野田秀樹芸術監督就任1周年記者懇談会 - 2010年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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野田秀樹

▲野田秀樹

昨年、東京芸術劇場の芸術監督に就任した野田秀樹。就任から1周年を迎え、記者懇談会が開かれた。野田自身が作・演出を手掛けた『ザ・ダイバー(日本バージョン)』、イギリスの劇団・プロペラ公演や、タイ演劇人による公演の招聘、松尾スズキ演出の『農業少女』、現在上演中のNODA・MAP『ザ・キャラクター』、小劇場の才能を紹介する「芸劇eyes」など、バラエティーに富んだ公演が彩った1年間を振り返り、今後の展望などを語った。夏以降の公演には、NODA・MAP番外公演『表にでろいっ!』(9月/中村勘三郎と野田が初共演)、ロベール・ルパージュ『ブルードラゴン』(11月)、三谷幸喜の書き下ろし作品(2011年1月/詳細はこちら)、妻夫木聡と蒼井優が出演のNODA・MAP第16回公演(2月)などが予定されている。なお、同劇場は来年4月より改修工事に入り、2012年秋にオープンを予定。

野田秀樹
この1年、一番力を入れたのはラインアップだと思います。とりあえず劇場の中から何を発信できるのかを考えてやってきました。それがしっかりできて初めて、演劇を作る環境、池袋という街、東京そして日本の文化……大風呂敷になってますが(笑)、それらに広く影響することができてくるんだと思う。周囲の人間に助けられて、急に芸術監督に就任して準備をした割にはかなりいいラインアップができたと思っています。まあ自分の芝居が何本か入っているので、自画自賛みたいですが。
東京芸術劇場は「公共劇場である」ということを、芸術監督を引き受けた時にはあまり意識していませんでした。そこについては、実際に動き出して、正直とまどいがありました。たとえば、物を作るわれわれにとっては、公共の収支、つまり1年間のタームでは作りにくいことが多い。そのへんの理解を少しずつ得て、どういう風に調整するのかというのがこれからの課題。それは公だから悪い、というのではなく、公共劇場の仕組みでの物作りを考えて、どういう風にして改善しなきゃいけないのかを見つめ直すということです。
芸術監督は、自分がやりたいことを打ち出し、自分の色を出すのが仕事であるのは間違いない。でも、それと同時に他人がやりたいことを考える仕事でもあるんです。これは公共劇場だからこそだと思うんですけど。たとえば「芸劇eyes」は僕が考えたのではなく、スタッフが考えた企画ですが、このように、人に巻き込まれるということも必要。この企画ではいままで出会わなかったような人たちと出会いました。
課題としては、劇場前の広場などの、外でやった企画が、季節柄か、もうひとつ思っていたようには転がらなかった。大道芸も質の高い人を呼んだんですが、ひとえにこの場所が認知されていないということだと、真摯に受けとめなくてはいけないでしょう。
後々は、まだ知られていない、面白い海外の才能を呼びたいという構想もあります。この劇場だけではなく、国内の他劇場やアジアの他の劇場と連携すれば、遠くからのものも呼びやすくなる。そういった形も考えていきたい。他の芸術監督と連携して、いい芝居を複数の劇場でまわすなどの公演なんかもぜひやりたいと思っています。

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