藤山直美・高畑淳子が大賞を受賞 「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式 - 2013年5月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式2 左から加藤健一代理・石井美保子(青年座映画放送)、坂本真綾、黒柳徹子、藤山直美、高畑淳子、安蘭けい、松井るみ、浜木綿子代理・酒井喜一郎(東宝)

▲ 左から加藤健一代理・石井美保子(青年座映画放送)、坂本真綾、黒柳徹子、藤山直美、高畑淳子、安蘭けい、松井るみ、浜木綿子代理・酒井喜一郎(東宝)

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「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式3 藤山直美(左)と高畑淳子

▲ 藤山直美(左)と高畑淳子

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先だって発表された、「第38回菊田一夫演劇賞」の授賞式が、22日に行われた。1975年に創設された同賞は、日本の演劇界に貢献した菊田一夫の業績を長く伝えるとともに、菊田の念願であった演劇の発展の一助のため、特に大衆演劇界で優れた業績を上げたスタッフ・キャストを表彰するものだ。

受賞者には正賞の記念楯のほか、副賞として大賞には100万円、演劇賞と特別賞にはそれぞれ50万円が贈られた。

受賞者の主なコメントは下記の通り。

【菊田一夫演劇大賞】

■藤山直美(『ええから加減』における海野濱子・海野宇多恵の見事なコンビに対して)
本日は誠にありがとうございました。去年、東宝さまよりご縁をいただきまして、高畑さんと皆さんと一緒に舞台に出させていただきました。いい共演者、スタッフの皆さま、関係者の皆さまに、巡り会わせていただきましたことを心より感謝いたします。なかなか私は、東宝の舞台に立たせていただくことがなかったのですが、去年の『ええから加減』を機に、いい作品にも巡り会わせていただきましたことを心より感謝いたしております。役者一人では何もできません。共演者の皆さん、関係者の皆さま、そして、スタッフの皆さまの力をいただきまして、お客さまに来ていただくことができて、一つの公演が成り立つわけでございます。ご縁をいただきました皆さま方に心より感謝いたしまして、秋からの公演の巡業に行かせていただきますので、心を引き締めて、お客さんに喜んでいただきますことだけを目の前に置きまして、一生懸命、高畑さんや皆さまとお芝居に精進させていただきます。身に余る光栄でございます。感謝いたします。本当にありがとうございました。

■高畑淳子(『ええから加減』における海野濱子・海野宇多恵の見事なコンビに対して)
今日こそは落ち着かなければと思っています。まずは、この作品を企画くださいました皆さんに、高いところからではございますが、お礼を申し上げたいと思います。藤山直美さんとの漫才コンビに、誰を組ませるかという時に、よくぞよくぞ私のことを思い出していただけたなと、深く感謝する次第でございます。
私は藤山さんの軽い追っかけでございまして、友達が(藤山の出演舞台に)出ていると、楽屋で遭遇しないかなと、楽屋をウロウロしておりまして、初めて生の藤山さんに会ったのはお手洗いでした(笑)。ピンクのガウンを着た藤山さんと、まさかお手洗いで会えて、“これは良かったな”なんて思っているミーハーな人間が、『ええから加減』という舞台をやらせていただいて、ほとんど記憶がありません。中国の卓球選手のような藤山さんが打ってくる球を、ただただ無心で拾っているうちに声が枯れてしまって、たぶん、この賞をくださった方は、たぶん声が枯れていない時の私を見ていただいたのではないかと思っています(笑)。
今年はもう少し落ち着いて……いや落ち着いてもいいことがないので、やっぱり無心で球を拾って、あるがまま、動物のような藤山さんについていって、あるがままお客さまとライブを楽しんで、舞台の最初と最後が漫才であるという、この過酷な作品に挑戦したいと思います。それと、もう一つだけ、漫才をやらなければいけないという時の2週間ほど前、深夜のとあるパーティーで「ますだおかだ」の増田さんがなぜかいらして、どうしてあの時あの方はいたんでしょうか? 家庭の不和でもあったんでしょうか?(会場笑) 増田さんに漫才をご指導いただきました。それも本当にありがたいことだったと思います。ぜひともまたご指導いただきまして、秋に始まる巡業から生きて帰りたいと思います。どうもありがとうございました。

【菊田一夫演劇賞】

「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式4 安蘭けい

▲ 安蘭けい

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■安蘭けい
(『サンセット大通り』のノーマ・デズモンド、『アリス・イン・ワンダーランド』のアリス・コーンウィンクルの役の演技に対して)
このたびは本当に素晴らしい賞をいただきありがとうございました。こんな賞をいただけるなんて思っていなかったので、本当にびっくりしています。賞のきっかけになった『サンセット大通り』『アリス・イン・ワンダーランド』は、私にとってとても勉強になった作品です。稽古はかなり過酷な作品でして、それをいつも支えてくださった、スタッフの皆さま、共演者のおかげで、今ここに立っているのだととても感謝しています。特に、この二つの作品の演出をされた鈴木裕美さんの作品に対する強い熱意、信念、そして、力強い稽古場での生き方を見て、心から感銘して刺激を受けました。これからも舞台人として女優として、ますます精進し、一人でも多くの方に劇場に来ていただける、素晴らしい舞台作りをしていきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

