新生『エリザベート』始動! 初日前囲み会見 - 2015年6月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『エリザベート』2015開幕会見 1 左から山崎育三郎、井上芳雄、蘭乃はな、花總まり、城田優、尾上松也

▲ 左から山崎育三郎、井上芳雄、蘭乃はな、花總まり、城田優、尾上松也

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皇后エリザベートの数奇な運命をつづったミュージカル『エリザベート』の東宝版が新生! 自由を渇望した皇后と“死”を司る黄泉の帝王トートの愛憎、そして同時代を生きた人びとのドラマは深みを増しつつ、キャスト、舞台美術、衣裳が一新されたことによりスタイリッシュに立ち上がった。

6月11日(木)にプレビュー公演が開幕。同日のタイトルロールを務めたのは、1996年の宝塚歌劇団雪組による日本初演で同役を演じた花總まりだ。その皇后然たる舞台姿は息を飲むほどに神々しい。無垢な少女時代は軽やかに、皇帝フランツに嫁いでからは深く複雑に。花總は時折、涙を浮かべながら希代の皇后になりきった。

トートに扮した井上芳雄は、15年前に皇太子ルドルフ役でデビューを飾ったのと同じ帝劇で、俳優としての円熟を見せつけた。孤高でありつつもエリザベートに向けるまなざしは温かく、初めて愛を知った戸惑いが目や手の表情からも伝わってくる。テノール域の歌声が美しい井上だが、今回は劇場を震わせるほどの低音ボイスも必聴だ。

狂言回しとして物語を進めていく暗殺者ルキーニに扮した山崎育三郎も、コミカルな演技と安定感ある歌唱で物語を牽引した。

生澤美子の衣裳も表情豊か。繊細なドレープや透け感のある素材が微妙なニュアンスを醸し出し、洗練された印象を与えると同時に、時代物らしい重厚感も際立たせた。二村周作の舞台美術も秀逸だ。退廃的な雰囲気のセットの中で特に目を引くのは、カプチーナ礼拝堂に安置されている棺桶を模した装置。舞台上を流動する三つの棺桶の上を、登場人物が行き来しながら物語が展開。“死”のにおいが漂う作風にマッチしている。さらに死を象徴するとされる“黒い翼”が舞台の額縁にあしらわれているほか、それらがトートやトートダンサーズの身体にペイントされているのも印象的だ。

主要な役どころがWキャストで構成されている本作。エリザベート役の蘭乃はな、トート役の城田優、ルキーニ役の尾上松也ほか別キャストバージョンのプレビュー公演も12日(金)に行われた。さまざまな組み合わせで見比べるのを楽しみにしたい。

プレビュー初日前日に行われた会見での主なコメントは次の通り。

『エリザベート』2015開幕会見 2 花總まり

▲ 花總まり

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『エリザベート』2015開幕会見 3 蘭乃はな

▲ 蘭乃はな

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花總まり エリザベート役
いよいよ初日目前ということで、今はもう自分を信じて頑張るしかないと思っております。
(17年ぶりに同役を演じることについて)あらためてエリザベートは難しい役だなと痛感しております。宝塚版と東宝版は思った以上に違いまして、宝塚版にはない場面が東宝版にはあったり、歌詞やキーが違ったり。新たな作品に挑戦するという気持ちで臨んでおります。新演出、新キャストということで、ご覧になったことがある方にはこれまでと違う印象をお渡しすることができるのではないかと。キャスト一同、一回一回を大切に頑張りますので、ぜひ皆さま劇場に足をお運びください。

蘭乃はな エリザベート役
昨年、宝塚歌劇団を卒業してから初めての舞台です。帝国劇場で、しかもエリザベートを演じさせていただくというのは大きなプレッシャーではありますが、素晴らしい共演者やスタッフの方々、そして観にきてくださるお客さまに感謝の気持ちを忘れずに演じたいと思います。
(初めて男性の俳優を相手に演じることについて)やはり身体の大きさも違いますし、エネルギーがとても強いので、私も(劇中で毎日、器械体操に臨む)エリザベートと同じくトレーニングをして、皆さんの間にしっかり立っていられるように頑張っているところです。

