大人でビターな本格時代劇に 劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎《黒》BLACK『乱鶯』製作発表会 - 2016年1月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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劇団☆新感線『乱鶯』会見 1 後列左から粟根まこと、橋本じゅん、高田聖子、前列左から清水くるみ、稲森いずみ、古田新太、大東駿介

▲ 後列左から粟根まこと、橋本じゅん、高田聖子、前列左から清水くるみ、稲森いずみ、古田新太、大東駿介

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劇団☆新感線『乱鶯』会見 4 古田新太

▲ 古田新太

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劇団☆新感線の2016年春興行となる、いのうえ歌舞伎《黒》BLACK『乱鶯(みだれうぐいす)』の製作発表会が、13日に都内のホテルで行われた。

時は江戸時代、天明5年。主人公・十三郎は、かつては「人は殺めず、困る者からは決して盗らない」という主義で一本筋を通す“鶯の十三郎”として、広く名を知られる盗賊だった。盗賊壊滅の事件から、居酒屋の板前として暮らす十三郎の前に、ある日、火縄の砂吉という盗賊を追う若者・勝之助が現れる。彼が命の恩人の息子であることを知った十三郎は、勝之助のために立ち上がろうとする……。

神話や史実をモチーフとし、ケレン味を効かせた時代劇シリーズとして好評を博す「いのうえ歌舞伎」シリーズ。“《黒》BLACK”と銘打った今回は、倉持裕の書き下ろしで“大人でビターな味わい”の“苦みばしったハードボイルド時代劇”になるという。

タイトルとなった「乱鶯(通常は“らんおう”と読む)」とは、俳句などに使われる季語で、春に鳴くはずのうぐいすが、夏になっても鳴いているさまを表現する言葉。倉持は「最初にご依頼いただいた時に、例に挙げてくれたのが『許されざる者』『椿三十郎』『無法松の一生』とかだったので、乱鶯のように、一旦旬を過ぎた十三郎が、もう一度重い腰を上げるという話に合うのでは」とアイデアのきっかけを明かした。

新感線初参加となる倉持に、演出・いのうえひでのりは「やっぱりすごくせりふを面白く書かれる。『鎌塚氏』シリーズを観た時に、こういうテイストだったら新感線でも、とお願いしてみました」と話し、古田は「クレバーな印象。今回もせりふのやりとりとかリズム感が本当に上手で、今回の台本も読んでいて心地良い。うちの劇作家は説明が多いので(笑)」と魅力を述べた。

「“新感線っぽさ”は意識した?」と問われた倉持は「最初に“僕は派手なことはできませんよ”と断りは入れたのですが(笑)、やっぱりケレン味は絶対出さないといけないと思いました。溜めて溜めて最高潮に達したところで、立ち回りになるとか」とコメント。「ただ、あまり意識し過ぎると、ニセモノになっちゃうので、自分なりのアプローチで書くようにしました。それに、多少地味でも派手にしてくれるかなという信頼はありましたね(笑)」と語った。

一方、いのうえが「歌舞伎NEXT『阿弖流為』の時には、勘三郎さんに“歌舞伎役者がやれば歌舞伎になるんだ”と言われて、その言葉を信じてつくったんです。今回は、新感線の役者がやれば、新感線になるんじゃないかと思ってます」と意気込むと、古田も「みんなガタガタ言ってますけど、しょせんは新感線(笑)。全体的な世界観は倉持君のものになるだろうけど、やってる人間が新感線なんで、たぶん、最終的には新感線になると思いますよ」と頼もしい一言。しかし、最後には「下ネタを入れていきますよ」と、力強く宣言して会場を笑わせた。

そのほか、会見での主なコメントは以下の通り。

■いのうえひでのり(演出)
僕は、新橋演舞場で観た田村正和さんの『乾いて候』とかが大好きで、僕らなりの商業演劇を目指したいという思いもあって、いのうえ歌舞伎をつくったんです。今回は、“《黒》BLACK”ということで、いつもより大人っぽい、ビターな味わいのあるいのうえ歌舞伎をつくろうと。新感線の芝居は少年漫画的なところがあるので、もう少しリアルな時代劇をやりたいと思います。実は、時代劇はいつも平安とか戦国時代で、江戸中期のものってやっていなかったし、戦うか説明しているかの芝居ばかりでしたから(笑)。今回は、市民の生活やそこから出てくる情感とかを描きたいなと考えています。

■倉持裕(作)
2年くらい前にお話をいただきまして、「倉持は意外だ」「世界観が違う」とか言われましたが、僕自身は「あぁやっと来てくれたか」「待ってました」という気持ちでした(笑)。5〜6年くらい前からエンターテインメント作品にも興味があったし、こんなに大きな規模の公演にかかわるのは初めてなので、本当にうれしかったです。うれし過ぎてはしゃいじゃったのか、いろいろ書き連ねましたら、今日、古田さんから「出番が多過ぎる」と言われました(笑)。

