ウィル・タケット演出・振付、首藤康之主演『鶴』製作発表会 - 2012年2月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『鶴』製作発表会 後列左からウィル・タケット、藤原道山 前列左から首藤康之、ワダエミ

▲ 後列左からウィル・タケット、藤原道山
前列左から首藤康之、ワダエミ

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2月3日、KAAT神奈川芸術劇場で3月に上演される『鶴』の製作発表が英国大使館で行われた。英国ロイヤル・バレエのウィル・タケットの演出・振付、世界で活躍する日本人ダンサー・首藤康之の主演で、日本の民話「鶴の恩返し」を新たな解釈のダンス公演として送る。

本作は、同劇場が展開するNIPPON文学シリーズ第2弾の一つ。同シリーズではほかにも、劇団うりんこの『お伽草紙/戯曲』(1月19日〜22日)、地点の『トカトントンと』(2月9日〜14日)、柳家喬太郎・桂吉坊による『KAAT式 らくごの会—文学しばり—』(3月20日)、同劇場芸術監督・宮本亜門が手掛けるリーディング公演『耳なし芳一』(4月7日・8日)がラインアップされている。

会見には、タケット、首藤、宮本のほかに、すべての衣裳と劇中で鶴が織る3枚の布のデザインを手掛ける衣装家・ワダエミと、ポール・イングリッシュビーとともに楽曲を担い、舞台上での演奏も予定している尺八演奏家・藤原道山が出席。同作では、ウエストエンドとブロードウェイを湧かせている舞台『軍馬ジョーイ』の人形デザイナー、イヴォンヌ・ストーンの文楽から想を得た鶴の人形も登場するそうで、西洋と東洋のコラボレートが楽しめる、エキサイティングな舞台になりそうだ。

登壇者の主なコメントは以下の通り。

宮本亜門(KAAT 神奈川芸術劇場芸術監督)
私が(昨年)芸術監督に就任した際、「人間はなぜ生きるのか」ということをテーマにしようと考えました。NIPPON文学シリーズは、これからの日本へ向けて、日本のDNAや思想、思い、そして過去と未来を大胆にぶつけ合い、その中で生まれるものを、西洋の文化にゆかりのある神奈川芸術劇場で、新たな世界観で発信したいという思いで始めた企画です。今回は、(演出家として僕が)ウィル・タケットにジェラシーを覚えるくらい、最高のメンバーで「鶴の恩返し」を題材にした作品を作ります。

ウィル・タケット(演出・振付)
(この作品は)文化の大きな鍋がぐつぐつと煮立っている感じです。「鶴の恩返し」では、男が鶴に対して親切な気持ちを持つというエモーションが物語の原動力となっています。また、主人公の夫婦は、子どもが欲しいという思いがあったのですが、その思いが強くなり、その果てに自分が欲深い人間になっていってしまうという伏線もあり、とても普遍的な要素を含んでいるとも言える。大きな翼にコンパクトな体、美しく、魔力のようなものが宿っている生き物(=鶴)を舞台作品にできることが楽しみです。抽象的、構造的、建築的でミニマルな舞台装置の対極にワダエミさんの美しいコスチュームがあり、また、鶴という存在が舞台上にいる時には必ず(藤原道山さんの)尺八の存在を効かせようと思っています。昨日、初めて(リハーサルで)動いたのですが、首藤さんとは良いお稽古ができました。きっとラブリーな作品になるのではないかと思います。

首藤康之
「鶴の恩返し」は、少し悲しいお話として扱われることが多いのですが、僕自身、この話の中には、人間のあらゆる感情が入っているということを感じます。僕は長年ウィルさんとお仕事をしたいと思っていました。(彼とイギリス人、日本人ダンサーの)この組み合わせは、ストーリーを語るにとどまらず、人間の感情すべてを語れるような、全世界に発することができるような作品にできるのではないかと、期待しております。以前、ロンドンで(ウィルさんの)『兵士の物語』を初めて観て、すばらしく感動した覚えがあります。今回、彼とご一緒できることをうれしく思っていて、すごく良いカンパニーになる予感がするというか……いえ、(実際)そうなんです(笑)。ぜひ劇場に足をお運びください。

ワダエミ(衣装・ファブリックデザイン)
衣裳デザインのアイデアは、ウィルさんとの話の端々からいただきました。これまでいろんな方が「鶴の恩返し」を題材に作品を作ってきたと思いますが、(今回は)グローバルな視点で、人間の持つあらゆる性格、そして鶴の“恩返し”を衣裳で表現しました。3枚のファブリックもウィルさんのアイデアで、それぞれ太陽、月、鶴の羽ばたくさまを表しています。12×10メートルの大きな布にうすいシルクを重ねて、北京のアトリエで作ろうと思っています。そういった意味でも、イギリスと日本と、さらに中国の協力もある作品になると思います。世界中でリバイバルされて、一つのスタンダードの作品になっていってほしいと思います。

藤原道山(演奏・音楽)
日本(的な音楽を有する能のすり足、日本舞踊など)の動作は地に足をつけていくものが多い。その中で、今回はダンスということで、リズミカルで地から離れていく、飛び立つような表現をするものにどうアプローチしていくかということは悩むところです。“鶴”は、尺八の(楽曲の)中で多く使われている題材。今回は、古典的な楽曲「鶴の巣籠り」から引用したり、ポールさんとのやり取りをする中で、目にも、耳にも楽しんでいただけるような舞台を目指せればと思っております。

インフォメーション

NIPPON文学シリーズ第2弾
ウィル・タケット×首藤康之
『鶴』日本民話“鶴の恩返し”The Crane Maiden

【スタッフ】演出・振付=ウィル・タケット 台本=アラスデア・ミドルトン 翻訳=常田景子 衣裳・ファブリックデザイン=ワダエミ 音楽=藤原道山/ポール・イングリッシュビー 人形デザイン=イヴォンヌ・ストーン
【キャスト】首藤康之/クリスファー・マーニー/キャメロン・マクミラン/ナオミ・コビー/ヌーノ・シルバ/後藤和雄/藤原道山(演奏)

2012年3月16日(金)〜18日(日)
・会場=KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
・チケット発売中
・料金=全席指定S席8,500円/A席6,500円
・お問い合わせ=劇場 TEL.045-633-6500

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