松本幸四郎として最後の上演 『アマデウス』製作発表会 - 2017年8月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『アマデウス』会見 1 松本幸四郎(左)と大和田美帆

▲ 松本幸四郎(左)と大和田美帆

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『アマデウス』会見 5 松本幸四郎

▲ 幸四郎75歳の誕生日がサプライズでお祝いされた。

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2018年1月に二代目松本白鸚を襲名する松本幸四郎が、九代目幸四郎として最後の現代劇に出演。今秋、サンシャイン劇場ほかにて上演される舞台『アマデウス』の製作発表会が都内にて行われた。

宮廷楽長サリエーリのモーツァルト暗殺説を軸に、天才と天才をとりまく人びとの人間模様を濃密に描く本作。1979年にロンドンで初演され、81年のトニー賞では5部門を獲得した名作として知られるほか、84年に公開された映画版もアカデミー賞で8部門を受賞するヒット作となった。

日本では、幸四郎が九代目を襲名した翌年の82年に初演。これまでに438回の上演を重ね、今回の公演中に450回を達成する幸四郎の代表作の一つとなっている。白鸚襲名を控える幸四郎は「幸四郎の名を別れを告げる前の最後の現代劇。感無量でございます」とあいさつし、「これから長い長い稽古に入ります。われわれには忍耐の時期ですが、しっかりと実を結び、素晴らしい『アマデウス』が花咲きますように努力いたします」と意気込んだ。

モーツァルト役を担う桐山照史(ジャニーズWEST)は「生まれる前からやられている舞台だとか、偉人を演じることに対してのプレッシャーよりも、舞台に立てる喜びの方が大きかった。『桐山照史が出るからには新しい風を吹かす』と、ビッグマウスを叩いたんですが、先日のホン読みでは、前に幸四郎さんが座られまして、緊張のあまり100回くらい噛んで第一の挫折を味わいました(笑)。背伸びしてもしょうがないので、甘えながら、ちょっと変わったスパイスになれるように頑張ります」と笑わせながらも頼もしいコメント。モーツァルトの妻・コンスタンツェを演じる大和田美帆は「とても光栄。“天才でありながら変人”と呼ばれた人との妻であり、三大悪妻の一人とも言われるコンスタンツェには興味があって調べていたこともあったので、とてもご縁を感じています」と喜んだ。

質疑応答では、「白鸚の『アマデウス』も観られる?」という質問が飛び出すと、幸四郎は「気の早いお話ですが(笑)、でも役者はそう言ってもらえるのは生きがい」とにっこり。

サリエーリの嫉妬を軸に展開する本作については「音楽と演劇の違いこそあれ、われわれの世界ではこんなことは日常茶飯事。ひとごとではない芝居です。お二人(桐山、大和田)にはないでしょうけど(笑)」とジョークを交えながら話す。ただし、「嫉妬がテーマのように思えますが、人間って長く生きていると、自分の中に“小さな神”を見つけるもの。その神様を信じ、また、神様に信じられる人間にならないといけない」と長年携わってきた幸四郎ならではの切り口で語り、その“神様”についても「生まれてから死ぬまで、どういう決断をしてきたか? 小さな決断の連続が、人生における自分の“神”になると思うんです」とこれまでの幅広い活動を感じさせる幸四郎としての持論を展開させた。

ピーター・ホール、ジャイルス・ブロックから演出を引き継いできた幸四郎。今回も主演とともに演出を手掛けることになる。「もとになるのは二人のオリジナル版。自分は演出というよりアレンジメントさせていただいてます。舞台は、演出があまり目立ちすぎてもいけないし、役者の芸ばかりが目立ってもいけない、役者も演出も面白かったと思ってもらえるようにすることを念頭に置いてます」と明かす。

桐山と大和田に向けては「お稽古では、(演出家として)最初は一端のことを厳しく言いますが、そのうち初日が近付くと、役のことで頭がいっぱいになってしまって、だんだん優しくなりますので(会場笑)」と笑いながら、「舞台でつまらなそうにしている俳優はいるものですが、自戒の念も込めて、それは逆でないといけない。普段は死んでてもいいんです(会場笑)。ただ舞台の上では、芝居がうれしくて楽しくてしょうがない、生きがいなんだと感じさせてほしい」とエールを送る。

これに、桐山は「歌舞伎座で挨拶させていただいた時には『モーツァルトの目だ』と言っていただけたんです。もう、プライベートは死にます! 舞台の上で輝きます!(笑)」と気合十分。大和田も「出産で舞台活動をお休みした時、初めは苦しかったのですが、今となっては休んだことでより舞台が大好きだと感じています。稽古場にいられることの喜びで、帰りの車では泣いてしまったほどに感謝しています。女優生命をかけて挑みます」と感慨深い様子だ。

そんな二人は、「僕を嫉妬させるくらい仲よくと言われました」と桐山が明かす通り、すでに良いコンビネーションを感じさせる。幸四郎は「かすかに嫉妬してますよ(笑)、息が合っていていいことです。そういう気持ちはお客さんにも伝わりますから」とうれしそうな表情だった。

さらに、「モーツァルトは卑猥な言葉を吐いたりする下品な一面がありながら、この世のものとは思えない崇高な音楽も生み出す。そのためには、お二人には演技プランではない、持って生まれた佇まい“アトモスフィア”をぜひ掴み取ってほしい。それに立ち向かうようにサリエーリを演じるんです。その戦いが低い次元だとただの嫉妬劇になってしまう。下品だけど崇高さがあるというのは矛盾したことですが、人間はどなたも矛盾だらけですから」と期待を寄せた。

また、幸四郎は、先だって行われたというジャズピアニスト・小曽根真との対談を振り返り「(小曽根は)周りのことにとらわれずにやりたいことを貫き通すということは、モーツァルト的だとおっしゃっていたんです。そういう意味では、お客さまの心の中に、“自分も頑張ろう”と温かいものが、ぽっと一つ灯せたら」と上演へ向け意欲を見せた。

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  • 『アマデウス』会見 1 松本幸四郎(左)と大和田美帆
  • 『アマデウス』会見 2 松本幸四郎
  • 『アマデウス』会見 3 大和田美帆
  • 『アマデウス』会見 4 松本幸四郎
  • 『アマデウス』会見 5 松本幸四郎
  • 『アマデウス』会見 6 松本幸四郎
  • 『アマデウス』会見 7 松本幸四郎(左)と大和田美帆

インフォメーション

『アマデウス』

【スタッフ】作=ピーター・シェファー 演出=松本幸四郎
【キャスト】松本幸四郎/桐山照史(ジャニーズWEST)/大和田美帆

■東京公演
2017年9月24日(日)〜10月9日(月・祝)
・会場=サンシャイン劇場
・チケット発売中
・料金=全席指定S席12,500円/A席7,000円

■大阪公演
2017年10月13日(金)〜22日(日)
・会場=大阪松竹座
・チケット発売中
・料金=全席指定1等席(1・2階)13,000円/2等席(3階)6,000円

■福岡公演
2017年10月24日(火)・25日(水)
・会場=久留米シティプラザ
・チケット発売中
・料金=全席指定S席(1〜3F)11,000円/A席(3〜4F)8,800円/B席(4F)6,000円/学生券5,000円(当日指定席券引換、要学生証)

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