城田優 トート役
とにかく緊張しているので、うまい言葉が見つかりませんが、花總さんが言っていた通り、自分を信じて、先輩に付いていきながら頑張りたいと思います。(蘭乃のトレーニング発言を受けて、城田自身が稽古場で“筋肉部”を結成したことについて)体幹や腹筋を鍛えてダンスや歌に生かそうと、毎日、筋トレしていたんですけど、恐らく蘭ちゃんが一番、出席日数が多かったと思います。筋肉部のエースです(笑)。

井上芳雄 トート役
15年前にルドルフ役でデビューさせてもらった『エリザベート』に、トートという役で帰ってくることができて、とてもうれしく思っています。スタッフ・キャストが一新され、僕たちの『エリザベート』をつくろうと意気込んで稽古してまいりましたので、その成果を皆さんに観てもらえるのを楽しみにしております。渡辺謙さんがブロードウェイの『The King and I(王様と私)』でトニー賞にノミネートされていらっしゃいましたけれど、こちらは黄泉の帝王なので、僕もまた別の“キング”として頑張れるように、舞台を務めたいと思います。

山崎育三郎 ルイジ・ルキーニ役
キャストを一新して、僕らの世代の『エリザベート』が完成しました。東宝、そして帝国劇場の代表作『エリザベート』において、新たな伝説をつくりたいと思っております。2015年、最もチケットがとれないミュージカル『エリザベート』を皆さま、お楽しみに!

尾上松也 ルイジ・ルキーニ役
『エリザベート』に出演するのが夢でしたので、ルキーニという役で出させていただくことを本当に光栄に感じています。芳雄さんがおっしゃったように、新たな『エリザベート』の第一歩だと思いますので、キャスト・スタッフ一同、自信を持って船出できるよう、初日までにもっと仕上げていきたいなと考えています。

『エリザベート』2015開幕会見 10 城田優(左)と尾上松也

▲ 城田優(左)と尾上松也

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『エリザベート』2015開幕会見 9 山崎育三郎(左)と井上芳雄

▲ 山崎育三郎(左)と井上芳雄

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会見中はカンパニーの結束が感じられるやり取りも目立った。

高校時代からの友人であり、13年の『ロミオ&ジュリエット』以来の共演となる城田と松也は、「(高校時代は)まさかミュージカルで共演するとは思っていませんでした。彼(松也)が『エリザベート』やルキーニが好きなのは知っていました。僕自身、5年ぶりにトートを演じるにあたり、松也や(同じく『ロミオ〜』でWキャストを務めた)育三郎がいてくれることは非常に心強いです」(城田)、「僕はミュージカルに出演する時には必ず優に連絡して、“こういう話があるんだけど、どう思う?”と相談するんです。『エリザベート』でも“一緒にやりたい”という話を事前にして、“優がやるなら!”という気持ちで僕も挑みました」(松也)と友情をにじませた。

また城田は「なかなか共演する機会がなかった“ミュージカル界のプリンス”井上芳雄君と、トート役で切磋琢磨し合えることを非常にうれしく思います」。「(Wキャストなので)同じ舞台の上に立てないのが残念」と語る井上と、「同じ役として、お互いに引っ張っていけるように頑張りたいですね」とエールを送り合った。

井上と山崎は、年明けまで『モーツァルト!』のタイトルロールをWキャストで務め、ユニット・StarSでも共に活動している間柄。今回の共演について「うれしいよね?」(井上)、「コンサートでしか同じステージに並んだことがなく、お芝居で共演するのは今回が初めてなので」(山崎)と顔を見合わせて喜びを表した。

加えて井上が、「トートは基本的にエリザベートのことしか考えてないので、(ほかのキャラクターと)あまり絡まないんです。ルキーニとの絡みを増やしたいと思い、台本にはないキスシーンを稽古で入れてみたんですけど、“(トートが)キスした相手は死んでしまうから”と演出家に却下されました(一同笑)」というエピソードを披露。「ちなみにキスされたのは育三郎じゃなくて僕。打ち合わせになかったからビックリしました」(松也)、「あぜんとしていたもんね(笑)」(城田)と口にした面々に、「キスする直前で離れるという試みをするはずが、気持ちが盛り上がっちゃって(笑)」と説明し、笑いを誘った。

山崎によると、「ルキーニとトートの(歌による)“フェイク合戦”のシーン」も加わったという。「そうした部分からも新しい『エリザベート』を感じてもらえるはず」(井上)というコメントの真相を劇場で確かめよう。

公演は6月13日(土)に本公演の初日を迎え、8月26日(水)まで帝国劇場で上演される。

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