetc……おなじみのメロディーを散りばめつつ、昭和という時代、そして現在の日本の姿をあぶり出していく……。

 音楽を担当する宮川彬良は、劇中でも歌われる数々のヒット曲を生んだ音楽家・宮川泰の長男。また、ザ・ピーナッツの月子役を務める新キャストの池田有希子は、かつて父が同ユニットのマネージャーだったという。こうした物語とゆかりあるスタッフ、キャストが集った点も特徴的だ。ある一社の創成期を描いたドキュメンタリーの色あいもあるが、それ以上に、日本ショービズ史の偉大な一コマと、それを支える熱いスピリットをあぶり出した力作と言えるだろう。

 会見では、初演のダイジェスト映像が流されたほか、RAG FAIRが“ヒットパレード・メドレー”(劇中歌数曲)をアカペラで歌うパフォーマンスも。「木綿のハンカチーフ」など耳なじみの良いメロディーと美しいハーモニーに、会場から拍手が贈られた。

 主なコメントは以下の通り。
渡辺ミキ(エグゼクティブ・プロデューサー)
初演の時、「日本人のクリエーターによる、日本のオリジナルミュージカルで、ブロードウェイミュージカルを凌駕するレベルのものを作ろう」という目標を持っていましたが、このように再演を行える日が来るとは想像もしていませんでした。(初演時の)お客様のエネルギーは驚くべきものでしたが、それはきっとお客様が、特別な一組の夫婦の物語としてではなく、自分自身の人生を舞台に見いだされたからにほかなりません。もう一つうれしかったのは、熟年層だけでなく若い世代の方々に喜び涙していただいたこと。このミュージカルが懐かしいだけでなく、現代の日本人の心にフィットする何かを持ち合わせているからだと思います。今、日本経済が大変なことになっていますが、60数年前に戦後の焼け跡から立ち直ったのは、歌や芸能の力があったからこそ。この一組の夫婦の物語を通して、日本人が勇気を取り戻してもらえたらと願ってやみません。

鈴木聡(脚本)
昭和34年生まれの自分は、「ザ・ヒットパレード」(渡辺プロダクション制作の音楽番組)とともに育ちました。この世界で仕事をする者として晋さんと美佐さんのことは心から尊敬していますし、お嬢さんのミキさんとは学生時代からの友人。思い入れたっぷりに脚本を書きました。初演は本当に素晴らしく、初日のパーティーには「ザ・ヒットパレード」の世代のスターのみなさんが大勢集まってくださり、褒めていただいてすごくうれしかったです。自分が大きな歴史とつながった感覚がしましたが、お客さんも、(舞台を観ることで)明るくて元気なエネルギーがあった昭和の時代とつながることができると思います。みんなで、初演以上のステージにしたいと思っています。

山田和也(演出)
昭和36年生まれの私にとって、「ザ・ヒットパレード」や「シャボン玉ホリデー」(同じく渡辺プロダクション制作の音楽番組)は、初めて音楽に接する機会を与えてくれた番組。僕たちの身の回りにあった音楽のほとんどがこの作品に入っていて、こういった音楽で僕たちは情操を伸ばさせてもらったのだと思い起こしました。その時代の音楽を借りてミュージカルを作らせていただけるのはすごく幸運なこと。この作品を通じてショービジネスが世の中に果たす役割、これからやっていかなければいけないことを改めて教えてもらった気がします。もう一度巡り会う機会をいただけて感激しています。

宮川彬良(作曲)
僕は日本で何本もオリジナルミュージカルを作ってきましたが、フランスの片田舎の話だったり、シェイクスピアが原作だったりがほとんどで、何か違うんじゃないと思っていました。(この作品は)やっと自分たちの話、「他の国の人にはこれは作れまい」という実感を感じることができて、感謝・感謝です。渡辺ミキさんと20代前半のころから語り合ってきたことだったので、やっと結果が出たのだなと……。またお客さまの「ありがとう」という声も多くて、夢見ていたのはこれだったんだなと思いました。このお二人(鈴木・山田)に出会えたこと、そして一生懸命歌ってくれる役者と出会えたことに感謝しています。再演もよろしくお願い致します。

