森光子の女優魂の結晶を仲間由紀恵が受け継ぐ 新生『放浪記』出発の会 - 2015年8月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
サイト内検索
すべて|
公演名|
人名・劇団名|
劇場|
演劇ニュース
様々な条件で検索
こだわり検索
注目キーワード

演劇ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースを購読する
『放浪記』会見 1 左から立石涼子、窪塚俊介、永井大、仲間由紀恵、若村麻由美、福田沙紀、羽場裕一、村田雄浩

▲ 左から立石涼子、窪塚俊介、永井大、仲間由紀恵、若村麻由美、福田沙紀、羽場裕一、村田雄浩

拡大する

『放浪記』会見 2 仲間由紀恵

▲ 仲間由紀恵

拡大する

このほかの写真も見る

小説家・林芙美子の波乱に満ちた半生を、詩人仲間だった菊田一夫が1961年に舞台化。森光子が初演から2009年まで2,017回に渡り主演を務め、日本の単独主演記録を樹立した伝説の作品が、森とも親交があった仲間由紀恵の主演により、10月にシアタークリエで装いも新たに立ち上がる。

仲間に加え、林芙美子のライバル・日夏京子役の若村麻由美ほかの共演者、演出の北村文典らが出席した、新生『放浪記』出発の会での主なコメントは次の通り。

■仲間由紀恵 林芙美子役
このたび『放浪記』で林芙美子という大役を頂戴いたしました。大先輩の森光子さんが長年大事にされ、たくさんのお客さまが楽しんでこられた本作のお話を頂戴した時は、光栄と同時に緊張や不安など、いろいろな想いが込み上げて大変でした。ですが今、出演者の皆さまのお顔を拝見して、とても頼もしいこの方々と舞台をつくっていけるんだなとワクワクしています。演出家の北村さんをはじめ、この舞台にかかわるすべての皆さまのご指導、ご鞭撻を承りながら、森さんの遺志を受け継ぎ、作品をけがさぬよう、一人でも多くのお客さまに楽しんでいただける舞台を一生懸命つくっていきます。私なりの林芙美子を表現し、役者として1歩前に進んでいければと思います。

■若村麻由美 日夏京子役
日夏京子は林芙美子の恋敵であり、女流作家としてもライバルですが、もしかしたら一番深く林芙美子を理解していた女かもしれない、という大変重要な役です。初演で演じられた浜木綿子さんに「凛として、情熱を持って」というお言葉をいただきましたので、しっかり務めさせていただきたいと思っております。森光子さんが命を懸けて大切にされていた林芙美子役を仲間さんが受け継がれるということで、私たち共演者一同、仲間さんを支え、お客さんに喜ばれる作品づくりをしたいと考えています。私は奈良岡朋子さんと樫山文枝さんの日夏京子を拝見したことがあります。まったくタイプの違う女優のお二人で、「一つの役でもこんなに違うんだな。戯曲というのは役者によって生まれ変わる」という可能性を感じさせてくれたのが『放浪記』でした。仲間さんとはバチバチと火花を散らすような林芙美子と日夏京子になればいいなと思っています。

■永井大 藤山武士役
歴史ある作品をやらせていただくにあたり、プレッシャーや不安な気持ちがありますが、晩年の林芙美子を支えた夫・藤山武士という男を生き生きと熱演したいです。この作品は本当に奥が深く、喜怒哀楽が全面的に表現されています。時代の流れや四季折々の季節感、登場人物の気持ちが全面的にステージからお客さんに放たれる作品だと感じています。今回は僕も含めて年齢がぐっと下がるので、演出家の北村さんにどう料理されるのか非常に楽しみにしております。

■窪塚俊介 福地貢役
物語の中盤から林芙美子の夫となる役です。はっきりとした性格で、あまり好感を持たれない役ですが、お芝居をする上で非常にやりがいがある役をいただけました。100回を超える長丁場は僕も未体験ですが、歴史のある大作に呼んでもらえて光栄です。覚悟と愛を持って真摯に取り組みます。諸先輩方が残した足跡を残しつつ、真新しいものができたらと思っております。

■福田沙紀 悠起役
歴史のある舞台に出演させていただき、本当に光栄です。舞台を支えてくださるスタッフの皆さんから、この作品への愛がひしひしと伝わってきました。本当にたくさんの想いが集った作品なんだなと感じています。その想いをしっかり受け止め、作品への愛情をしっかり育て、真っすぐにそして大胆に役を生きることができたらいいなと思っております。

