音尾琢真「『スルース』は“おかわりし放題”な舞台」 西岡徳馬との「スルースバージョン」が開幕 - 2016年12月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『スルース〜探偵〜スルースバージョン』開幕 1 音尾琢真(左)と西岡徳馬

▲ 音尾琢真(左)と西岡徳馬

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『スルース〜探偵〜スルースバージョン』開幕 2 音尾琢真

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『スルース〜探偵〜スルースバージョン』開幕 7 音尾琢真(左)と西岡徳馬

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西岡徳馬&音尾琢真出演による『スルース〜探偵〜』の「スルースバージョン」が、17日に新国立劇場 小劇場にて開幕。その初日前の公開舞台稽古を終えた直後の音尾が独占インタビューに応じてくれた。

本作は、ミステリー作家アンドリュー・ワイクと、彼の妻の浮気相手マイロ・ティンドルの濃密な駆け引きを描いたアンソニー・シェーファーの傑作サスペンス。深作健太が演出を手掛ける今回は、マイロ役を新納慎也&音尾がWキャストで担うという試みで送る。

11日まで行われた新納出演の「探偵バージョン」に続きスタートする、音尾出演の「スルースバージョン」。音尾は「お客さん全員が探偵バージョンを観ているわけではないでしょうけど、二人目としての登場はやっぱり怖いですね(笑)。でも、だからこそバーン! とやるしかできない俳優ですから」と気合を入れた。

西岡との白熱した演技バトルには「体力的に相当な負担がかかること分かりましたね。TEAM NACSではこんなにぐったりすることがないくらい(笑)」と疲労の色を垣間見せながらも、冗談交じりに話した。

しかし、稽古を通して「これはNACSでは出せない魅力が出てきてる。これイケるんじゃないかな」と感じたそうで、公開舞台稽古を終えた今は「見事に新たな『スルース』が出来上がりました」と手応えは充分な様子。新納とは異なるアプローチで役を仕上げているだけに「新納さんは新納さんの方が良いと思っているでしょうけど、僕は僕のバージョンの方がはるかに良いなと(笑)。探偵バージョンを観た方もかなり楽しめると思います。たいていのWキャストは、日替わりで演じるので、基本的にあまり(役づくりを)変えることはないけど、前後半で分かれている今回はかなり見応えがあるかと。本当に2回目の観劇もアリのパターンですね」と胸を張る。

また作品について「何度も台本と向き合って芝居をつくっていく中で、新しい見方が次々と出てきました。もちろん、物語の仕掛けとしては1回目が最高に面白いんですが、終わってみると“あれ? 2回目観てみたくなるぞ?”という部分が多々あるんです。そこで、2回目を観ると、さらに“……ということは?”と3回目もいけてしまう。“おかわりし放題”の舞台ですよ。根本は変わらないけど、初日が開いてからもちょっとずつ変わっていくだろうなと感じていますし、その変化を出してしまいたくなる作品ですね」とその奥深さを熱弁した。

相手役として音尾とのバトルを引き受ける西岡には「探偵バージョンの本番が終わった後の夜に、稽古をするという体力的に厳しいスケジュールで稽古をお願いしてきました。尊敬するところがたくさんあると実感してきましたが、今日もあらためて再認識したばかり」と姿勢を正す。緊迫感溢れるセッションにも「徳馬先輩は、何をしても対応してくださる。僕が自由に勝手に動き出してしまう瞬間があるんですが、そこも受け止めて、さらに発信もしてくださるので、私も安心して暴れられるくらいに懐が深い」と語った。

しかも、西岡はかなり意欲的に作品に取り組んできたようで、音尾は「(西岡から)本番直前に『あそこはこうしよう』と楽屋に来てくださって。素晴らしくフレンドリーですよ」と明かす。「でも、『そうしましょう!』と言った5分後にまた楽屋に来て(笑)。何度も来くるうちに、だんだん居着くんです。それはそれで緊張しちゃうなと(笑)」と笑わせた。

そんな西岡の人柄に、音尾は「相反する役どころですが、芯の部分、根っこの部分では仲良くならないと成り立たない二人芝居ですから。役柄としても二人が似通った部分を見つける話でもありますし」と話し、舞台上の関係性にも生かされているようだ。

最後に音尾は開幕に向けて「皆さんに絶対損はさせません! この歴史に残る2016年版『スルース』の面白さをぜひ体感していただきたいと思います。“目と目の間は離れていても、あなたの心は離さない!” 音尾琢真でした」とファンにはおなじみのフレーズで締めくくった。

初日を前にした西岡、音尾のコメントは以下の通り。

■西岡徳馬
「探偵バージョン」では新納さんとの共演でしたが、彼は二枚目ですから、自分の奥さんを取られるのはイヤだな、なんて思いながら演じていました。ところが、次に音尾さんと稽古してみると、新納さんと同じ役なのにこれほど違うのかと、演じる人によってこんなに役が変わるものなのかと、長い俳優生活の中でこの歳になって驚かされるぐらい、二人の役は異なっています。これから上演する「スルースバージョン」の音尾さんの演技は、「探偵バージョン」の新納さんより少しテンポが早いんです。演技は俳優同士のキャッチボールですから、彼に合わせてついて行こうと、頑張って演じています。両作品とも演じるのは70歳の僕には体力的に大変キツイですけれども、この年になってやりたかった作品で演じられる機会に恵まれ、異なる役者さんと2バージョンもできるなんてなかなかないことですし、本当に神様からの贈り物のように感じています。僕にとって70歳の記念樹的な公演です。探偵バージョンを観た人には「緊迫感で息が詰まりそうだった」との感想をいただきました。2016年の年末に、すごい芝居を観てきたと感じてもらえると思いますので、どうか楽しみに、ぜひ劇場まで足をお運びください。

■音尾琢真
一つ言えることは、2016年はこれを見ないと終われないぞと。そういう素晴らしいお芝居でございます。新納さんからバトンをいただいた私がマイロ・ティンドル役を演じる「スルースバージョン」が、いよいよこれから初日を迎えます。「探偵バージョン」の千秋楽では新納さんが「スルースバージョンはややランクが下がりますけど……」などという“すてきなジョーク”を仰っていましたけれども、今だから言います、ランク、上がってしまいました(笑)。このランクが上がりに上がった「スルースバージョン」は、もう絶対に見逃してはならないと思うのであります。この作品はなかなか観られるお芝居ではないと思います。大変完成度の高い戯曲で、基本的には少人数の舞台なのですが、登場しない人物の姿が浮き上がってきたり、家族模様が見えてきたりと、非常に広がりのある、奥行きのある作品です。1970年代に書かれたとはいえ、けして古臭い、淡々とした話などではなく、また良い意味でPOPさもあるサスペンスになっています。現代の生のお客さまでも気軽に楽しんでいただける演劇になっておりますので、ぜひ年末はこの作品で〆ていただきたいと思っております。

東京公演は28日(水)まで。その後、本作はスルースバージョンで、福岡、愛知、宮城を巡る。

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