堀尾幸男が大賞を受賞 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 - 2017年3月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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「第24回読売演劇大賞」贈賞式 1 左から、三浦春馬、藤田俊太郎、中川晃教、吉井澄雄、堀尾幸男、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、鈴木杏、三浦基

▲ 左から、三浦春馬、藤田俊太郎、中川晃教、吉井澄雄、堀尾幸男、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、鈴木杏、三浦基

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「第24回読売演劇大賞」贈賞式 14 堀尾幸男

▲ 堀尾幸男

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読売新聞社が主催する「第24回読売演劇大賞」の贈賞式が、都内で行われた。

受賞者の主なコメントは以下の通り(登壇順)。

【杉村春子賞(新人賞)】
■三浦春馬
(『キンキーブーツ』のローラ役の演技)
受賞させていただき、ありがとうございます! 今この賞を手にしていると、3年ほど前に、ブロードウェイのあの場所で、『キンキー・ブーツ』を観て、この役に挑戦したいと心から願った自分を懐かしく思います。その思いが舞台で現実となり、その舞台が賞に繋がったのだと、『キンキー・ブーツ』に携わった方々にも観に来てくださった方にも本当に感謝しています。一番は僕を支え続けてくれた、アミューズのスタッフ、そして家族です。本当に心から言葉にならない感情が湧き上がってくるのを感じています。これからもこの賞をいただいたことで、もっともっとミュージカルを、演劇を、日本の皆さまに身近に感じてもらえるように、微力ですが、努力をしていきたいと思います。

【選考委員特別賞】
■三浦基
(地点『ヘッダ・ガブラー』『桜の園』の演出)
作品優秀賞も『ヘッダ・ガブラー』でいただいてまして、選考委員特別賞もいただけて、さすがに驚いています。受賞を聞いた周りの人たちは、ちょっとこっちが引くくらいに喜んでくれて、その姿を見て、「ああ、特別なのは僕ではなくて、今まで支えてくれた人たちなんだ」としみじみしました。
2005年に劇団が東京から京都に移転したその年から助成を決めた片山さんをはじめとするセゾン文化財団の皆さん、初めてのルーマニア公演からずっと応援を惜しまない古木さんをはじめとするEUジャパン・フェストの皆さん、京都に引っ越した時に事務所を貸してくれたKYOTO EXPERIMENTの橋本君、フェスティバル/トーキョーで『光のない』をやってほしいと言ってくれた相馬さん、KAAT×地点をこんなに長くやるとは、眞野さんをはじめとするKAAT神奈川芸術劇場の皆さん、舞台美術だけでなく地点のアトリエを設計した建築家の木津さん、揉め続けても絶対にでかしてくれる衣裳の堂本さん、まさかの子供劇演出をしてほしいと言ってくれるうりんこ劇場の皆さん、戯曲賞の審査員までやらせる愛知県の芸術劇場の皆さん、電話ですぐ連絡のつく名取さん、『ヘッダ・ガブラー』の名取事務所の皆さん、会うたびに優しい口調で励ましてくれた今はなき批評家の扇田さん、私の次の演出論を待ち続けて5年目・岩波書店ののあさん、ヤバい音楽で演出を目覚めさせてくれたバンド空間現代のメンバーたち、吉祥寺シアター時代からすかさず観に来るアーツカウンシル東京の佐野さん、何でも協力を惜しまない京都造形大学の森山さん、毎年のロシアツアーを成功に導く東大の楯岡さん、いつだって直感の至さん(『ヘッダ・ガブラー』美術)、どんなにキツくてもヘラヘラしてる大鹿君(『ヘッダ・ガブラー』舞台監督)、いつもニコニコ『アンダースロー』の明かりをつくった藤原君(『ヘッダ・ガブラー』照明)、愛するコレット・ウシャール(『ヘッダ・ガブラー』衣裳)、ほかにもれてる人はいませんか?(会場笑) たぶんまだまだいると思いますが、最後に駆け出しの私に演出論を書きなさいと出版を決めた五柳書院の小川さん、ありがとうございます。以上の皆さんが本当に特別だと思いました。皆さんおめでとうございました。劇団を代表して感謝しています。
それと、『ヘッダ・ガブラー』は京都のアトリエで5月の連休から上演することになりました。まだ地点を観ていない人、京都に来ていない人はもう諦めて京都に来てください。お待ちしてます。