■加藤健一(ビデオメッセージ)
(『バカのカベ〜フランス風〜』のフランソワ、『八月のラブソング』のロディオン・ニコラエヴィッチの役の演技に対して)
このたびは大変、歴史ある賞を頂戴いたしまして、ありがとうございました。受賞の知らせを受ける前日に、菊田先生の『花咲く港』という戯曲を読んだばかりで、うれしいというより、ドキッとして、鳥肌の立つ思いでした。私はもう30数年間、小劇場で活動してまいりました。審査員の方にはこんな小さな活動にも気を配っていただいて、本当にありがとうございます。今回の受賞者の皆さまは、豪華なメンバーで会場はさぞ華やかだと思います。そこに行きたかったのですが、今日は名古屋でお芝居の本番がありまして、伺えず残念です。特に私の敬愛する、藤山直美さん、高畑淳子さんと同時期の受賞ということで、いつまでも思い出に残る賞になると思います。劇場で拝見した『ええから加減』は、本当に大笑いしまして、大きな感動をいただきました。お二人の大賞受賞はわがことにようにうれしく思っております。そして、最後になりましたが、審査員の先生方、東宝の関係者の皆さん、そして、菊田一夫先生、本当にありがとうございました。

「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式5 坂本真綾

▲ 坂本真綾

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■坂本真綾
(『ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜』のジルーシャ・アボットの役の演技に対して)
このたびは思いがけず、このような素晴らしい賞をいただきまして、身に余る光栄と思っております。私が昨年出演した舞台は『ダディ〜』という、一作品のみだったのですが、私にとっては3年ぶりのミュージカルへの挑戦でありました。始まる前はかなりのプレッシャーを感じていました。でも、稽古が始まり進むに連れて、“すごく運命的な出会いを果たしたのかもしれない”“すごくステキな作品に巡り会えた”という喜びを噛み締める日々に変わっていきました。演出のジョン・ケアードさん、そして、二人芝居でたった一人の共演者であった井上芳雄さんをはじめ、この作品に携わった、すべての方が素晴らしいお人柄と才能をお持ちで、そんな皆さんに囲まれた日々というのが、本当に学ぶことの多い数週間でした。この賞をいただいたという第一報を耳にしました時に、真っ先にそんな仲間たちの顔が浮かんできまして、本当に皆さんの支えと導きがあったからだなと、感謝の気持ちでいっぱいです。私にとって、持てる愛情のすべてを賭けて、誠心誠意務めさせていただいたつもりの役柄でしたので、それをこのように観ていてくださった方の印象に残ったというのであれば励みに思いますし、この賞に見合うような女性にならなくてはと身の引き締まる思いでございます。本当にありがとうございました。

「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式6 松井るみ

▲ 松井るみ

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■松井るみ
(『英国王のスピーチ』『ロックオペラ モーツァルト』をはじめとする創意あふれる舞台美術の成果に対して)
このたびは本当に素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。菊田一夫演劇賞の過去の受賞者を調べましたところ、私のような、スタッフで受賞された方は、実はそんなに多くはなく、なかなか珍しいことでございました。そんな中で、私のようなスタッフがこんな素晴らしい賞をいただけて、本当にありがたく思っております。幸いなことに、私は、東宝さんからたくさんのお仕事をいただいており、『ええから加減』にも参加しております。にもかかわらず、今回の受賞理由となった『英国王〜』『〜モーツァルト』は、東宝さんの舞台ではありませんので、私自身も本当驚いております。この作品に参加したスタッフ全員が、喜んでくれていると思っております。私たちのようなスタッフは、なかなか照明の当たるところで仕事をすることが少なく、今日のように、お客さまの前でしゃべることはなかなかないのですが、こういう機会をいただくと非常に励みになりますし、スタッフみんなも刺激になると思いますので、このことを胸に頑張っていきたいと思います。私は、シアタークリエの仕込みに行くたびに、菊田一夫先生の銅像の前でお弁当を食べていました。今まで食べててすいません(会場笑)。これからは、クリエで、菊田先生の前を通る時は、必ず今の気持ちを忘れないようにしたいと思います。本日は本当にありがとうございました。

