シディ・ラルビ・シェルカウイ最新作×森山未來出演『テ ヅカ TeZukA』開幕 - 2012年2月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『テ ヅカ TeZukA』開幕1

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『テ ヅカ TeZukA』開幕3

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手塚治虫にインスパイアされて創ったという振付家シディ・ラルビ・シェルカウイの新作『テ ヅカ TeZukA』が、2月23日にBunkamura オーチャードホールで開幕。「創造主としての手」「マンガを描く動き=ダンスという認識」「文字と絵/書とマンガ」といったキーワードを軸に、シェルカウイのフィルターを通した手塚治虫の哲学が、映像・音楽・ダンスで表現される。

昨年、9月にロンドン、サドラーズ・ウェルズ劇場で初演され、世界ツアーを経た本作は、俳優・ダンサーの森山未來が出演することでも話題。森山はすでにローマ、香港で舞台に立ち、この凱旋公演に臨むこととなる。開幕前日、シェルカウイ、森山による記者発表と、一幕のみの公開舞台稽古が行われた。

少年がマンガを読んでいると、アトムを筆頭に手塚作品の愛らしいキャラクターたちが舞台を埋め尽くす。彼らが腕をからませカクカクと動く群舞は、数学的で、未来的で、またマンガのコマのようにも見える。同じ空間で踊られる、シェルカウイらしい柔らかさのある踊りは、染色体のようでもあり、これから語られる物語の壮大さを予感させた。ダンサーが墨を使ってことわざを書いたり、スクリーンに映し出される映像とダンスの動きを合わせたり、マンガの擬音語がスクリーンに飛び出したりする奔放な演出は、マンガのコマ枠の概念を捨てた手塚の自由な発想を彷彿とさせた。また、ふと気がつけば傍らで肩たたきをするアトムを発見したりと、どこを見ても楽しく飽きない。しかし、そんな愉快な雰囲気の中にも常に、戦争、核、原子力、津波といった今とつながる社会問題のエッセンスが織り込まれている。ニティン・ソーニーの宗教的で荘厳な音楽は心の浄化作用があるのか、作品の内容と相まって、とても心に響いた。

東京公演は2月27日まで。その後、3月からはドイツ、シンガポールなどでのツアーを予定している。

シディ・ラルビ・シェルカウイ(振付)
アーティストとしていかに闘って作品を作ってきたかという手塚の姿勢に心を打たれます。紙とインクだけで「すべては相関関係にある」という普遍的なメッセージを世界に伝えた彼へのオマージュとしてこの作品を作りました。彼の成し遂げたこと、その人生哲学や芸術は、今の世の中に忘れてはならないものだと思います。たとえ何かが起こって人生が悪い方へ行ってしまっても、自分の断片を取り戻し、また力強く前進できる、そういったテヅカの伝える“蘇生力”や“次に続くエネルギー”を、この作品を通して伝えたいと思っています。

森山未來
実は、僕は手塚治虫さんが大好きで、僕の価値観の4割は手塚でできていると言っていいくらい(笑)。(手塚作品は)さまざまな宗教観や思想を作品に反映していますが、最終的には一つのことに集約される。ラルビもさまざまな人種や文化とかかわり、作品に消化していて、その想像力の豊かさ、構築力に影響されます。手塚ファンにとってラルビとのコラボレーションは、どうなんだろうと思うかもしれませんが、こちらの愛情と作品からあふれ出る愛情のシンパシーを感じていただけるはず。僕は演っていてヒシヒシと感じています。

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  • 『テ ヅカ TeZukA』開幕1
  • 『テ ヅカ TeZukA』開幕2
  • 『テ ヅカ TeZukA』3
  • 『テ ヅカ TeZukA』開幕4 シディ・ラルビ・シェルカウイ(左)と森山未來
  • 『テ ヅカ TeZukA』開幕5 左からシディ・ラルビ・シェルカウイ、森山未來、松谷孝征(手塚プロダクション代表取締役社長)

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