原田泰造 渡辺晋役
「(朗々とした歌声で)はーらだたいぞうです! 大好物はジャスミンティー!」(一同爆笑)。僕にとって本当に大切な舞台で……日本が焼け野原で元気がなかった時に、日本のエンターテインメントを作るんだと決意した夫婦の物語ですが、本当に大好きです。再演できることに感謝しています。一人でも多くの方に観に来ていただき、楽しんでいただけたら最高です。

戸田恵子 渡辺美佐役
渡辺ミキ社長とは劇団(薔薇座)研修生のころからのお付き合い。初演の時、渡辺プロにお上手な役者さんがたくさんいらっしゃるのに私でいいのかとずいぶんお話させていただき、ようようの思いで受けさせていただきました。結果、思い出に残る作品になり本当に良かったなと思っています。さあ再演という時にも、私は再演が苦手という病気持ちで、お受けするまでずい分時間がかかってしまいました。今初演の映像が流れましたが、音楽の力というのは本当に素晴らしいなと改めて思い、それに比べて自分のせりふに「なんてへたくそなんだ」と愕然と致しました。再演ではもっといいせりふをお届けしたい。池田有希子ちゃんという素晴らしい新メンバーを迎えて、みなさんに元気をお届けできればと思っています。

瀬戸カトリーヌ ザ・ピーナッツ姉、伊藤日出代役
今回もこの素晴らしい作品に携われること、このメンバーにまた出会えたことをうれしく思います。前回は(伊藤月子役の)堀内敬子さんに頼ってばかりだったんですけど、今回は……(池田)有希子ちゃんに頼ります(笑)。前回以上に素晴らしいザ・ピーナッツになる予感がします。(二人の)顔もかなり似てるような気がします(笑)。頑張ります。

池田有希子 ザ・ピーナッツ妹、伊藤月子役
父がザ・ピーナッツのマネージャーをしていたということで、面白〜い暴露話を披露したいのですが(笑)、残念ながら記憶がおぼろげで。でも初演の映像を観て、私の潜在意識の中に、ザ・ピーナッツの曲、そして渡辺プロダクションが紡ぎ出していった曲の数々が染み渡っていることを再確認しました。新参者ですがよろしくお願いします(笑)。ショービジネスにかかわる一員として、自分の中に渡辺プロダクションの遺伝子が少しは入っていると信じて、精一杯やらせていただきたいと思います。

RAG FAIR 土屋礼央 クレイジー・キャッツ 植木等役ほか
初演が僕たちにとって初めてのミュージカルで、何十曲も名曲を歌わせていただきました。公演が終わった後も、頭の中にずっとメロディーが残っていて、メンバーそれぞれ、移動中や風呂場で歌ってしまいました。公演中みなさんと仲良くさせていただき、その後も別の仕事でご一緒させていただくことがありまして、幸せでした。音楽って心が通じ合えば合うほど、すごくグルーブして(ノって)いく。きっと再演だからこそのグルーブが生まれてくるはず。新しい音楽に期待していただければと思います。

RAG FAIR 引地洋輔 クレイジー・キャッツ ハナ肇役ほか
私、父が昭和24年生まれなんですが、一度も(RAG FAIRの)コンサートに足を運んだことがありません。そんな父が、昨年の『ザ・ヒットパレード』には、「何!? あのヒットパレードか!」と喜び勇んで出かけてきまして。音楽が得意じゃない父が、観終わった後、ものすごい音の外れた声で口ずさむ歌の数々(笑)。それを共有できた時、この舞台に立てて良かったなとすごく思いました。親子のコミュニケーションにもすごく良い舞台だと、実体験から感じていますので、ぜひ若い世代の方にも観にきていただきたいと思います。