【菊田一夫演劇賞 特別賞】

■浜木綿子(代読メッセージ)
(芸能生活60周年を数える、永年の舞台の功績に対して)
このたびは、菊田一夫演劇賞特別賞をいただきまして、誠にありがとう存じます。選考委員長の東宝・松岡名誉会長さまをはじめ、選考委員の方に御礼申し上げます。先週の日曜まで『人生は、ガタゴト列車に乗って』という舞台に出演しておりましたが、東京を皮切りに2カ月間の全国公演をやり終えた安堵からでしょうか、カゼを引き高熱を出してしまいました。本日は授賞式にお伺いし、恩師であります、菊田一夫先生に感謝の気持ちをお伝えしようと思っておりましたが、残念でなりません。宝塚歌劇団入団以来、今年で芸能生活60周年を迎えることができました。これは皆さまの支えがあったからでございます。多くの方々に感謝をし、御礼申し上げます。この賞を励みに、あと少し、この道を歩ませていただきたく存じます。菊田先生の教えをしっかりと胸にとどめながら、本日は誠にありがとう存じました。

「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式7 黒柳徹子

▲ 黒柳徹子

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■黒柳徹子
(永年の翻訳劇に対する情熱と功績に対して)
私はいつもテレビに出ておりますので、舞台女優だとご存じない方も大勢いらっしゃるかと思いますが、その私に、大変素晴らしい賞をいただきまして、審査員の皆さま方に本当にお礼を申し上げます。しかも、内容は翻訳劇をやり続けてきたということと、それに対する情熱ということです。確かに情熱を持ち続けておりまして、翻訳劇を50年くらい前からやっておりまして、ル テアトル銀座で、高橋昌也さんが芸術監督になられた時から、約25年間、上等な外国の喜劇をやらせていただきました。その活動に賞をいただきまして、本当にうれしく思っております。ただ、残念なことにル テアトル銀座が今月で閉館になってしまいます。今月末に、高橋昌也さんと二人芝居を上演する予定だったのですが、高橋さんが肺炎におなりになられて降板ということになってしまって。このところ降板の方が多い時代になりまして、私も非常に困りましたけど(笑)、代役の方が決まりましたので、残りの3日間、ル テアトル銀座のお別れ公演をすることができます。
菊田先生には『縮図』『台所太平記』という2本で演出していただきました。当時のウワサで菊田先生は、芝居がヘタだと「バカヤロー! 女優なんかやめちまえ!」とおっしゃると聞いていたので、私は、先生のところに行きまして、「やめちまえって言われたら、私は本当にやめてしまいます。もし本当にやめない方がいいと思うんだったら、そういうことおっしゃらないでください」って申しました。そうしたら先生は「分かった分かった」と、何もおっしゃらなかったので、女優を続けてくることができました(笑)。
翻訳劇シリーズは、新しい劇場で続けられるということですので、続けてご覧いただければと思います。
それと、長くなっちゃいますけど、物はついでで(笑)、藤山寛美さんとNHK時代に大阪でご一緒に芝居をしました時に、脚本を書いてらした先生が、劇団に入って、私と藤山寛美さんをコンビにしたら面白いだろうとおっしゃってくださったんですけど、当時は女優になりたてで、大阪にも慣れていなくて、また今度にしてくださいって言っちゃって。結局、寛美さんとのコンビは成立せずに、今思うとちょっと残念な気がします。長くなりましてすみませんでした。今日は本当にありがとうございました。

インフォメーション

【第38回菊田一夫演劇賞】

■大賞

藤山直美・高畑淳子(『ええから加減』における海野濱子・海野宇多恵の見事なコンビに対して)

■演劇賞

安蘭けい(『サンセット大通り』のノーマ・デズモンド、『アリス・イン・ワンダーランド』のアリス・コーンウィンクルの役の演技に対して)
加藤健一(『バカのカベ〜フランス風〜』のフランソワ、『八月のラブソング』のロディオン・ニコラエヴィッチの役の演技に対して)
坂本真綾(『ダディ・ロング・レッグズ 〜足ながおじさんより〜』のジルーシャ・アボットの役の演技に対して)
松井るみ(『英国王のスピーチ』『ロックオペラ モーツァルト』をはじめとする創意あふれる舞台美術の成果に対して)

■特別賞

浜木綿子(芸能生活60年を数える、永年の舞台の功績に対して)
黒柳徹子(永年の翻訳劇に対する情熱と功績に対して)

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  • 「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式1 左から加藤健一代理・石井美保子(青年座映画放送)、坂本真綾、黒柳徹子、藤山直美、高畑淳子、安蘭けい、松井るみ、浜木綿子代理・酒井喜一郎(東宝)
  • 「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式2 左から加藤健一代理・石井美保子(青年座映画放送)、坂本真綾、黒柳徹子、藤山直美、高畑淳子、安蘭けい、松井るみ、浜木綿子代理・酒井喜一郎(東宝)
  • 「第38回菊田一夫演劇賞」授賞式3 藤山直美(左)と高畑淳子
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