コクーン歌舞伎、5年ぶりの新演目 『佐倉義民傳』記者会見 - 2010年6月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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後列左から片岡亀蔵、中村七之助、笹野高史、前列左から坂東彌十郎、中村扇雀、中村勘三郎、串田和美、中村橋之助

▲後列左から片岡亀蔵、中村七之助、笹野高史、前列左から坂東彌十郎、中村扇雀、中村勘三郎、串田和美、中村橋之助

6月3日よりシアターコクーンにて初日を迎える、コクーン歌舞伎第11弾『佐倉義民伝』。初日の前日に記者会見とゲネプロが行なわれた。

正保年間、下総佐倉の領主の圧政に苦しんだ領民のため、名主・木内宗吾が将軍に直訴したという実話を元にした本作。嘉永四(1851)年の初演以来、歌舞伎や浄瑠璃として親しまれてきた物語だ。宗吾役の中村勘三郎は02年に初役で務めており、今回が2度目の挑戦となる。

会見が行なわれた2日は、奇しくも鳩山首相が辞任を表明した日だったため、会見冒頭は“政(まつりごと)”の難しさについて話が集中した。


中村勘三郎 木内宗吾役
びっくりしました。まさに“そういう話”なんですよ、この作品は。鳩山さんとは以前から親交があり、本当にいい人で、大好きなんです。でもいい人っていうのは、政治をやるのが難しいのかな。今朝、劇場まで来る車の中で辞任の肉声を聞いたけど、「10年、20年先の日本」という言葉、まさに台本にあるんですよね。なんだかぞぞっとしました。人を動かす難しさとか、政治生命を賭けるってどういうことだろうと改めて考えますね。政治家にも農家の方にも、いろんな人に観てほしいです。

中村扇雀 坂田上野介正信、宗吾女房・おさん役
(正信役と女房役、対照的な二役を演じることについて)殿様である正信は自分の言葉に責任を持ってなくて、感情で約束を反故にしてしまいますが、女房役はひたすら宗吾を信じてついていきます。この二人の持っているベースの部分は、全然違うんだろうなと思います。善悪とか、どちらだけが正しいということではなく、いろんな人が観て、それぞれの役に自分を重ね合わせて観てほしいです。

串田和美(演出)
作品について話す時、よく「あそこのシーンは本当はこういう意味で、そのシーンはああいうことで」と説明することもあるんですけど、今回は全部、芝居の中で語られている、そういう作品です。こういう芝居もあってもいいんじゃないかなと思います。


さらに、今回は劇中、農民たちによるラップのシーンがある。その点について串田は、「いとうせいこうさんが、“義太夫は江戸時代のラップだ”と言ってたんです。表現の様式は違うけれど、確かに伝えることは義太夫もラップも一緒だなと思って、それでお願いしました。ラップはいま、カッコいいものっていうイメージがありますが、カッコいいものって根底にはどれも、追いつめられた人の中から出てくるガツンとした想いが込められている。歌舞伎もラップも、その点は同じかもしれません」と語り、続けて勘三郎が「私はラップはしないんですけど、最初はみんな下手だったのに今はうまくなって、ちょっと泣きそうになります(笑)」と述べた。

最後に勘三郎は、「首相がこうなった翌日に『佐倉義民傳』の初日を迎えることになり、この作品を総理と徳之島の人に捧げたい。総理には“お疲れさま”と言いたいです」と語った。

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