唐十郎×蜷川幸雄『盲導犬』『唐版 滝の白糸』製作発表会 - 2013年5月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『盲導犬』『唐版 滝の白糸』製作発表会1 上段左から窪田正孝、平幹二朗、古田新太、小出恵介、下段左から大空祐飛、蜷川幸雄、唐十郎、宮沢りえ

▲ 上段左から窪田正孝、平幹二朗、古田新太、小出恵介、下段左から大空祐飛、蜷川幸雄、唐十郎、宮沢りえ

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唐十郎の戯曲『盲導犬−澁澤龍彦「犬狼都市」より−』『唐版 滝の白糸』が、蜷川幸雄による演出でBunkamuraシアターコクーンで連続上演される。両作の合同製作発表会が9日に行われ、蜷川をはじめ、古田新太、宮沢りえ、小出恵介、大空祐飛、窪田正孝、平幹二朗が登壇した。

『盲導犬』は、73年に蜷川が旗揚げした劇団「櫻社」のために、唐が書き下ろしたもの。蜷川が初めて手掛けた唐戯曲で、当時は、社会情勢が色濃く反映されたアジテーション演劇とも評価された作品だ。そして、『滝の白糸』は、アートシアター新宿文化主宰の葛井欣士郎と蜷川、唐が結成した「花の社交界」によるプロデュースで、75年に初演。唐が、泉鏡花の「義血侠血」に想を得て大胆に構成した作品で、劇場ではなく、映画の撮影所で大掛かりな舞台装置を用いて上演され、“演劇スペクタクル”と称賛された。

昨年の『下谷万年町物語』で、「やっぱり唐の芝居はいいな」と感じ、「70年代演劇の上質で面白いものを若い世代にも観てもらいたい」と熱く語った蜷川。『盲導犬』については「台本読んでいると勝手に(古田、宮沢、小出の)声が聞こえてきて、本当に稽古が待ち遠しい」と、また『滝の白糸』については「大空さんは、お会いしたら真摯でいい女優さんだった」「平さんはずっと前からお願いしていたのですが、今回ようやく実現した」「窪田君は、オーディションの時にせりふを満足に覚えていなかったんですが(笑)、いい俳優だなと分かっていた」と、それぞれのキャストに大きな期待を寄せていた。

■蜷川幸雄(演出)
『盲導犬』は、長い間もう一度やりたいと思っていました。1回目は成功したのですが、2回目(89年再演)は失敗しました(笑)。演出が最悪でしたね。今回は自信のキャスティング。どこに本当の心があるのか分からない恐ろしい人たちを相手に、客席を興奮の渦に巻き込みたい。そして、誇れるような演劇をもう一度つくって、若い世代に「あんなに面白い芝居があったんだ」ということを分かっていただきたい。
『滝の白糸』は、唐さんからお話を受けて、大映の東京撮影所の一番大きなステージを借りて、長屋を600軒くらい建ててやりました。葛井欣士郎が、ATG(日本アート・シアター・ギルド)を辞めた退職金300万円ぐらいを資金にしたんですが、見事に赤字になりました(笑)。しかし作品自体は、思い出深くて大好きで、自分が大きな影響を受けた作品。大空さんをはじめ、俳優の皆さんと新しい『滝の白糸』を作ることができると思います。

『盲導犬』『唐版 滝の白糸』製作発表会9 左から宮沢りえ、古田新太、小出恵介

▲ 左から宮沢りえ、古田新太、小出恵介

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■古田新太 『盲導犬』影破里夫役
唐さんの作品は非常に好きだったんですが、17年前に『愛の乞食』に出て以来で。ずっと、唐さんと蜷川さんの芝居をやれないものかと話をしてきて、やっと念願がかないました。唐さんの戯曲は、叙情というかセンチメンタルでロマンチック。それが、ポエムではなくてちゃんと会話劇として成り立っている。『盲導犬』には、唐さんの宝石のようなせりふが散りばめられていて、それを、このお二方(宮沢、小出)と丁々発止でやっていかなきゃならない。大好きですが難しい作品です。表層的に見ると全然意味が分からないと思うんですが、それで構わないと思います。意味の分からないものを体感してもらって、“これが面白いんだ”ということを感じていただければ。大好きな唐先輩と蜷川先輩が死ぬ前に間に合って良かったなって思います(笑)。

■宮沢りえ 『盲導犬』奥尻銀杏役
前回『下谷万年町物語』で、最初に台本を読んだ時は、言葉の飛躍が進んでいくのについていけず、“?マーク”が100個くらい浮かびました。でも、稽古に入って温度が高まっていくうちに、その“?”が1個もなくなって、飛躍していく自分が世界に吸い込まれて、さらに追い越す瞬間もあって、唐さんと蜷川さんの芝居の虜になりました。今回もどんな化学反応が起こって、台本だけでは見えない発見が、舞台の上にどれだけ散りばめられているのか、想像するとワクワクしてしょうがないです。

■小出恵介 『盲導犬』フーテン少年役
初舞台は、5年くらい前の蜷川さんの作品で、それから年に1回くらい蜷川さんとやらせていただいて、毎回苦しい戦いを強いられていますが、今回は一番大変になるんじゃないかなと思います。古田さんと宮沢さんという最高の怪物に囲まれて、怪物ごっこを楽しみたいなと思います(笑)。

『盲導犬』『唐版 滝の白糸』製作発表会10 左から窪田正孝、大空祐飛、平幹二朗

▲ 左から窪田正孝、大空祐飛、平幹二朗

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■大空祐飛 『滝の白糸』お甲役
宝塚退団後の初の舞台で、こんな大きな挑戦を与えてくださったことに大変感謝しております。初めてというのは一回しかないので、この機会に、その興奮や緊張が、いい意味で舞台に乗るように全力で挑みたいと思います。私はいつも、台本を食べ物のように思うんです。今までのものは、食べやすくて消化のいいものだったんですが、今回は、非常に大人の味で、そうはいかないと感じました。ただ、これを消化できたら、とてつもない熱量になるんじゃないか、そして、一度食べたらやめられない味なのではないかという魅力を感じました。蜷川さんの情熱についていって、脚本の向こう側の世界に飛び込んでいけるように早くなりたいと、稽古を楽しみにしています。

■窪田正孝 『滝の白糸』アリダ役
今回、初めて唐さんと蜷川さんとお仕事させていただきます。ここにいる誰よりも、舞台の経験は少ないのですが、蜷川さんに「この作品は今の時代だからこそ、つくりたくなる作品だから、思い切り楽しんでやってくれ」という、温かいお言葉をいただきました。精いっぱい力強くアリダを演じて、アリダを通してバンバン蜷川さんにぶつかっていきたいと思います。

■平幹二朗 『滝の白糸』銀メガネ役
僕が若いころ、唐さんの芝居の世界はまぶしくてキラキラしていて、でも、どこか恐ろしくて、あまり近づくことができませんでした。いわゆる“新劇育ち”だった僕にとっては、どこか唐さんの作品に接すると戯曲を読み解く力がないことや、そして表現する感覚が乏しいことがバレてしまいそうだと感じていました。でもこの秋で80歳になる僕は、唐さん、蜷川さんに負けないくらい、死が近くなっております(笑)。最後にこういう恐ろしい世界に飛び込んで、若い空想力やピチピチした筋力はないのですが、唐さんの言葉の魔力を頼りに、戯曲の世界を飛んでみたいと思います。

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  • 『盲導犬』『唐版 滝の白糸』製作発表会2 蜷川幸雄
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