■立石涼子 きし役
今日初めて出演者の皆さんと顔と合わせて、仲間さんの演じる林芙美子、新生『放浪記』の門出だと実感しました。森さんの『放浪記』は、最後のシーンを思い出すだけでも鳥肌が立ちます。魂の演技というか、演技がほとんど削ぎ落されて魂が露になるというか。その時、人間は一生懸命生きて、そして死んでいくんだな、と感じました。森さんは『放浪記』で青春、朱夏、白秋と年を重ねられて、少しずつ変わっていったんだと思います。新しく仲間さんが演じられますので、生き生きとした躍動的な『放浪記』になるんだろうなと楽しみにしてます。

■羽場裕一 白坂五郎役
『放浪記』の話をいただいた時、両親に褒められまして、親孝行できたなと思っております。人の気持ちをこれだけ集められる舞台に参加できて非常に光栄です。台本を読んで、“人って生きているだけで寂しいもんだな”と感じました。“人間って根源的に寂しい生き物だ”というテーマが流れている気がしました。誠心誠意、務めせていただきます。

■村田雄浩 安岡信雄役
皆さんご存知のこの舞台を新たに上演することは、ものすごい挑戦です。名優の方々がやってらっしゃった役に恥じないよう、また新たな素晴らしい舞台にしたいと思っています。あらためて原作を読んでみると、“この本から、このような戯曲になったんだ”と気付かされることがたくさんありました。構成が全然違うので、小説としても戯曲としても面白いと思います。

■北村文典(演出)
『放浪記』は私が中学生のころに始まりました。当時は菊田先生が、その後は三木のり平がさんが演出されていましたが、私も1,200回ぐらい作品に携わり、演劇の世界で育てられました。代々のものを受け継いでいくというのは大変なことだと思います。同じ脚本を新しい人たちでやるというのは“そっくりさん”になるわけではなく、新しい血が流れる中で、皆で一緒を新しいものをつくっていくわけで。俳優の皆さんが2代目・3代目も“初代”という心意気で取り組まなくてはいけないように、僕も初代の心意気で取り組みたいと思っています。

また会見では冒頭から、“でんぐり返し”にかんする質問が飛び交った。劇中、芙美子の小説が雑誌に乗った喜びを表現する場面に登場するシーンで、森は長年、“3回転”を披露してきた。同シーンの新演出について聞かれた北村は、「7年前の会見も同じ質問から始まりました。今はまだ、やるかやらないかは決めておりません。稽古の中、芝居の流れの中で決めたいと思います。“でんぐり返しさえやれば『放浪記』”という印象を払拭したいので、やるなら4回転半とかそれぐらいやろうかと」とコメントし、会場の笑いを誘った。それを受けて仲間は、「4回転半は無茶ぶりだなと思いながら聞いておりました。確かに“でんぐり返し”は皆さまが注目するポイントの一つだと思っておりますけれども、まずは観ていただく方たちの期待を裏切らないよう、このお芝居を大切につくっていきたいと思っています。歓喜のシーンどんなふうに表現できるか、“でんぐり返し”を含め、ほかにもいいアイデアがあるか広い目で見ながら、そのシーンを盛り上げるような形にしたいと思います」と、名場面に対しての意気込みを語った。

なお会見の最後には、森が生前、楽しみにしていたという京都五山・大文字の送り火が同日開催されるのにちなみ、出演者から報道陣へ“ふるまい酒”が配付。“出発の会”は賑々しく閉会した。

この記事の写真

  • 『放浪記』会見 1 左から立石涼子、窪塚俊介、永井大、仲間由紀恵、若村麻由美、福田沙紀、羽場裕一、村田雄浩
  • 『放浪記』会見 2 仲間由紀恵
  • 『放浪記』会見 3 若村麻由美
  • 『放浪記』会見 4 永井大
  • 『放浪記』会見 5 窪塚俊介
  • 『放浪記』会見 6 福田沙紀
  • 『放浪記』会見 7 立石涼子
  • 『放浪記』会見 8 羽場裕一
  • 『放浪記』会見 9 村田雄浩
  • 『放浪記』会見 10 仲間由紀恵

インフォメーション

『放浪記』

【スタッフ】作=菊田一夫(林芙美子作品集より) 潤色=三木のり平 演出=北村文典
【キャスト】仲間由紀恵/若村麻由美/永井大/窪塚俊介/福田沙紀/立石涼子/羽場裕一/村田雄浩 ほか

2014年10月14日(水)〜11月10日(火)
・会場=シアタークリエ
・一般前売=8月22日(土)開始
・料金=全席指定12,000円

関連サイト

トラックバック

この記事のトラックバックURL

http://www.theaterguide.co.jp/mt/mt-tb.cgi/7493