【最優秀演出家賞】
■ケラリーノ・サンドロヴィッチ
(『8月の家族たち August: Osage County』の演出)
昨年も優秀演出家賞を『グッドバイ』でいただきました。今年は最優秀をいただきました。優秀と最優秀の違いは、僕自身はちょっと分かっていないのですが、実感としては、でも最優秀の方がうれしいです(笑)。最初は書き下ろしを考えていたのですが、いつも台本が遅く、「新作だと大変迷惑を被るから、お前はひとの芝居をやれ」と言われて(笑)、作品を探し回って、苦し紛れの『8月の家族たち』だったんです(会場笑)。でも残り物には福があると申しますが、本当に『8月の家族たち』でよかったと思っています(笑)。
Bunkamuraの方々、関係者の方々、ありがとうございます。演出家賞は演出の仕事にいただくものだと思うのですが、果たして演出家の仕事はどこまでのものなのか? 誰とは申しませんが、ほとんど何もしない演出家もいるし(会場笑)、そいつが賞を獲ったりするととても腹立たしいわけですが(笑)、審査員の皆さまは稽古場にいらっしゃるわけじゃないですから、ご存知ないじゃないですか。だから僕の仕事ぶりをビデオとかで証明したいですね、ちゃんとやってるってことを(笑)。まあ、出演者の方々とワイワイやっているうちにできちゃうって感じなんですが、本当にこんな楽しいことをやって賞までいただけてありがたいです。
そして、この読売演劇大賞は何回でもいただけるのがとてもありがたいです。選考委員の方々今後ともよろしくお願いします。「最近、脂が乗ってますね」って言われるんですが、2001年くらいに一回言われました。それからパタっと言われなくなって。で、16年くらいしたらまた言われるようになるので、次回、脂が乗るのは2033年の予定となってますのでお楽しみに(笑)。

【最優秀女優賞】
■鈴木杏
(『イニシュマン島のビリー』のヘレン役、『母と惑星について、および自転する女たちの記録』の辻優役の演技)
20代最後にこんなにすごいご褒美をいただけたことを、とてもとてもうれしく思っています。今は本番中なので、あまり浮かれてケガをしないようにと、気を付けている毎日です。
2003年に『奇跡の人』で初めて舞台に立って、その時から演劇に恋をしっぱなしです。照明は太陽のように暖かく照らしてくれて、舞台は大地のように大きく包み込んでくれて、厳しくも自由になれる、とてもとても私にとって大事な場所だなと日々感じています。その舞台の上で出会った作品・役・演出家・スタッフ・共演者の皆さまから、本当にたくさんのことを、役者としても一人の人間としても多くのことを教えてもらいながら、今まで生きていきました。
中でもとてもたくさんの大事な“種”を植え付けてくれた、蜷川幸雄さんが昨年お亡くなりになって、一つ帰る場所をなくしたような、とても心細いような気持ちでいたのですが、その前後に森新太郎さん、栗山民也さんというお二人の素晴らしい演出家と出会うことができました。今は野田秀樹さんとご一緒させていただいたり、この賞をいただけたり、何か大きなものに運んでもらえてるような、また未来につなげていってもらっているような、そんな気持ちが今しています。
感謝してもしてもしきれないです。これからもまたたくさんの方と出会っていきたいと思います。そして、欲張りなので再会もしていきたいと思っています。その時出会った皆さまに、面白いと思ってもらえる役者・人間でいることを目指して、これから一歩一歩丁寧に誠実に向き合って歩んでいきたいと思ってます。今、また新たなスタートラインに立っている気持ちです。本当にありとうございました。そしてこれからもよろしくお願いします。

