古川日出男×蜷川幸雄『冬眠する熊に添い寝してごらん』製作発表会 - 2013年11月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『冬眠する熊に添い寝してごらん』製作発表会 1 左から蜷川幸雄、勝村政信、井上芳雄、鈴木杏、古川日出男

▲ 左から蜷川幸雄、勝村政信、井上芳雄、鈴木杏、古川日出男

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『冬眠する熊に添い寝してごらん』製作発表会 2 井上芳雄

▲ 井上芳雄

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『冬眠する熊に添い寝してごらん』製作発表会 3 鈴木杏

▲ 鈴木杏

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『冬眠する熊に添い寝してごらん』製作発表会 4 勝村政信

▲ 勝村政信

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ミュージシャンやダンサーとコラボするなど、ジャンルにとらわれない革新的な活動で注目を集める小説家・古川日出男。彼が初めて書き下ろした戯曲を蜷川幸雄の演出で送る舞台『冬眠する熊に添い寝してごらん』の製作発表会が、1日、都内で行なわれた。

古川と蜷川という注目の初タッグが描くのは、100年の時を超えて語られる、伝説の熊猟師と熊、そして犬との“聖なる戦い”の物語。日本の歴史の暗部に光を当てながら、奇妙な家訓のある良家で育った川下兄弟や女詩人の愛と憎しみをエネルギッシュにつづる。

物語の主軸となる川下兄弟の弟で、エリート商社マンの多根彦を演じるのは、蜷川作品に初挑戦となるKAT-TUNの上田竜也。兄弟の兄でライフル射撃選手の一(はじめ)役を務めるのは、『ハムレット』以来10年ぶりの蜷川作品となる井上芳雄。そして兄弟の高祖父である“伝説の熊猟師”役を勝村政信、多根彦の婚約者となる女詩人・ひばり役を鈴木杏がそれぞれ担う。

上田を抜てきした理由について蜷川は「素直じゃなさそうで、普通の人とは角度がちょっと違う人に僕は親近感を持つんです」と語り、「上田君は、個性が強くて自己主張が強そう。暴れ馬を乗りこなす気持ちで彼とは対峙したい」と意気込みを見せた。

また「井上君には前回の芝居で、“いい声出すな”と言ってしまって。いい声だから井上君なのに。懲りたかと思ったのですが、出演してくれました。今度は優しくするからね(笑)。杏ちゃんは、16歳の少女のころから知っていて、今、大人の女性になってヒールなんか履いているのを見るとゾッとしますね(笑)。もう身内のようです。そして勝村は、若いころからずっと生意気ですが、今度の“危険な作品”に、勝村がいることでどれだけ助かるのか分かりません」と、キャストたちそれぞれにメッセージを送った。

■古川日出男
雲の上の存在だった蜷川さんからお話を受けて、非常に驚きました。やると決めた以上、小説家としてこれにかかわってみよう、と。舞台の常識には媚びないでつくりたいと思いました。具体的には台本のト書きが異様に多く、ト書きで台本が膨らんだ“異形のもの”になりました。書きながら「これはどう演出するのか?」と、悩みましたが、まあ、蜷川さんだからいいかと(笑)。放り出しながら、スケールがデカいままに書きました。正直、これは全編蜷川さんへの挑戦状になってしまったと思います。後はスタッフ・キャストの皆さんに託して、僕はシアターコクーンの席でそれを観るのを楽しみにしたいと思います。

■蜷川幸雄
古川さんの小説は、現代のとらえ方が僕らの周辺の劇作家たちとはまったく違う視点なんです。そしてその文体の疾走感に惹かれてお願いしました。ですが、今はそれを後悔しています(笑)。古川さんに「どう演出したらいいんだ?」って聞きたいくらいで、ともかく、イメージは奔放で不可能なことばかり。来年もまた迷惑な幕開きになるかもしれませんが、頑張って誰も見たことのない、古川さんのイメージに負けない演劇の力を見せていけたらいいなと。(俳優たちに)任せたよ! よろしくお願いします。

■上田竜也
暴れ馬の上田です(笑)。僕の思う川下多根彦は、とてもまじめで無邪気で純粋で、兄貴と恋人が大好きで。でもすごく繊細な心の持ち主で、心の奥底に狂気を持っている、そんなキャラクターなのかなと、思っていますが、(古川に)合っていますでしょうか? バッチリですか? 今回は、久しぶりの舞台で初めての蜷川さんの演出ということで、すごく光栄ですし楽しみです。もちろん緊張もありますが、素晴らしいキャストの皆さんを頼りにしながら精いっぱい務めさせていただけたら。

■井上芳雄
とにかく緊張して、今ものすごい勇気でこの場に居ます……(笑)。(前回の『ハムレット』出演で)僕はもう、一生蜷川さんの舞台とは縁がないだろう、縁がなくていいんだと自分に言い聞かせてきたのですが、やっぱりこうして呼んでもらえると、こんなにうれしいものかと感じています。10年ぶりの蜷川さんの舞台というだけでも緊張しているのに、作者と演出家の話を聞いて、さらに「どうなるんだ?」と緊張が高まっています。でもその緊張をエネルギーにして、何かを成し得ることができたらいいなと。古川さんの思い描く“兄”の姿をしっかり演じて、後はどうなるか分からないですけど、どうなるか分からないものをできるというのはとても幸せだなと思っています。

■鈴木杏
今は、大きな山を前にして立ちすくんでいるというか、山どころじゃなくてロッククライミングの取っ手がなかなか見つからない、どこを頼りに登っていけばいんだろう?というような気持ちです。台本を開いてせりふを覚えようとすると頭から煙が出そうです。でも、この壮大な戯曲に向き合うというのは、なかなかできないことだと思って、千本ノックも覚悟して思い切り楽しみつつ、そして、果敢に挑戦してみたいなと思っています。

■勝村政信
僕は、1985年に蜷川さんのもとで芝居を始めましたが蜷川さんのもとを離れてから順風満帆な演劇生活が始まりました(会場笑)。30歳の時にモグラの役をもらって台本を叩きつけたことがありました。今回は50歳になって初めてきた役がマタギ……。20年ぶりに台本を叩きつけさせてもらいました。「できねえよ!」が、正直な感想です(笑)。こういう大変な芝居は、稽古場でのコミュニケーションが重要で、楽しく苦しみながらつくろうと思ったのですが、女優さんは杏ちゃん以外は僕より年上で……(笑)。でも苦しみの先にもしかしたら何かがあるのかもしれません。それを期待して観に来ていただければ。

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