稲垣吾郎が別役作品で新国立劇場に初登場! 『象』制作発表会 - 2010年2月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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左から同劇場芸術監督の鵜山仁、別役実、深津篤史、奥菜恵

▲左から同劇場芸術監督の鵜山仁、別役実、深津篤史、奥菜恵

左から大杉漣、神野三鈴、羽場裕一、山西惇

▲左から大杉漣、神野三鈴、羽場裕一、山西惇

去る1月26日、稲垣吾郎にとって新国立劇場初登場作となる『象』の制作発表が行われ、作家や演出家、キャストらが顔をそろえた。同作は、日本の不条理演劇の第一人者・別役実の初期の代表作で、原爆で背中に負ったケロイドを見せることで人から拍手をもらうことに奇妙な情熱をいだく「病人」と、ひっそりと我慢するべきだと「病人」を説得する同じく被爆者の「男」の心の行き違いから、被爆者の陥った閉塞状態、さらには人間存在の不安を描く。62年に劇団自由舞台(のちの早稲田小劇場)の旗揚げ公演として鈴木忠志の演出で初演されて以来、さまざまな演出家によって上演された名作だ。

今回は稲垣が「男」を、大杉漣が「病人」を演じるほか、劇団桃園会の主宰・劇作家・演出家であり、同劇場では読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した『動員挿話』などで高い評価を得ている深津篤史が演出を手掛ける。

3年ぶりの舞台でこれまでとは毛色の違う不条理劇に挑戦する稲垣は、「台本を初めて読んだ時に、今までに感じたことのない読後感がありました。幼いころに子どもなりの小さな世界の中で感じた孤独とか未来への希望とか、そういう感覚が思い出されたというか……。自分にすごく影響を与えてくれたつかこうへいさんの『広島に原爆を落とす日』に出演してから12年、再び「原爆」や「広島」というテーマを持った作品をやらせていただくことにも不思議な縁を感じるし、大それた言い方ですが、人間が起こしてはならないことを伝える義務を課されたという使命感も感じています。まだ理解しきれていない部分もあり、ハードルの高い作品だとは思いますが、本当にすてきな舞台にしたい」と真剣なまなざしで語った。

また、8年ぶりの舞台出演となる大杉は、「病人」役のせりふの多さにとまどいながらも、「『病人』の可哀想に見えるかもしれない側面だけでなく、彼の中にあるおかしみやユーモアなどを出せたら。原爆や戦争というテーマを、ワイドな視点とはまた違った、ひとりの人間の姿や生活の中に立ち上げられればいいと思っています」と抱負を述べた。

稽古が始まってから数日目での会見だったが、「看護婦」役の奥菜恵をはじめとしたほかのキャストたちも、不条理演劇ならではの難しさと同時に作品の不思議な世界観に魅力を感じているようで、これからの仕上がりが楽しみなところ。

一方、演出を手掛ける深津も、「原爆にしても病気のことにしても、それをただひたすら重くとらえるのではなく、追いかけてくる絶対的な時間と、演劇的な行ったり来たりする時間のかくれんぼのような、鬼ごっこのような感じで作品を作っていければ、面白いことになるんじゃないかと思っています」と作品への思いを語り、対して、作家の別役実は、「現代ならではの感性で、この作品が新しくよみがえれば」と期待を寄せた。

インフォメーション

『象』

【スタッフ】作=別役実 演出=深津篤史
【キャスト】稲垣吾郎/奥菜恵/羽場裕一/山西惇/紀伊川淳/足立智充/阿川雄輔/神野三鈴/大杉漣

2010年3月5日(金)〜30日(火)
・ 会場=新国立劇場 小劇場
・ 前売は完売 *当日券の販売は、公演前日の電話による購入予約整理番号方式を予定。詳細は決定次第、ホームページ等で発表。
・ 料金=全席指定A席6,300円/B席3,150円 *学生割引ほか割引料金、当日Z席1,500円についてはお問い合わせを
・ お問い合わせ=劇場 TEL.03-5352-9999

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