浦井健治「全員が命を懸けて時間を費やしている」 新国立劇場『ヘンリー四世』がまもなく開幕 - 2016年11月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『ヘンリー四世』開幕 9 左から、中嶋しゅう、浦井健治、佐藤B作、ラサール石井

▲ 左から、中嶋しゅう、浦井健治、佐藤B作、ラサール石井

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新国立劇場 中劇場で26日(土)より上演される鵜山仁演出『ヘンリー四世』。その開幕に先立って、一部シーンの公開舞台稽古と囲み会見が行われた。

同劇場ではこれまで、シェイクスピアの歴史劇『ヘンリー六世』三部作を2009年11月に、12年10月には『リチャード三世』を上演。『ヘンリー六世』は三部作で9時間、『リチャード三世』は3時間と、通算12時間にわたる大作だが、シェイクスピアが意図した大きな歴史のうねりをダイナミックに表現するため、これまでのシリーズはすべて同じ俳優・スタッフで上演され、高い評価を受けてきた。

シリーズを同じくする今回の『ヘンリー四世』は、前作から時間を遡り、ヘンリー六世の祖父ヘンリー四世(中嶋しゅう)と、その息子でヘンリー六世の父であり後のヘンリー五世(浦井健治)の世代に焦点を当てる。

浦井は「新国立劇場でシリーズとして、同じスタッフ・キャストでできるのは奇跡。メンバーの顔ぶれを見ると肉親のように思えます。しゅうさんは父親のようだし、岡本(健一)さんはいつも僕の芝居にダメ出しして(笑)、貴重な時間を与えてださる」と充実している様子。中嶋も「メンバーは顔があった途端にいい感じになる。今回うれしいのは(佐藤)B作さん、ラサール(石井)さんが、こういう言い方は失礼だろうけど、シェイクスピアなんかやらないだろうという人たちが(笑)、やってくれるのがすごくうれしくて」とシリーズ初参加の二人に期待を寄せると、B作は「失礼だな!(笑)」とすかさずツッコミを入れた。

佐藤は、シェイクスピア作品における人気キャラクターの一人、フォールスタッフとして登場する。長きにわたり活躍している佐藤だが「中嶋さんのおっしゃる通り縁がなくて、初めてのシェイクスピアです。拝見したこともないし、友達も出ないし(笑)」とのこと。「軽い気持ちでやったら大変でした(笑)。セリフの量たるや、初めてですよ。自分の劇団でも三谷(幸喜)君のホンがギリギリになって、短い時間でセリフを覚えることはあったので、今回もその時のことを思い出してなんとか取り組みました。でも、それよりも多い! 初日にセリフが出るか不安だよバカヤロー!と思ってます(笑)。でも楽しんでやろうと。こんな機会は最初で最後、これだけにしたい(笑)」と冗談を交えながら意気込んだ。

そんな佐藤の奮闘ぶりに「まだ1杯も(酒を)飲んでないですよね」と明かしたラサールは、「1部はギャッズヒル、2部はシャローという判事を演じますが、主に笑いを担当します。でも向こう(イギリス)ではローレンス・オリヴィエがやったらしいんです」と役どころを説明し、「ただ、僕の前にみんなボケまくるんです。すごいですよ。開放病棟みたいで(笑)」と笑わせた。

にぎやかなやり取りを見せる二人に岡本健一は「シェイクスピアは難しくて高尚なイメージですが、お二人がいればそれがいい意味でグッと下がる」と語ると、ラサールは「“いい意味”でってつければ何言ってもいいわけじゃないよ(笑)」と指摘しながら「ただ、一番最初にホンを読んだ時より、鵜山さんの演出ですごく面白くなってる。(音楽で)ロックもかかるし、動きもセットも面白いし、飽きないと思う」と仕上がりに手応えを感じていようだ。

「尊敬する二人」と話した浦井は彼らに「自分にとっては背中の大きさを忘れないで追い続けたい。本当に元気なので励みになっている」と感謝すると、佐藤は「元気なのはあなたが一番でしょ(笑)。バッチリ励まされるね。朝から稽古場来た時から走り回ってるし」と返した。

これに浦井は「落ち着きがないので(笑)」と謙遜。今回も「第一部−混沌−」「第二部−戴冠−」を通して、約6時間におよぶ大作となるだけに、浦井は「シェイクスピア作品って、これだけ喋るための意思とか人間のエネルギーが必要になる。それがないと、途中でトーンダウンしてしまって、最後のセリフに到達できない。とにかく体力づくりです」と明かした。

そして岡本は「情報がいろいろ手に入る時代ですが、劇場の生の空間・時間を共有することで、人間の姿に感動すると思うんです。まずは劇場に足を運んでもらいたい。新国立劇場でないとこのセット、衣裳、キャストではできない。6時間ある舞台はなかなかないですから。早くお客さんと共有したい」と意欲を見せた。

初日に向けての意気込みを問われ、「うまい酒飲んでやるぞという思いを支えに(笑)」と笑う佐藤に、浦井は「自分はお酒が飲めないので、B作さんたちがワーってなってる横でジンジャーエール飲めたら」と笑顔を見せた。続けて「命を懸けて全員が作品に時間を費やしてます。“奇跡の公演”として心に刻んでいただくと、“永遠の時間”になると思うので、『ヘンリー四世』という大作をお祭りとして楽しんでいただきたい」と熱くメッセージを送り会見を締めくくった。

公演は26日(土)から12月22日(木)まで。

なお、現在発売中の「シアターガイド」12月号では、鵜山、浦井、岡本の鼎談を掲載している。公演と併せてぜひこちらもチェックしていただきたい。

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  • 『ヘンリー四世』開幕 9

 

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