坂東玉三郎「鼓童とも歌舞伎とも違った世界に」 『幽玄』製作発表会 - 2017年2月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『幽玄』会見 1 石塚充、坂東玉三郎、中込健太

▲ 左から、石塚充、坂東玉三郎、中込健太

ギャラリーで見る(全4枚)


歌舞伎俳優・坂東玉三郎と太鼓芸能集団「鼓童」で送る、新たな共演作『幽玄』が、5月16日(火)よりBunkamuraオーチャードホールほかにて上演。その製作発表会が、都内で行われた。

2006年初演の『アマテラス』に続く待望の共演作第2弾となる本作。今回は『幽玄』と題し、世阿弥が見た世界を「羽衣」「道成寺」「石橋」など能の代表演目を題材にして表現することに挑む。玉三郎の優雅な舞いを、鼓童が斬新な切り口で囃す世界に、花柳壽輔ら花柳流舞踊家が見どころに華を添える。

会見での主なコメントは以下の通り。

■坂東玉三郎
鼓童とは、2006年の『アマテラス』で共演し、その後、2012年からさまざまな作品をつくらせていただきました。そして、2017年『アマテラス』に続く共演作として『幽玄』を上演します。
これまで、いろいろな作品をつくってまいりましたが、ほかの作品のお稽古の中で、ここにいる石塚充さん、中込健太さん、そして、代表の船橋裕一郎さんたちと、「あなたちはどんな作品がつくりたいの?」という話になったんです。そうしましたら、「“日本のもの”をつくりたい」と答えたんです。ただ、日本の様式をつくるのはとても大変難しいという話をしました。もちろん和太鼓は日本のものであります。和太鼓の世界であれば、それなりのものができますが、日本の様式をもった美しさのある舞台をつくるのは、難しいと思っているからです。しかし、それからいろいろと考えまして一昨年から“日本のもの”に向かってつくりはじめました。
“日本のもの”というと、これまでもやってきたじゃないかと言われそうですが、極端に日本的なものというと世阿弥の世界かなと思います。歌舞伎は、世阿弥よりも(年月が)もっと下りますからね。太鼓というのは太古からあります。日本の独特の芸能の世界、舞台芸術というと、「能楽」を題材にした方がいいと思いました。
私が歌舞伎的なものやればそれで済むのでしょうが、鼓童さんとやるからにはあえて「幽玄」という世界。鼓童(の作品)とも歌舞伎とも違った世界に行きたいと思います。
今回、鼓童のメンバーは能楽の楽器を用いて、演奏するわけではございません。その様式をもらって、翻訳していくわけです。ですので、その点は大変です。
歌舞伎にも能楽にも決まりごとはあります。しかし、観阿弥、世阿弥のころは違って、もっと自由だったと思うのです。ただ、決まりごとを壊すだけ、自由で楽しければよいというものでもありません。その線引きをしていくのが稽古です。
鼓童は、ちゃんとお稽古をしている人たちです。あまりにも芸能の幅が広くなってしまったために修行できる時間と場所が限られている。でも、佐渡というところに入って、ずっと稽古をし、自分たちを理解していくことができる。この鼓童という素材でどれだけお客様が楽しんでいただけるるものをできるか、というのが私の課題です。

■石塚充(鼓童)
こんなにも早く、玉三郎さんと舞台の上でご一緒させていただく機会を与えていただき、さらにオーチャードホールをはじめ、全国各地の名だたる劇場で、上演をさせていただくことは、この上ない喜びであり、そして、身が引き締まる思いです。
今回は日本の伝統芸能を題材にしているということで、これまでよりも敷居が高く、難易度の高く、大変難しい作品にはなるかと思いますが、それをお客さまにはシンプルに楽しんでいただけるように、皆さまの記憶に残るような素晴しい作品になるよう精いっぱい務めさせていただきます。
能楽の稽古は、まず正座が大変ですね(笑)。また、普段は鼓童の作品は人間が生活をしているさまや、呼吸が通った音楽を演奏しますが、能楽は「人間じゃないところに行く」という印象です。先生方の呼吸などを見ていると、人間であるということを超えて行くという印象があります。
玉三郎さんがいらっしゃる前の鼓童は、しきたりのようなものがありました。そこへ玉三郎さんがいらして、なぜそうしなきゃならないのか、という疑問を投げかけられるんです。否定をするでも肯定をするでもなく、いつもニュートラルな状態で、発想として自分たちにはないことをおっしゃるんです。おかげで、今の鼓童は風通しがよくなり、明るく自由になったと思います。

■中込健太(鼓童)
今まさに能楽の勉強を皆でしていますが、同じ太鼓でもこんなにも表現が違うものなのかと難しさを感じているところです。いつも玉三郎さんとご一緒する時、玉三郎さんは今まで気付かなかったような太鼓の響きを気付かせてくださいます。今回もどんな新しい太鼓の響きが発見できるのか楽しみです。

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  • 『幽玄』会見 1 石塚充、坂東玉三郎、中込健太
  • 『幽玄』会見 2 坂東玉三郎
  • 『幽玄』会見 3 石塚充
  • 『幽玄』会見 4 中込健太

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