佐々木蔵之介「毎日が刺激的で驚くべき日々」 シルヴィウ・プルカレーテ演出『リチャード三世』が開幕 - 2017年10月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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ルーマニアの鬼才シルヴィウ・プルカレーテの演出と、佐々木蔵之介の主演で送る『リチャード三世』が、プレビュー公演を経て、本日18日に東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕した。

『ルル』『ガリバー旅行記』『オイディプス』と過去3作品の東京芸術劇場来日公演で好評を博してきたシルヴィウが、初めて日本人キャストへの演出を手掛ける今回。プルカレーテの上演台本と大胆な解釈により新たな『リチャード三世』が立ち上げれられる。

開幕に先立って、佐々木のほか、手塚とおる、今井朋彦、植本純米、長谷川朝晴、山中崇が囲み会見に登壇。白塗りのインパクトたっぷりの扮装に、佐々木は「ハロウィンでもないのに、おっさんたちが何を仮装してるんだと……(一同笑)、思われるかもしれませんが」と苦笑いながらも、「大まじめで僕たちはやっています。やる気満々です。以上(笑)」と気合をアピール。手塚は「僕はこの中で最年長55歳でこの格好。この意気込みで分かっていただければ」と笑うと、植本は「2〜3日前かな。蔵ちゃんがツカツカと歩いて来て、『良い! すごく良い!』って言ってくれたので、その座長の言葉を信じて、頑張ろうと思います」と信頼を寄せた。

山中は「とても刺激的な日々を送っていて、僕たちも観に来られる方も今まで味わったことのない演劇体験が出来るんじゃないかな」とメッセージを送り、今井が「このメイクでお分かりのように、生きているのやら死んでいるのやら、摩訶不思議な存在のマーガレットという役。舞台上でなるべく摩訶不思議な存在でいたいなと思っています」と意気込むと、長谷川は「恐らく、将来的に『ああ! あの伝説の舞台を観たんだ』と思うくらいかと。やっている僕らも新しいことが多いし、観る方にもすごく刺激的な体験になると思う。お楽しみに!」と自信たっぷりのコメントだ。

「敵・味方・肉親、全部殺してます」と自身が演じる“極悪ヒーロー”ぶりを話す佐々木。「でもね、今までの凶悪・極悪なイメージよりは、ご覧の通り、道化というかピエロというか、プロレスのヒール役のよう。反則技ばかりやって、みんなを楽しませるような役。人をたらしこんだり、甘い顔を見せたり、すり寄ったり、ちょっと泣いてみたり、脅したりと。でも、最終的に王様になったら、権力を守ろうと、病気になってしまうと……。たまたま、今、衆議院議員選挙が行われていますけれど(笑)、今まで観たことのない『リチャード三世』になってます」と紹介する。

初めて日本人俳優の演出に取り組んだシルヴィウ・プルカレーテについては、佐々木は「稽古初日から毎日、僕らは『えっ! そんな角度からこのホンを読むの!? そんな演出!?』って、毎日が刺激的で驚くべき日々。僕ら演劇人が“これは幸せな瞬間だ”“こんな楽しいことをやらせてもらってるんだ”と感じた」と目を輝かせる。そして、「一番最初にプルカレーテさんは『ルーマニアの美術家、演出家、音楽家、そして、日本の翻訳家とキャストでやったら、これはまったくのオリジナル。まったく世界で観たことのない芝居になる』とおっしゃって。僕もすごい感覚だと思います」と充実した表情で明かした。

そのほか登壇メンバーたちもそれぞれに、本作ならではの魅力を感じている様子。植本は「30年近く女形をやって、白塗りに慣れているはずなんですが、今回は毛色というか、方向性が違うというか」と印象を述べると、山中は「僕は39歳で、このカンパニーでは子役を除いて2番目に若い。一番若いのも38歳なので、すごい高齢化(会場笑)。でも、こんなおじさんたちでも頑張ってるぞと見せられたら」と自虐で笑いを誘いながらも力を込める。

今井は「蔵之介さんは、殺して殺して殺しまくる役ですが、僕は呪って呪って呪いまくる役。稽古場からさんざん皆さんのことを呪ってこの1カ月過ごしてきたんですが、呪うのって気持ちいいですね(笑)。呪いの快感にも取り憑かれつつあるので、酔いしれ過ぎない気をつけたいなと思います(笑)」と笑いながら気を引き締めると、長谷川は「演劇の大先輩たちもアンサンブルのように、イスや棚を出したりとか、見えないところでも、全体でつくりあげる感じ。シーン、シーンが本当にカッコいい絵や彫刻のようで、ベテランも子役も、役者がそのパーツの一つになっているよう」と語った。

手塚は「演劇って、観ている人が『これどうなってるんだろう?』と思うような“マジック”をいかに見せていくかが大事。プルカレーテさんは大天才。この大天才が演出した、しかも日本人が演じるシェイクスピアは見どころ満載。皆さんが今まで期待していたシェイクスピアとはずいぶん違う、『こんなシェイクスピアってあるんだ』というものになっていると思う」と胸を張った。

 

手塚の言葉に、佐々木も「本当に残虐で凶暴で危険だけど、官能的で美しくて、それが全部アートで、エンターテインメントなんですよ。まさか『リチャード三世』で、最後に『こんなこと!? え、そんなことするの? ちょっとわろてまう』っていうくらいのことが起こるんです」とうなずく。さらに「ルーマニアでもプルカレーテさんの芝居を観たんですけど、本当にそこに物体があるっていうのはすごいガーン!って来たんです。……これじゃ伝わらないよね(笑)。でも、すごい圧力が伝わると思うので、ちょっとお化け屋敷かもしれませんけれど(笑)、楽しんで観に来てください」と熱量たっぷりのメッセージを送った。

公演は30日(月)まで。その後、大阪、岩手、愛知を巡るツアー公演が行われる。

なお、現在発売中の「シアターガイド」11月号では佐々木とシルヴィウのインタビューを掲載している。公演と併せてこちらもチェックしていただきたい。

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