NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』上演中 - 2010年9月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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▲ 中村勘三郎(左)と野田秀樹

野田秀樹と中村勘三郎が夫婦役で共演!?と話題の舞台『表に出ろいっ!』が上演中。

同作は、能の宗家一家を舞台に描く喜劇で、笑いの中に現代の歪みや影が浮かび上がる舞台。

テーマパークのパレードが見たい父(勘三郎)、アイドルのコンサートに行きたい母(野田)、ファーストフード店の行列に友人と並ぶ約束をしている娘(太田緑ロランス/黒木華のWキャスト)。それぞれにはどうしても出かけたい事情があるが、今夜にも出産しそうなペット、犬のピナ・バウシュの世話で誰かが残らなくてはいけない。留守番を押しつけあう3人のやり取りは、とんでもない方向へ走り出し——。

“表に出ろいっ!”どころか、とにかく“表に出たい!”3人の、コミカルでスピーディーなせりふの応酬。そこから浮き彫りになるのは、ひとつ屋根の下に暮らしながらも共有できる部分が希薄で、それぞれが浮き島のようになっている家族の姿だ。度を過ぎるほど趣味に夢中になり、深い根拠も検証もなく「信仰」とさえ言ってしまう彼ら。依って立つものがなく、時にあやしい宗教にさえ簡単に傾倒してしまう、前作『ザ・キャラクター』で描かれた、現代日本人の脆弱なメンタリティーへの警鐘が、違うアプローチで繰り返されている。

後半、お互いを鎖で縛り合ってどこにも逃げられず、ノドの渇きを訴える親子の姿は、どんなに退屈な人生を趣味で埋め尽くしても、所詮、家族関係と死からは逃げられない人間の姿にも見えた。表層では離れていても、底では繋がっている家族の姿にも見えるだろう。観る者によって解釈が幾通りもできそうな奥行きあるモチーフがあちこちに散りばめられ、一緒に観に行った人と話をしたくなる作品だ。

この日の娘役は太田バージョン。息の合った自由な演技を繰り出す野田&勘三郎に食らいつき大健闘。見た目も資質も正反対の黒木華バージョンにも興味がわく。

公演は、東京芸術劇場 小ホール1にて、9月28日(火)まで。前売は完売。全ステージ当日券あり。

 
 
 

▲ 中央は太田緑ロランス

 

▲ 中央は黒木華

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