明日海りおのエドガーに萩尾望都が感激 宝塚歌劇花組『ポーの一族』製作発表会 - 2017年11月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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宝塚花組『ポーの一族』会見 1 左から、柚香光、明日海りお、仙名彩世

▲ 左から、柚香光、明日海りお、仙名彩世

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宝塚花組『ポーの一族』会見 2 明日海りお

▲ 明日海りお

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宝塚花組『ポーの一族』会見 16 左から、柚香光、小池修一郎(演出)、小川友次(宝塚歌劇団理事長)、萩尾望都(原作)、明日海りお、仙名彩世

▲ 左から、柚香光、小池修一郎(演出)、小川友次(宝塚歌劇団理事長)、萩尾望都(原作)、明日海りお、仙名彩世

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萩尾望都の傑作漫画を宝塚歌劇団が舞台化。1月からの花組大劇場公演、ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』の製作発表会が、都内で行われた。

1972年に「別冊少女コミック」に第1作目を発表以来、少女漫画の枠を超えて幅広い読者を獲得してきた「ポーの一族」。永遠に年を取らず生き永らえていくバンパネラの一族に加わったエドガーが、アランやメリーベルたちと、哀しみをたたえつつ時空を超えて旅する姿を描いた、萩尾の代表作だ。

会見では、エドガー役の明日海りお、シーラ役の仙名彩世、アラン役の柚香光が、パフォーマンスを披露。ひと足早く、会場を作品の世界観で染め上げた。

パフォーマンスを終えて明日海は「ポスター撮影などで扮装していましたが、人前、何より先生の前で動いて、キャラを立体にすることの事の重大さ感じました」と緊張の面持ちだったが、原作・萩尾は「この世のものとは思えぬものを見て、頭の中がどっかにいってしまって。なんと言っていいか……」と絶賛。エドガーに扮した明日海と目が合うと「いやもう(笑)、胸がバクバクします」と感激していた。

脚本・演出を手掛けるのは、原作のミュージカル化を夢見てきたという小池修一郎。「友達に紹介されて読んだ原作は、衝撃を受けました。宝塚に入団して、何をつくりたいかと考えた時に、『ポーの一族』ができたらいいだろうなとイメージしていた」と長年温めてきた思いを明かす。

萩尾と小池は、かねてからの交流のあったのだそうで、その出会いは、1985年の『哀しみのコルドバ』新人公演が終わった後、帝国ホテルの喫茶店で小池が知人と待ち合わせしていた、その隣のテーブルで偶然、萩尾が打ち合わせしていた時だと小池は回想する。「これは一生ない機会かもと思って、ファンだと声をかけたんです。その時に『ポーの一族』を舞台化したいということもお伝えしました」と振り返った。その後、萩尾が執筆していたミュージカル脚本についてアドバイスを求めたことから交流が続いているという。

一方、中高生のころを大阪で過ごした萩尾は、『霧深きエルベのほとり』で初めて宝塚を体験した。「主役の男の方が美しくて。俳優やスポーツ選手でかっこいい男性は見ていたけど、美しい男性には衝撃を受けた。女性なんですが(笑)」と振り返った。

小池作品は『蒼いくちづけ』『華麗なるギャツビー』を観ており、「どちらも好みの作品で、舞台に入り込んでどこかに連れて行ってくれそうな、素晴らしいセンスに驚いた」と語り、舞台化には「小池先生ならいつでもOKだと言っていたけど、こんなに待たされました」と冗談を交えながらコメント。これまでの創作過程を問われても「全部丸投げ」と笑って答える。

原作には「若いころに勢いで描いたものですが、最近、キャラクターがものすごく好きなんだと再確認した。新作を描いたところ、自分の身にハマって、そばにいたのに、こんなに長く気付かずにいてごめんなさいと謝りたいくらい」とその深い愛情を感じさせたが、「それほどに大切な作品を、これだけ素晴らしい先生にやっていただけるのは本当に幸福。注文はありません」と絶大な信頼を寄せていた。

発表から長い時間を経てもなお、いまだ、熱狂的なファンを集める作品だけに、舞台化には発表時から大きな反響があった。小池によると「“原作の設定を変えるのは、たとえ萩尾望都が許しても私が許さない”と熱烈なお手紙もいただいた」というほどだ。

ただ、原作ファンである小池も強い思い入れを持って作品に臨む。ポスター撮影に入る前から、生地の選定も行ってきたほどで、小池は「宝塚では難しいと思ってたけれど、扮装姿を見てスタッフも『待ったかいがあった』と言っていた。それは僕も思ったし、運命の神のようなものが、これまで舞台化をさせないようにしていたんだと感じた」と満を持してのタイミングに感慨深い表情を見せる。

14歳の少年のままの姿であるバンパネラを、大人が演じることについての疑問も飛んだが、「正直、そこはあいまいにしています。何歳とは言わない」と応え、「ファンの方にそれぞれの『ポーの一族』があるとは思いますが、ただ、私たちのできるベストで舞台化する。今、あらためてよく読むと、私の勝手な思い込みと違うものがあったりもしますし、今の視点でもう一度整理して取り組んでいる」と気を引き締めた。

