世界観の一端を披露 デヴィッド・ルヴォー×中谷美紀×井上芳雄『黒蜥蜴』製作発表会 - 2017年9月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『黒蜥蜴』会見 1 左から、相楽樹、中谷美紀、成河、井上芳雄(奥)、朝海ひかる

▲ 左から、相楽樹、中谷美紀、成河、井上芳雄(奥)、朝海ひかる

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『黒蜥蜴』会見 3 中谷美紀

▲ 中谷美紀

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『黒蜥蜴』会見 12 左から、デヴィッド・ルヴォー、相楽樹、井上芳雄、中谷美紀、成河、朝海ひかる

▲ 左から、デヴィッド・ルヴォー、相楽樹、井上芳雄、中谷美紀、成河、朝海ひかる

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デヴィッド・ルヴォー演出×中谷美紀&井上芳雄出演により、2018年1月より上演される舞台『黒蜥蜴』の製作発表会が、28日、新宿・東京モード学園にて行われた。

江戸川乱歩の小説を原作とし、美貌の女盗賊・黒蜥蜴と名探偵・明智小五郎が繰り広げる耽美と闇の世界を描き出し、三島由紀夫の代表作の一つとして知られる本作。このたび、主演の黒蜥蜴役には中谷、そして、黒蜥蜴の好敵手であり運命の恋人・明智小五郎役に井上を迎える。

学園の生徒たちも集まった今回の会見。ダンスも盛り込んだパフォーマンスから会見はスタートした。ランウェイには、レザーで仕上げられた美しいドレスに身を包んだ中谷が登場し、妖艶な作品世界の一端を垣間見せた。

会見での主なコメントは以下の通り(挨拶順)。

■デヴィッド・ルヴォー
20年以上前に、初めて日本に来た時に、三島由紀夫の世界にとても魅力を感じまた。当時の日本は、自分にとってとても謎めいていたけど、三島由紀夫はそんな日本への取っ掛かりをつくってくれました。今まで出会った作家・劇作家の中で、三島由紀夫のように、夢を見るような作家には出会ったことがありませんでした。日々の日常生活から目覚めることを恐れる人が、夢の中に出てくるものをモチーフにして小説を書いていたよう思いました。
『黒蜥蜴』は、エロチシズムと死、“美”と“人間の不完全さ”という相反するものが描かれています。こういったテーマは、演劇を通して表現するべき永遠のテーマ。そして、現代のお客さまに、有名な作品を届けるということは、観客と劇の関係性を新たにするということ。今の私たちに分かりやすく表現するのが重要になってきます。先ほどのパフォーマンスで、少し分かっていただけでしょうか。三島は、音楽にも興味がありましたから、今回は生演奏のバンドも出てくる予定です。テーマが盛りだくさんな演劇ですが、エンターテイメントとしても楽しんでいただければと思います。
数日間ワークショップで役者の皆さんと実験を重ねる機会があり、役者さんの音楽性や雰囲気を拝見することができました。役者さんというのは、音楽の楽器のようなもの。それぞれに少しずつ違う質をもっていて、どんな音を奏でるのか予想がつかないものなんです。
【演出について】
デザイナーの方たちと一緒に、三島由紀夫のビジョンをどう表現するか探っていきます。言葉にとらわれずに、言葉で描写されているものを剥ぎ取っていくことをしていこうと思っています。まるで一本の映画であるかのように演劇に取り組みたいと考えています。撮影所にある巨大なサウンドステージで芝居は展開し、不思議な光景や人物が登場します。まるで夢のように、突如として人物や、シチュエーションが浮かび上がるような。ただ、“夢”という言葉は、曖昧という意味のものではありません。夢は、必要のない情報とか光景を編集して、カットしてしまうことがよくあるし、しかも不思議な順番になることがあります。そんな人間の想像力の持つ深さと不思議さが、作品への一つの取っ掛かりになるでしょう。キャバレーを想像してみてください。不思議な暗闇のキャバレー。それが徐々に狂気へと発展していく、そういったタイプの美しさを私たちは追求することになると思います。

■成河
正直に言いますと、最初にお話をいただいた時は、お断りしたんです。雨宮は年齢が若くてフレッシュな役で、僕はこう見えても1981年生まれ。(東京モード学園の生徒たちに)おじさん、36(歳)なんです(笑)。純粋で美青年の役なんですが、なけなしの純粋さ、美青年さをかき集めてやっていこうと思ってます。(出演を)悩んでいた時に、ルヴォーさんがきちっとお会いしてくださって、この作品に懸ける意気込みを丁寧にお話してくれて、すごく胸を打たれました。日本で誰もやったことのない『黒蜥蜴』、三島由紀夫の世界がつくれるのではと、その助けになりたいと引き受けさせてもらいました。

■朝海ひかる
『黒蜥蜴』という作品に出演できることに何よりも心躍りました。その上、演出がデヴィッド・ルヴォーさんですから、ルヴォーさんのマジックで、今までにないものが出来上がるようなワクワクさを感じました。家政婦の役は、今まで演じたことのない役ですので、こちらも自分がどうなるのか? この役をいただけたことをうれしく思います。皆さまと楽しい舞台にしたいと思います。

■相楽樹
たまたま美輪明宏さんの『黒蜥蜴』を観た後に、ルヴォーさんとお話する機会をいただいて、ご縁を感じました。また違う『黒蜥蜴』が見られるのではと、決まった時はとてもうれしかったです。すてきなキャストの皆さんに刺激を受けて、たくさんへこたれて、たくさん立ち上がって、それを繰り返して本番までに精度を高めたいと思います。

