色あせぬ感動と衝撃、来日公演『ウエスト・サイド・ストーリー』開幕! - 2017年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『ウエスト・サイド・ストーリー』が、12日に東急シアターオーブで初日の幕を開けた。

今回来日したのは、来年生誕100年を迎える、作曲家レナード・バーンスタイン(1918〜90年)の功績を称えるワールドツアーだ。舞台はNY。人種の違いを乗り越えて燃え上がるトニーとマリアの恋愛を軸に、敵対する移民の不良グループ、ジェッツ(ポーランド系)とシャークス(プエルトリコ系)の抗争を描く物語は、もはや説明の要もないだろう。歌と踊り、そしてシリアスなドラマが完璧に融合したミュージカルとして、1957年のブロードウェイ初演以来、世界中で上演を繰り返している。

ワールドツアー版の振付と演出を手掛けるのは、ジョーイ・マクニーリー。バーンスタインと共に本作を創造した、振付師&演出家ジェローム・ロビンズ(1918〜98年)の愛弟子で、彼の偉業を受け継ぎ、これまでに数多くの公演を成功に導いてきた。ジェッツとシャークスの確執をダンスのみで生々しく描くオープニングから、マクニーリーの演出は快調だ。すべての感情を踊りで表現する、「血の通ったダンス」に特化したロビンズ振付を踏襲しつつ、ビジュアル面は初演にこだわらず、セットと衣裳をモダンなデザインに一新。〈ザ・ダンス・アット・ザ・ジム〉などのエネルギッシュなダンス・ナンバーを、まぶしい程の華やかさで彩った。

それにしてもバーンスタインの楽曲がすごい。〈マリア〉や〈トゥナイト〉、〈アメリカ〉など極め付けの名曲が次々に歌われる一幕は、客席からため息が漏れるほどだった。思わず陶然となる情熱的なラブ・バラードから、血沸き肉躍るラテン系ナンバーまで、カラフルかつゴージャスな旋律は、今なお瑞々しさに満ちているのだ。あらためて、マエストロの非凡な才能に感じ入った。

オーディションを勝ち抜いた出演陣も好演だ。特に、直情型のトニーを、真摯かつ実直な歌と演技で見事に表現したケヴィン・ハックを始め、かれんな中にも毅然とした芯の強さを持つマリアを演じるジェナ・バーンズ(澄んだ美声も魅力的)、くっきりした個性を全開させてダイナミックに踊りまくる、シャークスのアニタ役キーリー・バーンらによるパフォーマンスには、文句なしに圧倒された。

名曲とダンスに酔う一幕から一転し、二幕は人種間の憎悪ゆえの悲劇が連鎖する。そしてショッキングな結末に慄然とするばかりか、初演から60年を経ても、世界中で民族同士の抗争が絶えない現実が、私たちの胸に突き刺さる。初演の鮮烈な衝撃と、観客を打ちのめすパワーを全く失っていない「ブロードウェイのクラシック」。初日のカーテン・コールでの熱狂的な拍手が、それを証明していた。公演は7月30日(日)まで。お見逃しなく!

(文=中島薫)

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