市川右近が三代目右團次襲名で長男・タケル君と丸の内でお練り - 2016年12月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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2017年1月の新橋演舞場『壽新春大歌舞伎』で、三代目市川右團次を襲名する市川右近と、二代目右近を名乗り初舞台を踏む長男・武田タケル君が東京・丸の内で「お練り」を行った。

通常は浅草寺で行われる襲名恒例のお練りだが、今回は、東京都心の真ん中・丸の内の仲見世通りでの歌舞伎史上初めてのお練りとなった。東京駅までの約300m、オフィスやブランドショップが建ち並ぶ中、右近とタケル君が練り歩くと、駆け付けた多くのファンたちが「高嶋屋!」「澤瀉屋!」と掛け声をかける一方で、ショッピングや観光、オフィスで働く人など道行く人びとも興味深そうにこの様子を眺めていた。

お練りの一行が東京駅前・KITTE丸の内の特設クリスマスツリー前に移動し、江戸消防記念会第一区頭中による木遣り唄が披露されると、右近は、襲名報告とお礼の言葉とともに「大阪に生まれ育ちました私が、師匠猿翁に入門、右近を名乗らせていただきまして、その後、中学入学とともに上京いたしました。それがこの東京駅でございました。40年の時を超えまして市川右團次の名跡と相成り、そのスタートをこの東京駅で迎えられますこと、非常にご縁深く、ありがたく、また、自分の新たなスタートを切れるなと、たいへん幸せに存じております。81年ぶりの右團次の名跡の復活、この上は、代々の右團次の名に恥じぬよう、懸命に努力精進してまいる所存にございます」とあいさつした。

タケルくんも「武田タケルにござりまする。このたび父の名跡・市川右近を二代目として襲名いたす運びと相成りましてござりまする。どうぞよろしくお願い申し上げたてまつりまする」と元気よくあいさつすると、大きな拍手が起こった。

これに右近は「せがれのほうが堂々としたものです(笑)」と笑顔を見せ「親子両名、まだまだ芸道未熟にございますが、この上は精進に精進を重ねる所存にございます。どうかいずれもさま、行く末永くお見捨てなくご贔屓お引き立てをたまわりますよう伏してお願い申し上げます」と結んだ。

その後の囲み会見では、右近は81年ぶりの大名跡襲名に「代々の何恥じぬように芸道に精進して参る所存。同門の方々の皆さまのご理解なくして襲名は決してなかったことです」と感謝の言葉を述べた。

右團次の名前には「私は本名が右近ですので、どちらにも“右”が付きますし、右團次は宙乗りや早替り、本水を使った立ち回りと、ケレン演出のプロフェッショナル。その系譜が師匠の二代目猿翁に伝わり、そこで修業させていただいた私が右團次の名前を継がせていただくことに、非常にご縁を感じております」と語った。続けて「新たな右團次をこしらえるのではなく、もともと得意とされていた芸を追求していくことが、右團次の方向性を掘り下げていくことになる」と意気込みを見せた。

丸の内でのお練りという試みには「やはり新しいことをやっていくというのが澤瀉屋のスタイル。これが澤瀉屋の精神かなと」と語り、巨大なツリーを見上げて「もちろん今日のためではないでしょうが、このしつらえがまたうれしゅうございます(笑)」と笑ながらも、「洋の空間に、和のものという化学反応が、自身でやっていて楽しめたので、これからの歌舞伎もこういった化学反応によって先が生まれるのかなと思いました」と意欲的だった。

さらに、「襲名ラッシュの中に私も加えていただいて非常にうれしく思います。私は関西の舞踊家の家に育ち、歌舞伎の生まれではないので、たくさんの若いエネルギーお仲間たちのお力添えをたまわって、大名跡を継がせていただきました。歌舞伎界のこれからの志す若者にも何か道しるべのような役者になれれば」と力強く語った。

一方、右近を襲名するタケル君には「41年間温めてきた名前ですので、それを付いでくれるのは非常にうれしいこと。名前が空いてしまうのが寂しいような気もしていたので、喜びを感じています」とうれしそうだ。

観衆を前にしたあいさつは堂々としたものだったが、タケル君は何度かの練習ですぐに言えるようになったとのこと。登壇の場にも「あまり緊張しなかった」と頼もしい一面を見せたが、襲名に向けての稽古は「ちょっと大変。ちょっと緊張しそう」と正直な心境が。また襲名公演の大きな見どころの一つである、右團次、右近、猿之助の三人宙乗りにも「怖い」と本音をこぼし場を和ませた。

最後に、右近は「懸命に精進して楽しいお芝居をご覧いただこうと思います。昼の部『雙生隅田川』には右團次のケレン演出が全部組み込まれてますし、しかもそれは三代猿之助四十八撰の一つ。師匠の芸であり、右團次さんの要素も入っているのは、非常に不思議なご縁を感じます」と気を引き締めた。

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