■井上芳雄
ルヴォーさんとは『ルドルフ ザ・ラスト・キス』で、一度ご一緒して、その時の経験が鮮烈で忘れられなくなるほど、魔法にかけられたような稽古と公演期間でした。それからもう一度、魔法にかけられたいと思いながら、5年くらい、現実をまざまざと見せつけられてきました(笑)。今回は、中谷さんの黒蜥蜴もぴったりだし、この素晴らしキャスト・スタッフとご一緒できるとは逃す手はないと思いました。成河は一度断ったと、偉そうなこと言ってましたけど(笑)、僕はこの仕事をするために、なんとかいろいろと調整して、しがみつくようにやらせてもらいます。
僕もこう見えても38で(笑)、ミュージカル界ではプリンスと呼ばれて、王子様の役を結構やってきたんですが、ルヴォーさんから「お前はもうプリンスじゃないだろう」と(笑)、「ハードボイルドな明智をやったらいい」と言ってくれたのが、うれしかったので、精いっぱいのハードボイルドを演じたいと思います。
【作品・役について】
『黒蜥蜴』の世界は、見たことのない、味わったことがない世界だなと思いました。エンターテイメントでもあるし、セクシーでグロテスクなのもあれば、コントのようなシーンや謎解きもあって、その謎も「そんなので騙されるの!?」ってツッコみたくなるような部分もあるんですが、それがこの世界だけで成立する雰囲気なんです。
明智小五郎は、犯罪に恋して、犯罪からも愛されるという不思議な役。黒蜥蜴とは真逆の立場ですが、ワークショップを通して、ものすごいラブストーリーであると分かり、見たことない愛の形が生まれるのでは、という予感がひしひしとしていて、そんなところに背筋がゾッとするくらいに魅力的だと感じました。

■中谷美紀
私は、常々舞台に向いていない、舞台に立つべき人間ではないと思っていたんです。お話はうれしい反面、恐れの方が大きく、素晴らしい作品に携わりたいと思う一方で、尻込みしている自分がいました。実際にルヴォーさんにお目にかかってみると、本当に温かい眼差しで、自信のなさを懐深く受け入れてくださって、新しい旅に誘ってくれるような気がして、自分の能力を顧みず、ついイエスと言ってしまいました。本番は本当に恐ろしくて、お稽古だけして、本番だけ別の女優さんに演じてもらいたいなと毎作品思うんですが(会場笑)、ルヴォーさんはそれでもいいとおっしゃってくれたので……。(ルヴォーに)いいんですよね? お稽古を存分に楽しみたいです(笑)。(ルヴォーから「ジュディー・ガーランドみたいだね)
【作品・役について】
明智小五郎も黒蜥蜴も犯罪に取り憑かれた二人。劇中には「写真の陰画と陽画のような」という表現もあるし、あるいは、磁石のプラスとマイナスのように、共に惹かれ合いどこかで牽制し合っていて、ワークショップでは、相手を追いかけるのか、追われているのか、分からない瞬間がありました。犯罪に取り憑かれた二人のロマンチックなラブストーリーとでも申しましょうか、美しく残酷な物語です。
黒蜥蜴は、美に溺れ、美のためなら手段を問わない。そんな美への執着ぶりに、おぞましく感じる方もいるかもしれませんが、私はどこか心地良かったんです。私も美に執着してしまうところがあり、若さ新しさだけでない、朽ちていくものにも美を感じるし、美しいものが大好きなので共感しました。

この記事の写真

  • 『黒蜥蜴』会見 1 左から、相楽樹、中谷美紀、成河、井上芳雄(奥)、朝海ひかる
  • 『黒蜥蜴』会見 2 中谷美紀
  • 『黒蜥蜴』会見 3 中谷美紀
  • 『黒蜥蜴』会見 4 手前は、中谷美紀(左)と成河
  • 『黒蜥蜴』会見 5 中谷美紀
  • 『黒蜥蜴』会見 6 デヴィッド・ルヴォー
  • 『黒蜥蜴』会見 7 中谷美紀
  • 『黒蜥蜴』会見 8 井上芳雄
  • 『黒蜥蜴』会見 9 相楽樹
  • 『黒蜥蜴』会見 10 朝海ひかる
  • 『黒蜥蜴』会見 11 成河
  • 『黒蜥蜴』会見 12 左から、デヴィッド・ルヴォー、相楽樹、井上芳雄、中谷美紀、成河、朝海ひかる

インフォメーション

『黒蜥蜴』

【スタッフ】原作=江戸川乱歩 脚本=三島由紀夫 演出=デヴィッド・ルヴォー
【キャスト】中谷美紀/井上芳雄/相楽樹/朝海ひかる/たかお鷹/成河/一倉千夏/内堀律子/岡本温子/加藤貴彦/ケイン鈴木/鈴木陽丈/滝沢花野/長尾哲平/萩原悠/藤田玲/松澤匠/真瀬はるか/三永武明/宮菜穂子/安福毅/山田由梨/吉田悟郎

■東京公演
2018年1月9日(火)〜28日(日)
・会場=日生劇場

■大阪公演
2018年2月1日(木)〜5日(月)
・会場=梅田芸術劇場 メインホール

各公演とも
・一般前売=9月30日(土)開始
・料金=全席指定S席12,500円/A席9,000円/B席(大阪のみ)5,000円

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