坂本昌行「非常に温かい作品」 新国立劇場『君が人生の時』が開幕 - 2017年6月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『君が人生の時』開幕 10 左から、橋本淳、野々すみ花、丸山智己

▲ 左から、橋本淳、野々すみ花、丸山智己

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坂本昌行、野々すみ花らの出演と宮田慶子の演出で送る新国立劇場公演『君が人生の時』が、本日13日に新国立劇場 中劇場にて開幕。その初日公演に先立って、一部シーンの公開舞台稽古と囲み会見が行われた。

「日本の演劇がどのように西洋演劇と出会い進化してきたか」をテーマに、新翻訳で送る同劇場の「JAPAN MEETS…−現代劇の系譜をひもとく−」シリーズ。日本の近代演劇に大きな影響を与えた海外戯曲を新たに翻訳し、現在によみがえらせてきた同シリーズの第11弾として、本作は上演される。

ウィリアム・サローヤンが発表した本作は、1939年ニューヨークにて初演され、ニューヨーク劇評家賞とピュリッツァー賞を受賞(本人は辞退)した作品。サンフランシスコの場末の酒場を舞台に、戦争の影が忍び寄る時代を懸命に生き抜き、逆境の中でも誠実であろうとするつつましき人びとの健気な姿を浮かび上がらせる。

坂本演じるジョーは、酒場で行き交う人びとと交流していくミステリアスな放浪者。初の新国立劇場、初の宮田演出に、得意の歌やダンスは封印してのストレートプレイに取り組んだ。最初に原作を読んだ時を「難しいというか、とらえどころがない印象」と回想したが、「一つひとつを紐解くと非常に温かい作品。移民の国アメリカの激動の時代だけど、人びとが国に関係なく人間として触れ合う温かさ。それが一番の魅力だと感じました」と作品をつかんだようだ。

演じるにあたっては「書かれてないところを、自分のフィルタでジョーにどう変換するかは、今までになかなかなかった経験。かなり勉強になりましたね。『なぜこういうセリフを急に言うのか?』とか、ずっと紐解いても分からない。じゃあ歴史をたどってみようとなる。すると、『ああ、こういう経験があったから、こういうことが言えるんだ』と分かるんです。一歩一歩ですね」と地道につくり上げてきたよう。

稽古の最初の1週間ほどは、キャストたちは、こうしてお互いに作品や役の背景についてのディスカッションを重ねてきたという。坂本は共演者たちに「あらためて役者さんの向き合い方が素晴らしいと感じました。皆さんの役に対してのアプローチの仕方には、あらためて、“プロの現場はこうだよな”って感じました」と姿勢を正す。

娼婦キティ役を演じる野々は、そんな坂本に「良い意味でいつもニュートラルでナチュラル。でも、一歩お芝居の中に入ると、一瞬目が合っただけで、いろいろなもの受け取って、発してくださる大きな方」と信頼を寄せているようだ。

これに、坂本は、思わずうれしそうな表情を垣間見せながらも「(共演者は)本当にまじめ。ダメ出し一つとってもそこにグーッと、集中して入っていく。僕も悩む方だけど、僕が見ても悩んでいる印象だったから、相当な難役だったのでは」と明かした。

ジョーの弟分であるトムを演じる橋本淳は、「稽古初日から、兄貴と呼ばせてもらってる」とのこと。坂本は「下の世話意外は全部やってくれている(笑)」とジョークを飛ばし、関係性を感じさせた。役づくりには、橋本は「悩みもあったし、難しい戯曲でもあったけど、僕は兄貴との絡みが多いので、兄貴の一挙手一投足をどう受け取るのかを大事に、坂本さんの背中を感じながら大事にやっていけたら」と意気込んだ。

また、坂本へのイメージを問われると、橋本が「小学生くらいからV6のイメージだったけど……」と世代を感じる一言に、坂本が苦笑いする一幕も。しかし橋本は「立ち稽古からはガラッと変わって、もうジョーになっていて、たたずまいから役をつかんでいる。難しい役だけど、一つひとつを紐解いてつくり上げていくところを一番そばで感じているので、楽しく新鮮にやらせてもらって刺激になっている」と気を引き締める。物語の舞台となるバーのマスター、ニックを演じる丸山智己も「まじめな方。ストイックだし、何より周りへの気遣いやリスペクトがにじみ出ていて、尊敬すべき座長」と絶賛した。

タイトル『君が人生の時』の意味について話が及ぶと、坂本は「逆に皆さんは、どうとらえるか興味がありますね。台本の1ページにあるト書きがありまして、それがまさにタイトル通りのト書きなんです。それを伝えるには、とにかく観ていただくのが一番。人生の中で自分が一番輝ける瞬間、素直になれる瞬間っていつなのかな?って考えていただけたら。非常に心が通い合える温かい作品になってます」と観客にメッセージを送った。

公演は7月2日(火)まで。

なお、発売中の本誌「シアターガイド」7月号では坂本と橋本の対談を掲載している。公演と併せてこちらもチェックしていただきたい。

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