柳下大、太田基裕、吉原光夫出演 間もなく開幕のミュージカル『手紙』から稽古場リポートが到着 - 2017年1月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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▲ 柳下大

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昨年1月に、新国立劇場 小劇場で初演されたオリジナル・ミュージカル『手紙』が、早くも同劇場で再び上演される。

原作は、東野圭吾の人気小説。強盗殺人を犯した兄と、彼に運命を翻弄される弟の関係を軸に、現代社会の歪みを活写した物語だ。脚本・作詞は高橋知伽江、作曲・音楽監督・作詞に深沢桂子、そして演出が藤田俊太郎。全編に息づく硬質でシリアスなタッチが、ミュージカルの新たな可能性を示唆し、初演は大きな反響を呼んだ。

ただし今回の『2017年版』は、敢えて「再演」を謳わず、楽曲、脚本、演出全てを一から洗い直した「再構築版」。これができるのも、オリジナル・ミュージカルなればこそ。初日を控えた稽古場を訪ねた。

弟の学費捻出のため空き巣に入り、住人の老婦人を殺めてしまった兄。『手紙』は、通常のミュージカルとは一線を画し、序盤から緊迫感と不穏な空気がみなぎる。やがて服役中の兄の存在が災いし、人生の分岐点で夢を打ち砕かれる弟。稽古場狭しと設置された複数のコンテナ状セットが、殺害現場や監獄の一室となり、兄弟と、2人を取り巻く人々の数奇なドラマを立体的に進行させる。

兄を演じる吉原光夫、弟役の柳下大&太田基裕(Wキャスト)を始め、実力派キャストのパフォーマンスが圧巻だ(兄弟役以外の9名の俳優は、さまざまな役柄を演じ、歌い分ける)。各人が豊かな個性で、「あなたの身に、いつ起きても不思議ではないストーリー」のリアルさ、普遍性を体現する。さらに高橋=深沢コンビの多彩な楽曲が、時に雄弁に、またある時は切なく胸に突き刺さり、ミュージカル化が困難な原作に挑戦する意欲に改めて感じ入った。

昨年は、この『手紙』初演、『ジャージー・ボーイズ』、『Take me out』の3作で、高い評価を得た藤田の演出は快調だ。セリフや歌詞の意味合いを細部まで再考し、キャストと綿密にディスカッションを重ねつつ、登場人物の心情を丁寧に説明。彼の演出に、全員が一丸となって応えようとする熱意が伝わってくる。その結果、初演とは全く違った表情を見せながら、現在も着実に進化を続ける『手紙』を体感することができた。楽曲の追加もあり、初演をご覧になった方も、ぜひ再見をお勧めしたい。

新国立劇場 小劇場での公演は、1月20日(金)〜2月5日(日)まで。その後、2月11日(土・祝)・12日(日)に、新神戸オリエンタル劇場で上演される。お見逃しなく!

(文=中島薫)

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  • 『手紙』稽古場 6

インフォメーション

ミュージカル『手紙』

【スタッフ】原作=東野圭吾「手紙」(文春文庫刊) 脚本・作詞=高橋知伽江 演出=藤田俊太郎 作曲・音楽監督・作詞=深沢桂子
【キャスト】柳下大、太田基裕(Wキャスト)/吉原光夫/藤田玲/加藤良輔/川口竜也/染谷洸太/GOH IRIS WATANABE/五十嵐可絵/和田清香/小此木まり/山本紗也加

■東京公演
2017年1月20日(金)〜2月5日(日)
・会場=新国立劇場 小劇場
・チケット発売中
・料金=全席指定9,800円

■兵庫公演
2017年2月11日(土)・12日(日)
・会場=新神戸オリエンタル劇場
・チケット発売中
・料金=全席指定9,000円

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