実際に観客の前に、キャラクターとして舞台に立つことになる明日海、仙名、柚香の3人は、「萩尾先生と小池先生、原作ファンの皆さまにご納得いただけるものをつくりたい。特別なものだと自覚をもって、イマジネーションをフル活用して、組子とともに力を合わせて楽しくつくっていきたい」(明日海)、「小池先生の『ポーの一族』への愛と夢、その思いを受けて、作品の中で役として息づく責任を感じている。小池先生、萩尾先生の思いを表現できるようにつくり上げたい」(仙名)、「魅力的な作品をいただけて感謝しています。本当にたくさんの方に愛され、大事に大事にされてきた作品ですので、誠意を持って、宝塚ファンにも作品ファンにも喜んでいただける作品づくりをしていきたい」(柚香)とそれぞれに意気込んだ。

作品の魅力を問われると、明日海は「原作を読んだら、世界に入り込んでしまった。役を演じる時は自分の役だけを追うのですが、アランやいろいろな人の気持ちが押し寄せて、狂ってしまいそうなくらいに胸が苦しくて。でもその時間が楽しくて、ときめきの詰まった物語です」と心を弾ませた。

アラン役・柚香も「漫画からこんなにも想像力を刺激されるのかと、今までにない体験。役の感情や関係性はもちろん、音楽や香りさえも想像させられる」とその魅力にうなずき、パフォーマンスでの明日海エドガーには「ゾクッとした。実際にバンパネラを見たら、このように身の毛がよだつのかなと感じました(笑)。一族に入る前のアランも演じるので、この感情を新鮮に覚えていたい」と目を輝かせる。

役づくりには、明日海は「エドガーのその存在のすべてが魅力的。絵の表情、目の寂しさとか、結んだ口の薄そうなところ、後頭部に感じるオーラというか、背骨のラインとか……分かります!?(会場笑) 少年なのにセクシーでもあり惹きつけられるものがある。それをどう私もどう佇まいで表現したらよいか困っているところ(笑)」と熱弁しながら、「何年もの時を経て、バンパネラとして失ったものへの思いを抱えながら生きているだろうし、独特の葛藤が表現できたら」と意欲的な姿勢だ。

しかし、エドガーの“声”に対しては「『はい』と返事することすら恐れ多い」と姿勢を正す。「私は男役として、声は深みや渋さがあればいいと、男らしさを研究してきたので、いざエドガーとなると考え直さないといけない。深くてまろやかな声だけど、少年の声がつくれたら」と気を引き締めた。

今回、トップ娘役・仙名彩世が担うのは、シーラ・ポーツネル男爵夫人。「ポーの一族」のヒロインとなると妹メリーベルをイメージするが、小池は「必ずしもメリーベルがヒロインという形でなくても成立するのでは、今回は、仙名彩世の役者の魅力を生かそうと考えた」と語る。

演じるシーラに対して「美しい貴婦人だけど、中にたぎるものはとても情熱的で、小池先生は妖艶だとおっしゃっている。私も佇まいや動き声を研究していかねばならない」と力を込める仙名。「自分の人生を自分で選択して、愛に生きようとする強さはもちろん、エドガーを包み込める力や優しさとか、いろいろな面を要素を含めて、女性として魅力的につくりたい」と決意を新たにした。

柚香は、アランを「第一印象は、とても人間らしい感情を真っ直ぐに巻き起こせる純粋な人」と分析。「孤独の中から愛や救いを求めるエネルギーと、その一方でそれを素直に見せられずに肩肘張るのも魅力の一面。読むたびに発見があるので、今後もアランに向き合っていろいろな角度から、彼のことを見ていきたい」と気合を入れた。

最後に、萩尾は「私のイメージを超えた、美しい世界が目の前に広がるのが予感できる。今からドキドキ・ワクワクしております」とメッセージを送り会見は締めくくられた。花組がどのように作品世界を舞台に立ち上げるのか、ファンは期待して開幕を待とう。

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  • 宝塚花組『ポーの一族』会見 1 左から、柚香光、明日海りお、仙名彩世
  • 宝塚花組『ポーの一族』会見 2 明日海りお
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  • 宝塚花組『ポーの一族』会見 4 柚香光(左)と明日海りお
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  • 宝塚花組『ポーの一族』会見 16 左から、柚香光、小池修一郎(演出)、小川友次(宝塚歌劇団理事長)、萩尾望都(原作)、明日海りお、仙名彩世
  • 宝塚花組『ポーの一族』会見 17 仙名彩世(左)と明日海りお

インフォメーション

宝塚歌劇花組
ミュージカル・ゴシック
『ポーの一族』

【スタッフ】原作=萩尾望都「ポーの一族」(小学館フラワーコミックス) 脚本・演出=小池修一郎
【キャスト】明日海りお/仙名彩世/柚香光 ほか

■兵庫公演
2018年1月1日(月)〜2月5日(月)
・会場=宝塚大劇場
・一般前売=12月2日(土)開始
・料金=全席指定SS席12,000円/S席8,300円/A席5,500円/B席3,500円

■東京公演
2018年2月16日(金)〜3月25日(日)
・会場=東京宝塚劇場
・一般前売=1月14日(日)開始
・料金=全席指定SS席12,000円/S席8,800円/A席5,500円/B席3,500円

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