【最優秀男優賞】
■中川晃教
(『ジャージー・ボーイズ』のフランキー・ヴァリ役の演技)
この『ジャージー・ボーイズ』というミュージカルと出会い、たくさんのことを経験し、今ここに立っています。かなりかいつまんで言うとそういうことです(会場笑)。
18歳でシンガーソングライターとしてデビューできました。翌年、『モーツァルト!』で杉村春子賞をいただくことができました。あれから15年、ずっと大切にしてきたことがあります。それは「芝居のクオリティーとセンスを歌で表現できないか?」ということです。歌と芝居、ダンスなどさまざまな表現でお客さまに感動を届けていく。なんて素晴らしい仕事なんだろういうその気持ちが、一作一作向き合えば向き合うほどに強くなっていきました。これまで私が出会ってきた方々、ともに作品をつくってきた仲間たちにとにかく心から感謝の気持ちでいっぱいです。
感動を得たいと思ってくださるお客さまに盛り上げていただき、また、私たちもそれに負けじと盛り上げることで、『ジャージー・ボーイズ』カンパニー全員で賞をいただいたのだと思います。この男優賞よりも最優秀作品賞をいただけたことが、今、本当にうれしいです!
家族がいなかったら、今の自分はいません。お婆ちゃんにこの賞をいただいたことを……(報告して)、劇場に足を運んでほしかったなという思いはありますが。でも、そういう一つ一つの経験が再演に向かっていく原動力になることだと信じています。どうぞ今後とも、このミュージカル、そしてエンターテインメントを最高のところまでもっていけるように頑張っていきたいと思っています。

【最優秀作品賞】
『ジャージー・ボーイズ』
■藤田俊太郎
ミュージカルが初めて最優秀作品賞をいただきました! ありがとうございます! まずは感謝の言葉を伝えます、選考委員の皆さま、投票委員の皆さま、作品を支持してくださったすべての皆さまにカンパニーを代表して厚く御礼を申し上げます。
2015年、演出の依頼を受けてすぐに師匠の蜷川幸雄さんに報告しました。蜷川さんはたくさんのことを話してくれました。70年代以降の東宝との数々の仕事、商業演劇の演出、またそれによりご自分の劇団が解散したこと。そして最後に「藤田、優秀な人たちと戦ってこい」と。「戦って、戦って、もしボロボロになったら、また俺のところに帰ってくればいいから」と言ってくださいました。もしかしたら、僕には帰るところがないかもしれませんが、僕が出会ったのは日本のミュージカルをつくってきた人たちでした。60年代の『マイ・フェア・レディ』日本初演から、情熱と青春を捧げ、日本のミュージカルをつくり、愛してきたたくさんの人たちでした。
「カタログミュージカル」と呼ばれる『ジャージー・ボーイズ』。僕はこの作品で、蜷川さんの魂を引き継ぎ、世界演劇の最前線に立つミュージカルをつくろうと決意しました。皆さんのおかげで結構イイ線いけたんじゃないかなって思います(会場笑)。60年代アメリカの光と影、ベトナムの虚と実、コーラスグループ「フォーシーズンズ」を支えた聴衆、喜びと喜びに突き動かされていく民衆、激動の60年代の時代の波に飲まれ、戦い、あがいていく4人の姿。上演では、ドキュメンタリーのようにカメラを使い、観客の姿を“(劇中の)観客の役”として、舞台上に積み上げられたTVにライブで映し、客席と舞台上を一体化しました。そのことによって『ジャージー・ボーイズ』は時代を超えて、民衆の姿が描き出されていったと思います。
これから日本版『ジャージー・ボーイズ』は再演され、新しい出会いを重ね、テーマである“終わらない青春”の物語を描き続けていきます。そのことが日本のミュージカルのさらなる発展の先駆けとなることを願っています。最後に、今、この会場にはいない一人にメッセージを送りたいと思います。昨年の公演、全41回中、40回を支え、千秋楽の朝に急逝なさったミュージシャン、クリストファー・ミエリさん。天国にいるクリスさんにこの喜びを報告し分かち合いたいと思います。いつまでも、いつまでもカンパニー一同気持ちは一緒です。本日は誠にありがとうございました。

