市川猿之助&坂東巳之助のWキャストで送る 『松竹大歌舞伎』製作発表会 - 2016年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
サイト内検索
すべて|
公演名|
人名・劇団名|
劇場|
演劇ニュース
様々な条件で検索
こだわり検索
注目キーワード

演劇ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースを購読する
『松竹大歌舞伎』会見 坂東巳之助(左)と市川猿之助

▲ 坂東巳之助(左)と市川猿之助


10月より全国で開催される『松竹大歌舞伎』の製作発表会が都内で行われ、出演の市川猿之助、坂東巳之助が登壇した。

今回は、2014年にも上演した『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』から「写書東驛路(うつしがきあずまのうまやじ)」を上演。物語の発端、眼目となる化け猫の宙乗り、早替りを見せる所作事を中心に、猿之助&巳之助のWキャストで送る。猿之助へは「地方公演では、オーソドックスな古典の演目が多いのですが、歌舞伎にもう一つの魅力にこういうものがあるということを、ぜひお届けしたい」とメッセージを送り、巳之助には「歌舞伎の芸は、教えて教えられるものではありませんので、自分が一番元気な時の姿を見てもらうのが一番早い。体力的に最高潮である時に巳之助君にそばで見てもらって、少しでも汲み取ってもらえたら」と期待を寄せた。

巳之助は「私が全国の巡業公演に初めて参加させていただいたのは、19歳の時。連れて行ってくださった猿之助(当時、亀治郎)の兄さんと一緒に大役をやらせていただいて、とっても勉強させていただいた思い出があります」と振り返った。そして「その猿之助の兄さんと19歳ぶりに行く巡業がこんな形になろうとは、“寝耳に水”“晴天の霹靂”。こんなことになるとは微塵も思わなかった。こんなにありがたいことはありません。なるべくたくさんのことを吸収して、自分自身に今できる以上のことをやって、全国の皆さんに楽しんでいただけるように、精いっぱい勤めさせていただきます」と意気込みを見せた。

猿之助は巳之助のことを「副産物的なことで、彼(巳之助)とスーパー歌舞伎をやった時に、良いものを持っていたと感じたし、その後も古典で彼が舞台に出た時のお客さんの反応が違いが分かったんです」と巳之助を評価。今回の起用については「芸以外の気迫というか、迫力というか。芸はうまいだけではダメで、役者が出て来た時にお客の心をパッとつかむ“華”が大事。それは教えるものではないですから。先輩方は場数を踏むことが厚みになっているんですが、今回は(巳之助にとっての)それになったらいいなと」と明かした。

一方、巳之助は「猿之助の兄さんは、たびたび私に身に余るようなお役をさせてくだくのですが、“お前できるのか?”という、どこかふっかけられているような思いもあります。今の自分では、やりきれないような、殻を破らなければ乗り越えられないような役をさせてくださる。今回も、自分にとっての史上最高の大きな役割ですので、責任を持ってしっかりと食らいついていかなければならない」と気を引き締めた。

今回のように、次世代に目を向ける理由に対して「伯父(猿翁)が“元気な姿を見せなさい”とよく言っていた」と答えた猿之助。「伯父は、フランス文学者の桑原武夫先生に言われたということなんですが、40歳、50歳になったら人に教えることを考えろと言っていたんです。技術は年をとればとるほど素晴らしくなるけど、体力的なものは若い方がいいに決まっている。それは若者の特権。だから、自分が元気なうちにその姿を見せようと。最近、階段を上がると息が切れたり、おっさんになったことを如実に感じますし」と笑いを交えながらも話した。

また、13役早替りという見どころについては「だいたい歌舞伎の踊りの全役が入っているのでその踊り分け。幕の内弁当というのでしょうか、それぞれのおいしいところがちょこちょこっと盛ってある」とコメント。役者として演じる上では「それだけに一つひとつをきちんと見せないと、エッセンスが凝縮されず面白くない。一番大変なのはチームワーク。1秒のズレが致命的なズレになりますから。それに、よく伯父が言っていたのは“まったく違う人物になって出てくるのも大事だけど、どこかに、猿之助ならば猿之助、巳之助ならば巳之助であるということを通さなければ意味がない”と。役者としての自分と役とのバランスですね。また、あまり鮮やか過ぎてもいけない。わざとドタドタさせたりと“今、変わっているよ”というところを見せるのも技術の一つ」と語った。

関連サイト

トラックバック

この記事のトラックバックURL

http://www.theaterguide.co.jp/mt/mt-tb.cgi/8556