■古田新太
倉持君がバカなせいで、ものすごくせりふが多い。言っておきますが私はせりふ覚えは悪いです(会場笑)。それに、今回はたぶん、立ち回りがそんなにないって言ってたのに、オープニングから大立ち回りがあるし、本当に殺してやりたい(笑)。とりあえず、(稲森)いずみちゃんに迷惑かけないようにせりふは覚えますけども。“旬が過ぎた人間”という非常にありがたい役で、そのへんは大丈夫だと思います(笑)。演舞場で公演をやるのは光栄なことで、倉持君に書いていただいて、われわれがやるのは責任重大かなって思ってます。

■稲森いずみ
お話を伺った時は、一瞬で新人のような気持ちに戻りました。7年ぶりにまた新感線の皆さんとご一緒させていただけるのはとてもうれしく思いました。『蛮幽鬼』に出演して新橋演舞場は、温かみと格式がある舞台だと感じました、そこに立てたことは今でも私の誇りです。

■大東駿介
十三郎の恩師の息子で、古田さんと行動をともにすることが多い役です。僕は新感線は5年ぶりで、古田さんとは初めてなんですが、先ほどラフな格好のお二人(古田・橋本じゅん)に「お前、その格好(スーツ姿)はイキってんのか?」「なんで風も吹いてないのに髪が風になびいとんねん」と、早速、洗礼を浴びまして……(笑)。こんな良いホテルなんだから、僕が正しいはずなんですけど、間違ってるみたいな空気をただよわせられて、怖い先輩です(笑)。いろいろ勉強させていただきます(笑)。

■清水くるみ
舞台は2回目で、初めて新感線に参加させていただきます。初めて観た演劇が新感線で、あこがれの舞台というイメージだったので、なんで今、自分がここにいるんだろうと、本当に不思議です。こんなすてきな先輩方と一緒に舞台に立てるのはすごくうれしいんですけど、すごく緊張しています。

■橋本じゅん
いつも時代劇をやる時は、足袋や雪駄を履くのは主役の人だけなんですが、今回は違うと。本当に、いのうえさんが時代劇に挑戦するんだなと楽しみにしています。大東君以外は、ちゃんとみんなを優しく導いていこうと思います(笑)。でも、いつ誰が来てもいいような新感線なので、みんなでフランクに、いのうえさんが目指すものを楽しみたいです。

■高田聖子
今回の《黒》BLACKは「ブラックコーヒーのブラック」だと聞きまして、新感線といえば、昨年の35周年(『五右衛門vs轟天』)のような、甘いのか辛いのか熱いのか冷たいのか、アジアンスイーツみたいな盛り盛りの劇団なんですけど、そんな劇団がブラックコーヒーを目指すと。昨年との差もあって苦味が際立ったらいいなと期待しています。

■粟根まこと
居酒屋の店主で稲森いずみさんと夫婦の役とは本当に光栄で、それが“唯一の楽しみ”です。いのうえ歌舞伎で江戸中期を扱うことがあまりありませんでしたし、登場人物も江戸弁でしゃべる人たちばかりで、これは新感線としては珍しい試みになるかと思います。あと、笑いがないわけではなくて、新感線はわりと押し付けがましい笑いが多いんですけど(笑)、倉持さん独特のひょうひょうとした、面白さが出てくるところがあります。台本上はシモはありませんので、もしあったらそこは(古田が)足したんだなと思っていただければ(笑)。

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  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 1 後列左から粟根まこと、橋本じゅん、高田聖子、前列左から清水くるみ、稲森いずみ、古田新太、大東駿介
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 2 いのうえひでのり
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 3 倉持裕
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 4 古田新太
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 5 稲森いずみ
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 6 大東駿介
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 7 清水くるみ
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 8 橋本じゅん
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 9 高田聖子
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 10 粟根まこと
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 11 左から清水くるみ、大東駿介、稲森いずみ、古田新太、橋本じゅん
  • 劇団☆新感線『乱鶯』会見 12 後列左からいのうえひでのり、粟根まこと、橋本じゅん、高田聖子、倉持裕、前列左から清水くるみ、稲森いずみ、古田新太、大東駿介

インフォメーション


■大阪公演
2016年4月13日(水)〜30日(土)
・会場=梅田芸術劇場 メインホール
・一般前売=2月28日(日)開始
・一般前売=全席指定 S席13,800円/A席10,500円/B席7,500円/ヤングチケット2,000円(22歳以下、ぴあのみ取扱)

■福岡公演
2016年5月8日(日)〜16日(月)
・会場=北九州芸術劇場 大ホール
・一般前売=2月27日(土)開始
・一般前売=全席指定 S席13,000円/A席9,000円/ユース席3,500円(24歳以下、要身分証、劇場のみ取扱)

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