辻萬長&栗田桃子父娘に再会 こまつ座『父と暮せば』通し稽古レポート - 2011年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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こまつ座『父と暮せば』通し稽古レポート1

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7月某日、8月から9月にかけて東京および山形・宮城・北海道で上演される、こまつ座『父と暮せば』の通し稽古を見学! 手だれのキャストが挑む二人芝居として上演を重ねてきた舞台だが、観るたび発見のある名作ですもの。「今年も新たな感動があるはず」と、期待しながらと現場へ向かうと——。

【久々の再会。おとったんと美津江の暮らす家がありました】

舞台は、父・竹造と娘・美津江が暮らす味わいある木造の家。愛する者たちを広島の原爆で失い、生き残った罪悪感で、恋にも人生にも積極的になれない美津江と、そんな娘を“恋の応援団長”となって励ます竹造——。二人のやりとりから、父の願いや、娘の再生が描かれる物語だ。

ミスターこまつ座・辻萬長が演じる「おとったん(お父さん)」は、茶目っ気たっぷり! (余談:私的お気に入りポイントは、美津江に呼ばれ、ヒョイと顔を出して「なんか用か(八日)、九日、十日?」とシャレる場面。ぜひ生でお楽しみください)。チャーミングでデッカい存在感の竹造だ。本作で朝日舞台芸術賞寺山修司賞はじめ多くの賞に輝いた栗田桃子演じる美津江は、シャンとした中に、悲しさと生命力がきらめく粒だった演技が魅力的。悲しみから小さな芽が出るように、たくましい希望を感じさせてくれる美津江が観られましたよ。

シンプルな会話劇から美津江の心の奥へ観客を誘う巧みな構成、心地よいせりふの響き。初演から手掛ける鵜山仁の確かな演出で、井上戯曲ならではのワザが堪能できると再確認。萬長&栗田バージョンは、08年から数えて3度目の共演だが、回を重ねてもお約束の演技にならず、より一層、新鮮な呼吸を試しているように見えた。本番でも、ライブの旨味が詰まった対話が堪能できそう。

【観たことがない人、足を運んで!】

栗田に以前インタビューした際に聞いたのだが、演じるにあたって井上ひさしから「謙虚に怒る」という言葉を送られたそうだ。被爆者の手記なども参考資料としているこの舞台には、ある日を境に生命を絶たれた“死者の声”が響く。この「重さ」を、原爆が落ちた国の一人として、胸を打つ言葉をこの舞台で再確認した一人として、多くの人と共有したいのです。観たことがない方、ぜひ。

(取材・文=川添史子)

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インフォメーション

こまつ座第九十四回公演
紀伊國屋書店提携
『父と暮せば』

【スタッフ】作=井上ひさし 演出=鵜山仁
【キャスト】辻萬長/栗田桃子

2011年8月17日(水)〜24日(水)
・会場=紀伊國屋サザンシアター
・一般前売=7月2日(土)開始
・料金=全席指定4,200円/学生割引3,150円
・お問い合わせ=こまつ座 TEL.03-3862-5941

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