【芸術栄誉賞】
■吉井澄雄
私は60数年、演劇の“獣道”を歩いてまいりました。そして今日ここへご案内いただいた、選考委員の方にまずお礼を申し上げます。私が関わりました、演劇、ミュージカル、オペラのあらゆる人たちに感謝を申し上げます。そして、私の演劇の扉を開けてくれた3人の方に名前を上げて感謝を申し上げます。
一人は石神井高校の先輩・仏文学者の諏訪正さん、私と同級生で素晴らしい知性と声を持っていた俳優の水島弘、それから、もう一人は慶応高校の浅利慶太です。この3人は私に演劇の扉を大きく開けてくれました。この賞は私一人でいただいたものではないと思います、私の後ろに、今なお、獣道を一生懸命歩いている後輩たちがたくさんおります。これからもこの獣道を歩く、光を扱う職人・芸術家たちのために、どうぞ光をかざしていただけるようよろしくお願いします。

【大賞・最優秀スタッフ賞】
■堀尾幸男
(NODA・MAP『逆鱗』、『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』の美術)
皆さん素晴らしいスピーチをするものですから、僕は何を話せばいいのか……(会場笑)。もらった時に電話で連絡をいただいたんですね。大賞という“お山の大将”みたいなものはもらったことがなく確認してしまいました(笑)。(メモを取り出して)(スピーチは)1分でやれと言われてるので、端折りまして……、前は3分だったんですよ(会場笑)。私、登山家の三浦雄一郎さんに似てるんです。それも書いてます(笑)。シェルパの話がありまして、シェルパこそ舞台スタッフなんだと思っていたんですね。三浦雄一郎さんは写真に撮られますが、シェルパは写真に出てこないんです。これはまさに舞台芸術のスタッフだと。それが今回こうして出ることになって、どうしようと。これはみんなのためにいいスピーチをしなければと、一生懸命書いたんですが、長くなりますね。では最後だけ(笑)。
『逆鱗』が終わるころに小川幾雄という照明家が亡くなりました。それを助けたのが服部基さんです。衣裳のひびのこずえさんも一緒に野田さんとケンカするようにやっています。彼女がいると、とても心強く、実直な人ですから、遠慮なくスパッとナイフを差し込むことができるんですね。僕は頼りにしてます。『遠野物語』の前川さん、そして、40年以上の付き合いで長い仲間の原田保さんも。彼らを代表して賞をもうらうんだとちょっと緊張してます。それから、私の50年来の友人である島次郎さんに、もちろん、私の家内に。最後に高円宮妃殿下にも。以上、ありがとうございました。

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  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 1 左から、三浦春馬、藤田俊太郎、中川晃教、吉井澄雄、堀尾幸男、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、鈴木杏、三浦基
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 2 三浦春馬
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 3 三浦基
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 4 左から、千葉哲也、原田諒、藤田俊太郎
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 5 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 6 左から、轟悠、濱田めぐみ、山本郁子、吉田羊
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 7 鈴木杏
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 8 千葉哲也(左)と三浦春馬
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 9 中川晃教
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 10 左から、高翔みず希、渡辺ミキ、石井久美子、三浦基
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 11 藤田俊太郎
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 12 吉井澄雄
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 13 左から、沢田祐二、高橋巌、玉麻尚一、原田保
  • 「第24回読売演劇大賞」贈賞式 14 堀尾幸男

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